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規制に対応できず大手CBD企業の閉鎖、更に撤去、除外が相次ぐ

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500以上の商品を申請中に断念

英国のCBDメーカーであるB3 Labs社が、食品安全局(FSA)に安全性承認を申請中の500以上の商品を持ちながらも、業界全体の困難に耐えきれず閉鎖することが発表されました。

多くの関係者が業界の課題の原因を規制に求める一方で、B3社の閉鎖は、CEOのマーク・バービッジがNutraIngredients Europeに語ったところによると、価格の全般的な上昇、サプライチェーンのリスク、そして小売業での課題など、いくつかの要因が重なった結果だとされています。

また、バービッジ氏によれば、イノベーションを妨げる規制も会社の失敗を後押ししているとのことです。

「約300種類のカンナビノイドを含むヘンプの1つのアイソレート(単一成分)のみを販売できるため、初めはそのアイソレートから何らかの効果を感じたお客様も、耐性がついてその効果を感じなくなっています。そのため、同じ効果を得るために他の成分に目を向け始めていたのです」と彼は述べました。

1日の推奨量が70mgから10mgになったのも原因か

バービッジ氏は、FSA(食品安全局)が導入したガイドラインで、1日の推奨CBD摂取量を70mgから10mgに大幅に削減したことが、業界に大きな打撃を与えたと述べました。また、最近B3 Labsは主要顧客を失ったことが、同社の衰退をさらに悪化させたとされています。

過去関連記事:2024年5月24日 イギリスのCBDガイドラインが大混乱、それを参考にしている日本の未来はどうなる?

バービッジ氏は、同社が取り扱っていた製品の配合情報はブランドホルダーに引き継がれ、彼らの製品が引き続きFSAのCBD製品の安全性審査に残るようにしていると述べました。また、閉鎖前に生産を増強し、顧客に供給するための在庫を確保したとも語っています。

FSAは現在、新食品または「ノベルフード」に関する規則に基づいて約12,000のCBD製品を評価中ですが、そのプロセスは遅れて進行しています。

CBDは2019年1月に英国でノベルフードに指定され、すべてのCBD食品製品は合法的に販売される前に承認を受けなければなりません。このような製品の多くは、ドロップ、サプリメント、飲料など、数年間グレーマーケットで流通してきました。

B3 Labsのウェブサイトによれば、同社はホワイトラベル契約のもとで、CBDグミ、ティクチャー、アイソレート、ディスティレートを生産していました。

FSAに提出された525の製品は、同社をSKU(ストック・キーピング・ユニット)数で審査中のトップ5メーカーの1つに位置づけていました。

FSAの審査がまったく追いつかない現状

最終承認が得られるまで市場に留まるためには、すでに流通している製品はFSAの規則に従って、2020年2月13日以前に販売されている必要があります。その日以降に市場に投入された製品は、FSAの審査対象にはなりません。

FSAに最初に提出された12,000製品のうち、約8,072製品が「検証済み」または審査の第一段階にあり、そのうち6,000製品がリスク管理審査を受ける第二段階に進んでいます。

最近では、ヨーロッパ産業用ヘンプ協会のコンソーシアムが提出した3,000を超える製品がこの段階に移されました。約600製品が審査から除外され、市場からの販売が禁止されています。

FSAは、最初のCBD製品が2023年後半に完全に承認されると予測していましたが、このプロセスはその予定をはるかに超えて遅れています。

編集部あとがき

CBDの摂取推奨量を1日70mgから10mgと大胆に変更したイギリスですが、それに加えて、現状CBD製品を販売するためには、FSA(食品安全局)に商品毎の審査をしてもらう必要があります。
そして、その審査状況は記事内にある通り、まだ半数以上が届いておらず、結果がでるまで最長でも2年から3年かかってしまっているという現状です。
果たしてこのリードタイムですが、ビジネス的にはどうでしょうか。
もはや、どうでしょうか、という次元の話では無いですよね。
どうすれば継続的にCBDビジネスが続けられるのか!?という最適解がイギリスのCBD業界には無い状況です。国内を無視して海外に輸出するほか道がないように思ます。
500ものSKUを持ったCBD企業の断念は、多くの業者に波紋を呼んでいます。でわ、今回の記事を以下4つのポイントに整理しましたのでご参考ください。
1. B3 Labs社の閉鎖と業界の困難:
B3 Labs社は、500以上の商品をFSA(食品安全局)に申請中でしたが、業界全体の困難に耐えられず閉鎖を決定しました。主な原因は、価格上昇、サプライチェーンのリスク、小売業での課題など複数の要因が重なった結果です。
2. 規制とイノベーションの抑制:
CEOのマーク・バービッジ氏は、厳しい規制がイノベーションを妨げ、会社の成長を阻害したと述べています。特に、規制によって販売可能なCBD製品が限定され、顧客が製品に耐性を持つことで効果を感じなくなるという問題が生じていました。
3. FSAの審査遅延がもたらすビジネスリスク:
FSAによるCBD製品の審査プロセスが大幅に遅延していることは、企業にとって深刻なリスクです。市場参入の遅延、在庫管理の問題、顧客の喪失、そして規制環境の変動による追加のコストや対応が求められる可能性があり、これらが事業継続に影響を与えるリスクが高まります。
4. CBD摂取量の制限と市場混乱:FSAが1日の推奨CBD摂取量を70mgから10mgに削減したことで、業界全体が大きな打撃を受けました。この規制変更により、主要顧客を失っていったB3 Labs社の経営状況はさらに悪化しました。これに加えて、FSAの審査遅延が市場にさらなる混乱をもたらしています。
それと、もはやご想像の通りかと思いますが、欧州全域での合成嗜好用大麻製品の流行が、FSAの進捗を悩ませ、遅らせているという状況でもあります。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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