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米国の大麻企業GenCannaが破産申請

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Yosuke Koga

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破産申請したGenCannaの実態

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GenCannaは、202026日木曜日に破産申請を行いました。

 

 

ケンタッキー州の大手産業用ヘンプ産業グループは、米国の大麻GenCannaが破産申請を行ったことを受けて、同社を「詐欺企業」と呼びました。

 

 

これは、201910月に始まった債権者からの一連の法的措置に続きます。

 

 

ケンタッキーヘンプインダストリーズアソシエーション(KYHIA)のテイト・ホール会長は、ルイビル・クーリエ・ジャーナル紙に「GenCannaは詐欺会社です。」と語りました。 KYHIAは、ワシントンD.C.に拠点を置く全国ヘンプ産業協会(HIA)の州支部です。

 

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GenCannaは協会のウェブサイトでKYHIAのメンバーとしてリストされています。

 

 

GenCanna2014年にケンタッキー州に設立したときに同州の農業委員を勤め、初期に会社を公的に支持していたジェームズ・カマー下院議員も批判に加わり、GenCannaは確かに業界に傷をつけました」と述べました。

 

気分が悪くなる

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カマー議員は、「GenCanna建設中のヘンプ処理プラントから引き上げた時に、非常に多くの請負業者を置き去りにした事に非常に失望しています。彼らがケンタッキー州の農家と請負業者にどれだけのお金を借りているかを知った上で、同時にどれだけ散財してきたかを見ると、かなり気分が悪くなります」とクーリエ・ジャーナルに語りました。

 

 

GenCannaは、ケンタッキー州メイフィールドに計画されていた4000万ドルのヘンプ処理プラントを主要なイニシアチブの1つとして、CBD生産のグローバルプレイヤーになるという野望を持っていました。

 

 

しかし、プロジェクトは遅延とコスト超過に見舞われ、昨年10月に請負業者のグループが、GenCannaは彼らに1300万ドルの負債があるとして、同社が新しい処理施設のためにリースした資産に対して先取特権を提出した事で、この問題が明るみに出ました。

 

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同社を巡っては他の法的措置が続き、こうした混乱が原因で、同施設が今季の作物を処理できなくなったため、農家は一部立ち往生しました。

 

 

この問題は、農家と政治家に対して、ケンタッキー州におけるGenCanna旗艦企業としての地位に疑問を投げかけました。

 

 

ケンタッキー州の農業委員であるライアン・クァールズ氏は、GenCannaが州の大麻産業に「ボディーブローを入れた」と述べました。

 

打ち砕かれた農家の希望

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「多くの農民がこの作物に多くの時間、多くの希望、そして多くのリスクを費やし、この不安定な市場で一部の加工業者が自分自身を過度に拡大したことは明らかです。

 

私たちは農民が一番最初に収入を得られるようにしたいのです。

 

 

なぜなら彼らは新しい作物に労力という資産を投入していて、その成功は加工業者の成功にかかっているからです。私たちは、農家の収入につながるならば何でもサポートします。」とクァールズ氏はkentucky.com(GenCannaの記事はこちら)に語りました。

 

 

彼はGenCannaのトラブルが連鎖しないかについて心配しています。

 

 

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ケンタッキー州には200を超える大麻企業があり、それらはすべて新興企業で、2020年にはさらに多くの加工業者が見込まれています。」

 

 

しかし、クァールズ氏自身はGenCannaの最大の推進力の一人であり、新しいメイフィールド処理施設の発表時には同社を称賛していました。

 

 

GenCannaによると、同社はメイフィールドの施設に関して州および地方の税制優遇措置で「数百万ドル」を受け取っています。

 

失敗した計画

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2018年の終わりに、「私たちは、新しい建設に多くのお金を費やし、多くの機器と機械を持ち込み、新しい実験室と管理能力を獲得します」と、GenCannaSteve Bevan社長はケンタッキー州のラジオ局WKMSに語っていました。

 

 

そして、イニシアチブを支援したことで当時の農業委員であるカマー氏を称え、 「現時点でその経済的影響を定量化する方法はわかりませんが、それがプラスになることはわかっています」と語っていました。

 

 

破産申請により、GenCannaは借り換えや潜在的な買い手を探しているため、再編成中も業務を続けることができます。

 

 

Yosuke Koga
こうして、GennCannaの野望は夢と消えたわけですが、その後ろにはタダ働きをさせられたり、建築資材を納入したのに支払われていない業者や、メイフィールドの施設での加工を見越してヘンプを栽培していたのに収穫を全部腐らせてしまった農家など、数えきれない被害者が居ます。

 

 

しかも、こうした契約農家などは「守秘義務」を逆手に取られていたために、事態が悪化するまで誰にも相談できなかった事が、複数の匿名の告発者からの情報で分かっています。

 

 

そういった小規模農家たちが破産したりと苦しい思いをしている一方で、GennCannaは呑気にイベントのスポンサーなどをやっていたというのですから、本当に気分の悪くなる話です。

 

 

ケンタッキーの農家には高い授業料となってしまいましたが、これを教訓に、透明性のある誠実な企業がリードする業界へと成長してもらいたいものです。

 

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Yosuke Kogaのアバター Yosuke Koga HTJ 編集長

1996年カリフォルニアで初の医療大麻が解禁。その5年後に現地へ移住し、医療大麻の家庭栽培、薬局への販売などの現場や、それを巡る法律や行政、そして難病、疾患に対し医療大麻を治療に使う患者さん達を「現場」で数多く見てきた、医療大麻のスペシャリスト。

10年間サンフランシスコに在住後、帰国し、医療機関でCBDオイルの啓蒙、販売に従事し、HTJのアドバイザー兼ライターとして参画。グリーンラッシュを黎明期から見続けてきた生き証人。

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