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合成嗜好用大麻製品を巻き散らかし中のアメリカ、対する13州の傾向と対策がこちら

目次

小競り合いが全米に拡大

CBDやヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品に関する規則の欠如が、業界を揺るがし続けています。

2023年の農業法案の延期に伴い、政策に関する鋭い論争が今年末まで続くと予想されています。

過去参考記事:2023年4月17日 主な原因は1つ、利権意見の相違がヘンプ産業の拡大を遅延させている!?

2023年の最終四半期には、合法なヘンプ由来のカンナビノイドによる「高揚感」をもたらす合成嗜好用大麻製品を取り締まるため、州や地方の役人が立法措置や規制の更新、裁判を急ぎ行いました。

これらの合成嗜好用大麻製品は、食品医薬品局(FDA)の規制下に無い自由流通状態です。

最新の動向として、オハイオ州のマイク・デワイン知事が一般の小売店で広く入手可能なヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品の販売に嘆き、迅速に禁止するよう立法者に求める考えを再指摘しました。

デワイン知事は、自身の役所や警察がこれらの合成嗜好用大麻製品を取り締まる法律を持っていないことも述べています。

暴走する合成市場

デルタ-8 THCHHCTHC-PTHC-Oなどの製品は、全国に拡大し、多くの場合、有名なスナックやキャンディなど、よく知られたブランドを模倣した包装で若者向けに販売されています。

また、多くの製造業者や販売業者は、製品の安全性に関してFDAから警告を受けています。

FDAは、消費者から「幻覚、嘔吐、振戦、不安、めまい、混乱、意識喪失」といった深刻な副作用の報告を受けていると述べています。

バージニア州での少なくとも1人の子供の死亡は、デルタ-8の摂取に帰されています。

米国麻薬取締局(DEA)は、酩酊作用を持つヘンプ製品を連邦法で違法と見なしています。

一部の州は、産業用ヘンプとその派生製品の合法化を定めた連邦法の厳格な解釈の下で、これらの製品を許可し続けています。

しかし、過去2年間の他の裁判所の判決では、2018年の農業法案でのヘンプの合法化は、自宅ラボでヘンプ由来のCBDを合成して作られる酩酊作用のある合成嗜好用大麻製品を許可する意図はありませんでした。

穴を塞ぐ必要がある

オハイオ州のデワインは、WLWT TVのインタビューで次のように述べています。

「彼らはオハイオ州全域のガソリンスタンドで購入しています。これは私たちが塞がなければならない穴です。これを違法にしなければなりません。」

デワインはさらに、「私たちはこの物質の影響下にある子供たちが車に乗っていくのを見ています。そして、それに対する本当の規制はありません。立法府に何度も頼んでいますが、再度、これを止める権限を与えてください」と付け加えました。

13州それぞれの意向・動向

1.アラスカ州:

(合成事業側の)ヘンプ関係者のグループが、政策の執行を延期することを望んでいましたが、連邦裁判所がその申し立てを退けた後も、ヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品の禁止は引き続き有効です。

裁判所は、2018年の農業法(2018 Farm Bill)が新しい規則を優先する可能性は低いと述べ、これにより連邦的にヘンプが合法化されたとしても、新しい規則が優先される可能性は低いと判断しました。

202311月、アラスカ産業用ヘンプ協会と4つの企業が、州の自然資源省(DNR)を訴え、合成嗜好用大麻製品に対する新しい制限が違憲であると主張しました。

この判決により、州内で製造または販売されているほぼすべてのヘンプ由来の製品、飲料、グミ、クッキーなどが依然として違法となりました。

この訴訟は、自然資源省(DNR)の要請により承認された規則に起因するもので、DNRTHC0%でない製品を承認してはならないとしています。

2.アーカンソー州:

リトルロックの地方裁判所は10月、デルタ8を禁止した州法は、ヘンプを連邦規制薬物スケジュールから削除した2018年米国農業法案に抵触するとの判決を下した。

 生産者、流通業者、小売業者のグループは、サラ・ハッカビー・サンダース州知事とティム・グリフィン司法長官を含むアーカンソー州当局を相手取り、憲法上の理由から禁止法に対する法的異議を申し立てました。

 リトルロックの連邦地裁に提出された原告側の訴訟によると、この法律はヘンプの定義を狭め、「特定の一般的なヘンプ由来のカンナビノイド製品の所持、製造、輸送、出荷を再犯罪化する」と主張しています。

過去参考記事:2023年4月26日 アメリカ保守州を大きく取り巻くデルタ8戦争、日本も同等の未来にならないよう知っておく流れ

3.カリフォルニア州:

昨年末、カリフォルニアの嗜好用大麻会社のグループが、ヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品を販売する10の競合他社に対して訴訟を起こしました。訴訟では、そのような製品の州での禁止に言及しています。

原告は、ヘンプ小売業者が、州ライセンスを受けた大麻店で許可されているよりも多くのTHCを含む食品、ベイプカートリッジ、およびその他の製品を販売していると主張しています。

訴状によれば、被告は、「これらの強力な麻薬的で化学的に合成された違法のデザイナードラッグをカリフォルニアの嗜好用大麻製品の包括的なシステムを回避し、弱体化させる目的で、カリフォルニアの市場に大胆に氾濫させた」とされています。

訴訟では、以下の企業やブランドが名指しされています:BinoidCali ExtraxCanablyCutleaf StoresDelta ExtraxHazy ExtraxSavage Enterprises3CTre Wellness

4.ジョージア州:

昨年11月、ジョージア控訴裁判所は、ヘンプ由来のデルタ-8 THCおよびデルタ-10 THCが州法の規制物質ではないと判断しました。

裁判所は、エレメンツ・ディストリビューション社が2022年の一連の家宅捜索に関して州に対して挑戦した訴訟で、エレメンツ・ディストリビューション社を支持する判決を下しました。

この事件では、警察が精神作用のある、ヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品、約31,100万円相当を押収しました。

5.ケンタッキー州:

11月、ケンタッキー州議会の委員会が、デルタ-8 THCや他の酩酊作用のあるヘンプ由来のカンナビノイド製品を規制するための緊急規則を承認しました。

行政規則審査小委員会は、規則が成人のみを対象とする製品を規制することを目指していると述べました。

新しい規則の1つは、成人の指定を回避するために、ヘンプ製品にCBDなどの酩酊作用のないカンナビノイドを1に対して、THCなどの酩酊作用のあるカンナビノイドを25の割合が上限という規則です。

規則はまた、加工施設や製造施設の規制を改定し、製品のテスト要件を追加し、小売店が州に登録することを義務付けます。

合成嗜好用大麻側関係者は、最終的には比率の課せられることを断念し、1回の使用量あたりTHC2.5ミリグラムの制限を設定するよう要請しています。

6.メリーランド州:

昨年11月、サーキット裁判所の判事が、州の大麻法の規定の執行を一時的に停止しました。この法の制限が、メリーランド州憲法の平等保護および独占禁止条項に違反していると主張されました。

この法律により、ヘンプおよびCBD店はTHCを含むデルタ-8やその他の酩酊作用のあるヘンプ製品の販売を停止しなければならず、その事業は嗜好用大麻販売業者に限られます。

州の役人たちは、子供たちを対象とした合成嗜好用大麻製品のマーケティングと包装を非難しました。

メリーランドヘンプ連合と一部のヘンプ企業は、これらの制限が州憲法に違反していると主張しています。

過去参考記事:2024年3月23日 合成嗜好用大麻製品の販売を許可する判決へ、今回はメリーランド州編です、どうぞ

7.ミズーリ州:

州の議員は、幅広く流通していることによって、継続的な安全上のリスクがあるとし、州内での酩酊作用のある合成嗜好用大麻製品の禁止を再び草案にすると述べました。

州の大麻規制局(DCR)は昨年末、州の抽出業者の嗜好用大麻製造ライセンスを取り消しました。

その業者は、州外からの嗜好用大麻を不法に輸入し、ミズーリ州産の嗜好用大麻と一緒に販売したためです。

対象となった企業であるデルタ・エクストラクションは、ヘンプが連邦で合法であるため、州はこれらの製品を禁止する正当な理由を持っていないと主張しています。

過去参考記事:2024年3月8日 連邦法と州法の矛盾が問題となる合成嗜好用大麻合戦、今回はミズーリ州編です。でわ、どうぞ

8.ニューヨーク州:

11月、ニューヨーク州最高裁判所は、8月に急激にヘンプ由来のTHC入り製品の販売を停止した緊急措置に対する仮差し止めを発行しました。

利害関係者は、州が新しく開かれた合法的な大麻市場を規制する際の強引なやり方を批判しました。

9.オクラホマ州:

オクラホマ州医療大麻機関(OMMA)は11月に、ヘンプ由来の製品を規制する権限を州の議員に要求しました。

OMMAは、酩酊作用のあるヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品を違法にする意図はないが、規則を設け、年齢制限を課したいと考えています。

同機関は、オクラホマ州の消費者からの苦情を受けて行動を起こすことになったと述べています。

10.テネシー州:

12月に州議会で承認された新しい州の規則により、テネシー州農務省(TDA)が州内のヘンプおよび嗜好用大麻産業を規制する責任を負うことになりました。

テネシー州農務省(TDA)は、生花製品のカンナビノイドプロファイルに焦点を当てた規則を設け、THCACBDフラワーに新たなTHC基準を設定しました。

テネシー州栽培者連合(TGC)は、これらの規制が食用製品に影響を与えないが、過去5年間、生花の製品のレベルを製造業者が計算していた方法とは異なる方法でカンナビノイド含有量をカウントしていくと述べました。

テネシー州栽培者連合(TGC)は、これらの製品が市場の少なくとも70%を占めているため、混乱の可能性が大きいと述べています。

新しい法律により、テネシー州農務省(TDA)は、畑から棚出しまで、食品プログラムを管理する事が義務付けられました。

その中には、21歳未満を対象とする店舗では、大麻製品を棚の後ろに置かなければならないという規則も含まれています。更に、大麻製品に新たに6%の税金が課されました。

11.テキサス州:

テキサス州第三控訴裁判所は、テキサス州保健局(DSHS)がスケジュール1の規制物質として指定したデルタ-8およびその他の合成嗜好用大麻製品に対する禁止令を取り消しました。

裁判所は、この禁止令が2018年の米国農業改善法と矛盾していると述べました。テキサス州でのデルタ-8に関する議論は、少なくとも2021年から続いています。

12.バージニア州:

酩酊させる合成嗜好用大麻製品の取り締まりの一環としてバージニア州当局が検査した製品。 (写真:VDACS)

10月に、バージニア州でデルタ-8やその他のTHC製品の合計制限を超える製品を販売し続けるバージニア州の企業に対して厳しい罰金を科す規則が有効とされたままになりました。

この規則は引き続き有効であり、グミやその他の「キャンディー」といったヘンプ食品製品の総THCレベルに厳しい制限を設けています。

裁判所は、州は連邦法に抵触する形でヘンプを規制する権限を踏み越えておらず、また州間通商を妨害していないとし、合成嗜好用大麻製品が公衆衛生に対して脅威であることを証明した。との判決を下した。 

過去参考記事:2024年2月7日 合成嗜好用大麻 V.S. バージニア州の結論は!?

 13.ワイオミング州:

議会は引き続き、ヘンプへの「合成物質」の添加を禁止し、デルタ-8 THCやデルタ-10 THCを含む合成嗜好用大麻製品が乾燥重量基準で0.3%を超えるTHCのいずれかを含むことを禁止する法案に取り組んでいます。

この措置は、「合成物質」を「合成THC、合成カンナビノイド、またはその他の薬物または精神活性物質」と定義しています。

この法案の草案は11月に主要な立法委員会を通過しましたが、その当時、立法者は両院を通過させるためには変更が必要であると述べました。

州には既にデルタ-8やデルタ-10 THC製品を禁止する法律が存在していますが、州の犯罪研究所の専門家は、合成と天然のデルタ-8化合物を区別する方法はないと証言しています。

編集部あとがき

合成嗜好用大麻問題にまきついた13州それぞれの方針はアメリカが「合衆国」であるという事が、大変よく伝わってくるほど、バラバラの意向でどれも興味深く、個人的にはカリフォルニア州の主張と訴訟に、とても納得がいきました。

そりゃ、怒って当然です。

合成嗜好用大麻製品流行に巻き付いた課題はアメリカ全体の大麻産業の成長を破壊、鈍化、衰退させた。と言っても過言ではなく、1つ目はCBDバブルを崩壊させました、2つ目は、ファームビル2023の策定を遅延させています(つまり、莫大な予算がヘンプ産業におりない)、3つ目は、CBDの食品化を遅延させています。

合成嗜好用大麻製品が流行すると、CBD事業側、嗜好用大麻側の売上が下がり、消費者達も事故(重金属含有製品、且つ未成年も入手し放題製品なので)が増加していきます。

一見、最悪ですよね。ただ、アメリカのCBDバブルが崩壊した本当の根源的な原因は、グリーンラッシュと煽りまくったメディア・報道で、その情報に操作されて供給過多になった。という背景も忘れてはなりません。

その供給過多になってゴミと化した廃棄ヘンプが、今日の合成嗜好用大麻製品の原料になっていった。という経緯です。

合成嗜好用大麻事業者の中でも、倫理感を持った事業者が多いのが特徴的なのがアメリカです。その理由として、CBDバブル崩壊を受けて、やむを得なく合成嗜好用大麻事業に乗り出した「元CBD事業者」が多数存在するからです。

毎度視点を変えて見て頂きたいのですが、この合成嗜好用大麻製品流行の根底には「揺るぎない消費者ニーズ(且つ、成人国民の70%が嗜好用大麻全米解禁を支持している)」があります。

そのニーズをどう柔軟に汲み取って改革をしていくかが大事なことであり、同じことを繰り返していかない対策にもなります。

日本の場合、いたちごっこしか対策し得ないのが現状ですが、アメリカの場合、嗜好用大麻・医療用大麻が合法の州があります。

そこで、大麻減税、栽培ライセンス取得緩和、テスト緩和、金融機関のインフラ緩和などの規制緩和をたくさん敷き、合成製品よりも安価且つ、安全に製品が市場に流通できるようになれば、事故は防げていけるかと、個人的には思います。

合成嗜好用大麻製品が流行し出して、およそ4年が経過し、合成嗜好用大麻製品が市場拡大していくことで、大麻産業がどうなっていくのか!?という点において、、、

大麻産業は、縮小鈍化停滞していく。という答えが明確になったかと思います。

さらに、この大麻産業という新興産業は、利用者達の多くが「恐怖」というバイアスがかかった状態、スティグマに浸かった状態から産業が始まります。

恐怖に恐怖をふりかけるのか、はたまた、恐怖とはまったく別の世界線から世論に伝え広げていくのか。

どこからどのように「世論」にアプローチしていくのが、本当の意味での産業拡大や世論理解が深まるのか。

アメリカを俯瞰して見ていくと、とてもよくわかると思います。

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AUTHORこの記事をかいた人

HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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