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FDAとFTCが合成事業者6社に警告

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有名お菓子メーカーのデザインを模倣した製品

デルタ-8 THCを含む製品を販売する6社が、米国食品医薬品局(FDA)と連邦取引委員会(FTC)から、未成年向けに魅力的なデザインで販売しているとして警告を受けました。

これらの警告には、有名なお菓子ブランドを模倣したモチーフで包装され、宣伝されているこれらの製品に対する販売停止命令が含まれています。

大麻由来の製品の生産者およびマーケターは、2018年のファームビル(歴史的な立法で産業用ヘンプを米国の危険薬物リストから除外した)における抜け穴を利用し、デルタ-8や他の合成嗜好用大麻製品のグミや他のスナックで急成長するビジネスを展開しています。

考えずに購入してしまう未成年達を狙っている

連邦機関によると、これらの「コピー」製品は特に懸念されており、その理由は未成年が容易に購入できる点と、製造過程で生じる不純物がユーザーに有害で予測不可能な影響を与える可能性があるからです。

「不適切または紛らわしいラベリングにより、子供や予期しない大人がデルタ-8 THCを含む製品を、人気のあるスナックやキャンディと非常に似ているため、気づかずに摂取する可能性があります」とFDAのナマンジェ・バンプス副長官は述べています。

「デルタ-8 THCを含む製品の偶発的な摂取や過剰摂取は、健康に大きなリスクをもたらす可能性があるため、これらの違法製品を販売する企業は消費者の安全を完全に無視していると考えられます」とバンプス氏は付け加えました。

デルタ-8や他の合成の「ハイ」をもたらす化合物は、主に大麻由来のCBDを使って、自宅のキッチンをラボと称してそのような場所で製造されています。これらの製品は、コンビニエンスストア、CBDショップ、ボデガ(食料品店)など、一般的な小売店で広く販売されています。

6社ごとの警告内容はこちら

食品、医薬品および化粧品法(FD&C Act)に違反しているとして、以下の企業に警告が送られました:
エメット・ヒルとエイミー・L・ロメジコ、Hippy Mood、ペンシルベニア州レビットタウン
スペンサー・ウィリス、Life Leaf Medical CBD Center、サウスカロライナ州マーレルズインレット
ロバート・ワーリング、Earthly Hemps、フロリダ州ケープコーラル
マイケル・A・キャラハン、Miami Rave LLC/Mary Janes Bakery Co. LLC、フロリダ州マイアミ
Shamrockshrooms.com(主要人物や本社所在地は不明)
ジャミール・ガスタフソンとロンダ・V・エディオル=ガスタフソン、GrowGod LLC、カリフォルニア州サンバーナーディーノ(FDAからの手紙のみ)
これらの企業が警告を受けた製品は、有名ブランドを模倣しているとされるものです。
2018年の歴史的な農業法案によって、大麻が危険薬物カテゴリから除外されたものの、この法案が予見できなかった製品に対して、急速に成長するグレー市場が形成されました。多くの合成された「ハイ」をもたらす製品は、大麻の代替品として販売されており、公衆衛生に対する脅威と見なされています。
これらの製品は依然として規制されておらず、その結果、数十億ドル規模の市場が形成されています。

過去関連記事:2024年7月1日 合成嗜好用大麻製品で救急搬送された痛みを知った高校生達が州知事を動かした結果。。。

幻覚、嘔吐、震え、眩暈などの症状が止まない

デルタ-8 THCが最も一般的な成分ですが、他にもデルタ-10 THC、THC-O-アセテート、HHC、THCPなどが広く流通しています。

 

FDAとFTCが「コピー」マーケティングに対して共同で警告書を発行したのはこれが2回目です。一年前にも、同様の警告書が他の6つの企業に送付されました。

 

また、FDAは2022年6月に、子供がデルタ-8 THCを含むスナック製品を誤って摂取することに対して、消費者に警告を発しました。

 

関連記事(外部サイトへのリンク):https://www.fda.gov/

 

さらに、FDAは2021年1月1日から2023年12月31日までの間に、子供と大人に関する300件の「有害事象」報告を記録しました。

 

その半数は、幻覚、嘔吐、震え、不安、めまい、混乱、意識喪失などが原因で入院や救急室の受診が必要なものでした。

 

編集部あとがき

一番売れる形として、まず一番売りやすいお店(コンビニ等)で売れるということ、そして、有名お菓子、たとえばオレオなどのパッケージをそのままパロって合成嗜好用大麻クッキーとしてパッケージングすること、そして、ターゲットは未成年にすること。
この形で爆発的に市場を伸ばし続け、果てには、死亡者1名、そして、事故者を右肩上がりで増やし続け、さらにはヘンプ産業の進化を停滞させ、そして、後退させているのが現状のアメリカのヘンプ産業です。
2018年にヘンプが合法化され、世界でいち早く「グリーンラッシュ」という言葉を流行らせたわけですが、わずか2年で供給過多によりそのラッシュは崩壊し、バブル崩壊となり、その代わりに、合成市場が勃興し、冒頭の通り多くの課題を残し、2023年に決まる予定だった農業法案である、予算枠も決めれず、FDAのCBD食品化の動向も滞り、CBDはいまだ非認可(食品での流通は)のまま。
ざっと書くとこのような歴史です。
でわ、今回の記事を4つのポイントに整理しましたので、ご参考ください。
1.子供への危険性に対する懸念:
FDAとFTCは、子供たちが意図せずにデルタ-8 THCなどの合成嗜好用大麻製品を摂取してしまう危険性を強調しています。これらの製品は、子供に人気のあるスナックやキャンディのパッケージに似せて販売されており、その結果、子供や無意識の成人が誤って摂取することが多発していると指摘されています。
2.業界の無責任な行動:
これらの製品を販売する企業が消費者の安全を無視していると批判しています。特に、不適切なラベル表示や混乱を招くマーケティングが、消費者の健康に重大なリスクをもたらしているとしています。
3.合成嗜好用大麻製品市場の規制の欠如:
現在、これらの合成カンナビノイドは未規制であり、その結果、多額の利益を生む市場が形成されています。2018年の農業法(Farm Bill)の抜け穴が、これらの製品の急増を招いたと指摘し、規制の必要性を強調しています。
4.継続的な取り締まりの必要性:
FDAとFTCがこれらの製品に対して取り締まりを強化していることを評価しつつ、さらなる規制強化を求めています。特に、子供たちを守るための厳しい規制が不可欠であると強調しています。
以上です。
30以上もの有害物質が合成嗜好用大麻製品から検出されていたレポートを先日アップしましたが、欧州においても合成製品自体は大流行していまして、欧州全域で排除にかかっていますが、合成が流行れば流行るほど、多くの人々にマイナスのバイアスを植え付けてしまい、ヘンプ産業自体が後退、むしろ逆そうしていく。という定石ができあがったように思ます。これは、アメリカに限らずと感じますが、皆さんはどう思われますでしょうか。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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