カナダのモントリオールに本社を置くLGCキャピタル社は、南アフリカのハウス・オブ・ヘンプ社(HoH)との契約をキャンセルしました。両社は以前、医療研究、栽培、商業生産のため、ダーバン国際空港近くのデューブ・アグリゾーンに、424.000平方メートルの屋内大麻栽培施設を建設すると発表していました。
この契約において、LGCは南アフリカの農作物輸送会社AfriAgと提携し、両社はHoHの利益から、それぞれ30パーセントを受け取る事になっていました。
「残念な事に、南アフリカには医療用大麻に関する法律がない為、ハウス・オブ・ヘンプ社とのビジネスは、短期でのキャッシュフローを目指すというLGCの投資目的と、もはや合致しないのです」LGCのCEOであるジョン・マクマランは自社の撤退を認めつつ語りました「その結果、ハウス・オブ・ヘンプ社そのものがLGCの投資目的に合わなくなってしまったのです」
汚職の気配も
しかし以前から、HoH内部のいくつかのグループがスキャンダルまみれだったジェイコブ・ズマ元大統領と密接な関係を持っていたという事が暴露され、この契約には暗雲が漂っていました。ズマは4月6日に1990年の武器取引に関する汚職で告発されており、この政権は、彼が辞任する以前の2月15日に、汚職によって倒れています。以前からこのベンチャーは、海外からの投資家と、ズマのスキャンダルまみれの政権に強いコネを持つ者たちだけを利するものだという批判が存在していました。ズマは、この汚職事件において、収賄、密売買、詐欺、マネーロンダリングなど、16件で告発されています。
HoHを常々と批判し続けて来たthehighco.za(訳註: 南アフリカの大麻文化について発信しているブログ)のブロガーであるウィリアム・ウォレスが、LGCの南アフリカ撤退について書いた記事に対し、ハウス・オブ・ヘンプ社のオーナーであるサンデカ・R・クネーネ博士は、「大麻の商業ライセンスを取ろうとすれば、誰でも、MCC(南アフリカ医薬品管理審議会)の掲げる厳格な基準と、その厄介で時間ばかりかかる官僚的プロセスのために、遅れが生じてしまうのだと知ることになるのです」と長文の返答の中で書いています。
(HEMPTODAY 2018年4月18日)
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