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合成嗜好用大麻製品で救急搬送された痛みを知った高校生達が州知事を動かした結果。。。

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健康被害を受けた未成年が動き法律制定に成功

ワイオミング州の高校生たちは、デルタ-8 THC含む合成嗜好用大麻製品で同級生数人が健康問題を引き起こした後、合成嗜好用大麻製品を禁止する法律の制定に成功しました。

コーディ高校の「ユース・フォー・ジャスティス」プログラムの生徒たちは、最近マーク・ゴードン州知事が署名した法案「Senate File 32 (SF 32)」の採用を推進しました。

この禁止令は今月から施行されます。

Senate File 32(外部サイトへのリンク):https://www.wyoleg.gov/Legislation/2024/SF0032

この立法は、コーディ高校(CHS)の6人の未成年グループが、嗜好用大麻で一般的に見られるTHCの合成代替品であるデルタ-8 THCを含む合成嗜好用大麻製品を摂取した後、救急室に運ばれたという報告を受けて行われました。

ワイオミング州および多くの他州は、ヘンプ由来のCBDを化学的に処理することによって作られる、デルタ-8 THCおよび他の精神活性物質を含む高濃度の合成嗜好用大麻製品のグレーな市場と戦っています。

激しい嘔吐、呼吸困難、無気力症状という健康被害

これらの製品は「ダイエットウィード」や「マリファナライト」とも呼ばれ、2018年のファームビル法が産業用ヘンプとその派生製品を全米で合法化した後、急速に登場しました。

しかし、連邦法にはヘンプの花に含まれるCBDから合成される精神活性製品が考慮されていなかったため、抜け穴が生じました。これらの製品は人気のあるブランド名スナックに似せてパッケージされており、若者(特に未成年)にとって魅力的です。

「彼らは、教室で激しく嘔吐し、息ができず、苦しみ、無気力または無反応になり看護室に運ばれてきます、度々、親に緊急治療室に連れて行くよう勧めたり、救急車を呼んで搬送させることもありました」。と、CHSの副校長ベス・ブラット氏はCowboy State Dailyに語りました。

CowboyStateDaily(外部サイトへのリンク):https://cowboystatedaily.com/

提案された法律は「ヘンプ」と「ヘンプ製品」の定義を「植物カンナビスサティバLのすべての部分、種子、および品種、または合成物質を含まない製品、誘導体、抽出物、カンナビノイド、異性体、酸、塩またはその異性体の塩」と限定します。

新しい法律により、生産者は「ヘンプまたはヘンプ製品に合成物質を添加、変更、挿入またはその他の方法で含めること」はできません。

また、新法では州の職員がヘンプ製品を販売する店舗を検査し、製品が合法であることを確認するためのテストを行うよう求めています。

現実的な結果

1月に25人の高校生が州議会に行き、この問題を議員に知らせ、変革を求めてロビー活動を行いました。

「彼らは問題を見つけ、それに対する解決策が他の州にあるかどうかを調査します。データを集め、メディアを作成し、パブリックスピーキングに取り組みます。

そして、すべての人がどのように投票するかを追跡し、最後に結果を得るのです」。とYouth For Justiceプログラムのスポンサーであるデブ・ホワイト氏は語りました。

Uinta郡の検察官であり、ワイオミング郡検察官協会の代表でもあるロレッタ・ハウィソン・カラス氏は、彼女のオフィスが合法ヘンプの名の下に販売される合成嗜好用大麻製品を「とんでもない量」に対処しなければならなかったと述べました。

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「ワイオミング州全域で、合法嗜好用大麻(合成嗜好用大麻)を販売していると称している企業が個人を標的にしています」とカラス氏は述べました。

「エバンストンにも存在し、ワイルド・カンナビスという企業が合法大麻(合成嗜好用大麻)を販売していると広告しており、それは特にデルタ-8の派生物を通じて製造されています」と彼女は付け加えました。

合成事業者達はフルスペも違法になると抗議

一部の利害関係者は、この法案に対して法廷で戦うことを誓っています。彼らはヘンプ業界の規制に反対しているわけではありませんが、SF 32がすべてのTHC形態に対して0.3%未満の加工ヘンプ製品をも犯罪化することを恐れています。

サム・ワット氏は、ワイオミング州全域に5店舗を持ち、ヘンプの食用製品、ベイプ、ペン、デルタ-8やデルタ-10などの合成嗜好用大麻製品を含む花穂を販売しています。

彼は、法がすべての食品添加物を含むように解釈されれば、販売している製品の大部分が消滅するだろうと述べました。他のヘンプショップのオーナーは、新法に対して法的挑戦を主導するよう彼に奨励しています。

ワイオミング州法の主要条項

– ヘンプおよびヘンプ製品に合成物質や他の添加物を追加することを禁止。

– THCや他の精神活性物質が0.3%を超えるヘンプ製品の販売を禁止。この禁止は、THCのアナログや異性体にも適用。

– 大麻植物に含まれる自然発生のTHC物質とデルタ-8 THCを規制物質法のスケジュールI物質としてリスト。

– 合成物質の追加を行ったり、THCが0.3%を超えるヘンプを販売した人は、ヘンプの生産または加工のライセンスを取得できない。

– 合成物質の追加や、THCが0.3%を超えるヘンプの販売を行った人は、軽犯罪とされる。

– 農業省と薬物及び物質管理委員会が、この新法を実施するための規則を設定することを要求。

全米高校生の1割超が合成嗜好用大麻経験者

ミシガン大学と南カリフォルニア大学の研究者による報告によれば、昨年春の全国調査に参加した高校最終学年生の11%以上が過去1年間にデルタ-8 THCを使用したと述べています。この研究は今週、「アメリカ医師会雑誌」に発表されました。

米国食品医薬品局)は、デルタ-8 THC製品に関して、以下の5つの重要な点を消費者に注意喚起しています。

1. デルタ-8 THC製品はFDAによって安全性が評価・承認されていない:
これらの製品は、誤解を招くマーケティングやラベル表示によって公衆衛生にリスクをもたらす可能性があります。

2.FDAはデルタ-8 THC製品に関連する有害事象を受け取っている:
消費者からの104件の有害事象報告を受けており、その中には重篤な症状も含まれています。

3. デルタ-8 THCは精神活性作用を持つ:
これはマリファナに含まれるデルタ-9 THCと同様の「ハイ」を引き起こす効果があります。

4. デルタ-8 THC製品の製造には有害な化学物質が使用される可能性がある:
一部の製造過程で家庭用化学薬品が使用されることがあり、製品に有害な副産物が含まれる可能性があります。

5. デルタ-8 THC製品は子供やペットの手の届かない場所に保管する必要がある:
これらの製品はキャンディやスナックのように見えるため、子供にとって非常に魅力的です。

詳細はこちら、デルタ8についてFDAの見解(外部サイトへのリンク):https://www.fda.gov/

研究者によると、グミ、ベイプ、その他のデルタ-8を含む製品はオンラインやガソリンスタンド、コンビニエンスストアで販売されており、しばしば連邦法に準拠した嗜好用大麻の代替品としてマーケティングされていますが、年齢確認の対策が不十分です。

「これらの薬物について十分な知識はありませんが、すでにティーンに非常にアクセスしやすくなっていることが分かります。一般的に、大麻の使用は思春期の脳に悪影響を及ぼすと関連付けられています。」と、この研究を支援した国立薬物乱用研究所(NIDA)の所長、ノラ・ヴォルコウ氏は述べています。

とにかく未成年の利用に警鐘を鳴らす

一部の高校生は、過去1年間にデルタ-8 THCを使用したと報告し、そのうち3分の1以上がその期間に10回以上使用したと述べています。

参考ページ(外部サイトへのリンク)https://www.jahonline.org/article/S1054-139X(23)00067-8/abstract

研究は、成人の嗜好用大麻使用が違法な州では、高校最終学年生の14%がデルタ-8を使用したと示しています。一方、成人の嗜好用大麻使用が合法な州では8%が使用したと報告しています。

デルタ-8が他のTHCと異なる影響をティーンに与えるかは不明ですが、「他の形態と同じであっても、13歳、14歳、15歳の子供たちが大麻を使用することには賛成できません」と、NIDAの副所長ウィルソン・M・コンプトン氏は述べています。

「これらの製品が完全に合法な嗜好用大麻の代替品として販売されており、規制がほとんどない地域で急速に広まっていることに警鐘が鳴っています」と、研究リーダーのアリッサ・ハーロウ氏は述べています。この監督の欠如は、潜在的な汚染物質の検査が必要ないことを意味する可能性があります。

カリフォルニア州の嗜好用大麻擁護グループNORMLのディレクター、デール・ギーリンジャー氏は、酩酊作用のある合成嗜好用大麻製品に関して、州法が無視され、施行が「ほとんど存在しない」と述べています。その結果、インターネットやコンビニエンスストアで「大量の合成嗜好用大麻製品が入手可能」であると言います。

編集部あとがき

先日の記事で合成嗜好用大麻製品が全米でどれほど普及されているのかを書きましたが、その問題となる核たる部分は未成年者達の利用と彼らの健康被害です。

ざっと計算したところ、全体では900万人のユーザーが合成嗜好用大麻製品を利用していると思われ、そのうち1割以上が未成年となります。つまり、90万人超。これは暫定数値なので潜在的にはさらに多く未成年利用が存在することが予想されます。

そんな中、ワイオミング州の高校生数十名もその中に含まれており、合成製品利用後の激しい健康被害を受けて、今回の法制定への強い後押しとなりました。

合成嗜好用大麻製品を排除しようとすればするほど、注目されるのは最終製品に対して残留しているTHCであり、その数値を下げれば下げて規制するほど、フルスペクトラムCBD製品が市場に存在しえなくなる。というパラドクスを生み出します。

今回の記事を以下4つのポイントに整理しました。

1.デルタ-8 THCの健康リスク:
記事は、デルタ-8 THCを含む合成カンナビノイド製品の健康リスクを強調しています。特に若者に対して有害な影響を及ぼす可能性があり、緊急治療が必要なケースが報告されています。

2.規制の欠如とその影響:
現在の規制の不足が、これらの危険な製品の広範な流通を招いていることが指摘されています。特にデルタ-8 THCを含む製品が法の抜け穴を利用して市場に出回っている状況が強調されています。

3.高校生の行動:
ワイオミングの高校生たちが、これらの製品の危険性を認識し、法律制定を推進したことが述べられています。学生たちの積極的な働きかけが、新法の成立に大きな影響を与えました。

4. 新法の影響と反発:
新法がデルタ-8 THCを含む製品を禁止する一方で、ヘンプ業界からの反発も報じられています。特に、合法的なCBD製品が影響を受ける可能性があるとの懸念が示されています。

さて、アメリカのそれぞれの州では、合成嗜好用大麻製品の流行を裏付けに、現在のフルスペクトラムのCBD製品の締め出しも徐々に見えてきているのが昨今です。

記事内のCBD市場没落の道という時系列を見ていただくとお分かりになるように、これらCBD産業(グリーンラッシュ)を破滅に向かわせたのも、これからCBD市場を没落にむかわせるのも、全て、合成嗜好用大麻製品が起点となっています。(もっと深く見ていくと、本質の原因はグリーンラッシュを煽りに煽ったメディアが犯人ではあるのですが)

どの州が最適解を出し、多くの人間が納得に至るのか、その答えは、毎回書いておりますが、嗜好用大麻側のフレームに全てを含めることから始まる。と、個人的には思いますが、みなさんいかがでしょうか。

 

 

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AUTHORこの記事をかいた人

HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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