画像:引用元
新産業の創出と外資の呼び込みに期待
画像:引用元
ザンビア政府の広報官は、「ザンビア政府が、大麻栽培を合法化する提案を最終的に承認した」と発表しました。
ただし、この栽培は、輸出および医療目的のみに制限されており、国内での医療使用が合法化されたかどうかは、この発表では分かりません。
ザンビアは、去年1年間だけで対外債務が87億4千万ドルから105億ドル(約1兆1149億円)に急速に膨張し、債務危機の懸念が表面化しており、今回の決定は新産業の創出と外資の呼び込みに期待していると見られます。
ザンビアでの大麻取引を希望する企業には、年間ライセンス料$250,000ドル(約2,730万円)が必要で、大麻の栽培および輸出用の商業ライセンスを取得できるのは、落札者のみに限られます。
ライセンスは保健省によって発行され、栽培はザンビア国営サービスによって厳密に監督されます。
この動きは、先週の水曜日に国会議事堂で開かれた会議において全会一致で承認されました。
「内閣は、Chilufya保健大臣から提出された、医療用途に限定した大麻合法化に関する覚書を承認しました。興味深いのは、その会議中に、この課題を推進してきた保健省からライセンス発行に関するプロセス全体を、内務省と農業省が商務省と協力して、奪おうとする試みがあったことです。このプロセス全体は、ライセンスを約束されたいくつかの有力組織と企業に支えられているようです。そのため、これを管理する責任がどこにあるかについて争われ、最終的に保健省が勝ちました。」
画像:引用元
と、匿名の関係者は語りました。
ザンビアの野党、「緑の党」のピーター・シンカンバ党首は20113年から大麻輸出を提言してきており、今回の決定が同国に最大で年間60億ドル(約6,568億円)をもたらすようになると述べ、「これがどれほど適切に行われるかによるが、ザンビアの経済を変える可能性がある。これは丁度ダイヤモンドや金のように、制度設計によっては福音とも呪いとも成り得る。」と語りました。
アフリカ大麻産業、4年で7,700億円超
画像:引用元
アフリカの合法大麻産業に関する最初の詳細なレポートである「アフリカ大麻レポート」によると、アフリカ大陸の主要市場の一部で解禁された場合、アフリカの合法大麻産業は2023年までに年間71億ドル(約7,773億円)を超える可能性があるといいます。
2017年にレソトが医療大麻栽培を解禁したのを皮切りに、2018年に南アフリカが個人による使用と栽培を非犯罪化、ジンバブエも昨年医療大麻栽培を解禁し、今年はヘンプを解禁しており、ザンビアもこうした南東アフリカ諸国に合流しました。
今回のザンビア参入も歓迎すべき出来事ですが、ライセンス料に25万ドルも費用が掛かるようでは、地元の農家は事実上参入不可能という事でしょう。
結局こうした制度的障壁を設けて、一部の官僚と外国企業が甘い汁をすする構図は、タバコ産業から変わる事なく受け継がれてしまうようです。
非常に残念な事ですが、外国からの資本を呼び込みたい発展途上国では仕方のない事なのかもしれません。
では、日本は今後どうなっていくのでしょうか?願わくば、70年前には1万件を超えていたという大麻農家に、もう一度大麻の恩恵を届けられる制度づくりを目指したいものです。