オーストラリア南部のヘンプ産業は、着実に成長し続けています。最近の法改正により、有望な研究が行われ、より多くの農家が、この地域でのヘンプの栽培に興味を持っています。同様に、2017年4月には、人間用のヘンプ食品がオーストラリアで合法化され、大陸全体で業界を後押ししました。*オーストラリアでは、以前からヘンプ食品が流通していたにも拘らず、法整備の遅れから「ヒト用食品ではない」という括りで販売されてきました。
南オーストラリア州では、産業大麻法2017が、2017年4月に議会を通過しました。タスマニア、ビクトリア、クイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州で、同様の大麻法と規制枠組みの確立に続くものでした。2017年7月には、この地域でのヘンプの栽培と加工に関する規制を決定する公的な協議が行われました。*その後、2017年11月に、産業用ヘンプに関する規制2017年版が公布されました。
SA試験は継続中です
最近、南オーストラリアのヘンプ産業界への新規参入者が、研究試験の予備的結果について議論する初会合を開きました。これらの試験は、5品種のヘンプが、砂質土壌および粘土土壌でどのように成長するかを調べるために行われました。これらの品種には、中国、パキスタン、ヨーロッパ、およびオーストラリア産の品種が含まれており、それぞれが播種率、生育期間およびその他の要因などが評価されました。今年の2月には、一般市民に啓蒙のための見学ツアーも開催されました。
この研究を主導したのは、1995年にヘンプ試験を実施したことがある、南オーストラリア研究開発院(SARDI)です。SARDIは、今月から6種類の試験を新たに実施する予定です。南オーストラリア州発の最近のヘンプに関するその他の研究として、アデレード大学による、種子20種の食品使用のための評価が挙げられます。
10個のライセンスが承認されました
ヘンプ産業会議では、栽培と加工のための10個のライセンスが、南オーストラリア州政府によって承認されたことが明らかとなった。
「承認された産業用大麻のライセンス数は増加しており、この業界に多くの関心が寄せられている」とTim Whetstone第一次産業および地域発展担当大臣は述べました。 「我が州における、産業用ヘンプという新しいセクターの創出は、前途有望であり、事業を多様化する為の更なる機会を提供するため、農家にとって素晴らしい知らせです」
ヘンプは、オーストラリア南部にとって新しい産業ではありますが、高い経済効果を持つことが期待されています。 「現在の予測では、この新興産業は、5年間で最大300万ドルの純利益を農家にもたらす可能性がある」と、Whetstone大臣は述べています。―Brian Houlihan
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オーストラリアの大麻についてもっと知りたいですか?ネパールのカトマンズで2019年2月1日から2日まで開催されるHemp Todayのアジアヘンプサミットで、エリクシノールグローバルCEOのPaul Benhaim氏が講演を行います。Benhaim氏は、ヘンプ食料とCBDの世界有数の専門家であり、オーストラリアの市場における人間用ヘンプ食品の受け入れの立役者です。
(HEMPTODAY 2018年10月30日)