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主な原因は1つ、利権意見の相違がヘンプ産業の拡大を遅延させている!?

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農業法案の遅延により予想される激しい議論

2023年の農業法案が遅れており、ヘンプ関係者間の意見の相違が、過去2年間の大幅な縮小後も業界の不安定さを維持する可能性があります。

ヘンプ関係者は、農業法案によって業界の目標を推進し、特にCBDやその他のヘンプ由来カンナビノイド、そしてそれらのヘンプ化合物から派生する合成嗜好用大麻製品に関する重要な問題に対処することを期待していました。

昨年、ジョー・バイデン大統領が署名した暫定法案は、農業プログラムや食料支援(5年ごとの農業法案で最大のプログラム)に資金を提供していますが、ヘンプやその他の問題は本年9月まで解決される見込みはありません。

参考記事(外部サイトへのリンク):https://crsreports.congress.gov/

また、アメリカ合衆国議会調査局は、一部の嗜好用大麻関連団体間の優先事項の違いが、その間のヘンプ政策策定を複雑にする可能性があると述べています。

農業改善法案(正式には2023年の農業改善法案)は、5年ごとに可決される約154兆円の予算で、ビジネスのためのヘンプ規則を明確にし、消費者を保護するために切実に必要なリセットの機会を提供します。

特に2018年の農業法案では、ヘンプが連邦レベルで合法化されましたが、ヘンプの花から作られるいくつかの製品(合成嗜好用大麻製品)については考慮されていなかったため、その部分を補強する変更が必要です。

CBD規制が最優先事項

最も重要なのは、CBDを食品添加物および栄養補助食品として規制することです。

CBD関係者は繰り返し、米国食品医薬品局(FDA)に対して、CBDを食品に添加したり、栄養補助食品として市場に出したりすることを許可するよう求めていますが、これまでのところ殆ど成果はありませでした。

これに対し、FDAは議会に対して、CBD製品の規則を議会を通じて設定するよう求めており、販売店の既存の権限では、栄養補助食品や食品添加物の規則の下でCBDに関連する多くのリスクを管理することができないと示唆しています。

FDAは、CBDが肝臓や男性の生殖システムに悪影響を及ぼす可能性があるとする研究を繰り返し引用し、また、CB Dと薬との相互作用や子供や妊娠中の女性への影響については、ほとんど分かっていないと述べています。

農業法案は、必要な規則変更のための手段となり得ます。

これにより、現在市場に出回っている多くの潜在的に安全でないCBD製品から消費者を守るとともに、栽培者や加工業者にとっての明確なルールを確立することが期待されていますが、長い道のりになりそうです。

合成嗜好用大麻製造者側は猶予と捉えている

CBD規則と密接に関連しているのは、デルタ-8 THCやその他のヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品に対処するための枠組みを設定する必要性です。

これらはヘンプ産業にとっての悩みの種であり、業界のイメージを損なう原因となっています。

農業法案の遅延は、デルタ-8 THCやその他のCBDベースの合成嗜好用大麻製品の生産者にとって一時的な猶予となっています。

これらの製品は嗜好用大麻のような「高揚感(ハイ)」を模倣し、未規制のため、安全でないものが、恐ろしい速度で普及しています。

これらは煙草店、コンビニ、ガソリンスタンド、オンラインで公然と販売されています。

以前の農業法案にある抜け穴を閉じ、これらの向精神性製品が安全で品質が一定であることを保証し、製品がどこで、どのような条件下で(※子供たちに向けて販売されることが多い)販売されるかについての指針を提供するために規則が必要です。

合成嗜好用大麻製品の製造業者は、人気のあるお菓子を模倣したブランドやパッケージで子供たちを惹きつけます。

議員や規制当局は、制御不能なヘンプ由来の合成嗜好用大麻製品市場に対処するための圧力を強めています。

一部の州では、州と連邦法の間の法的解釈の対立を強調する厳格な法的解釈の下で合成嗜好用大麻製品を保護していますが、米国麻薬取締局(DEA)は、これらの製品が連邦のヘンプの定義に合致せず、したがって規制物質であると述べています。

規制当局の圧力

DEAは、合成嗜好用大麻製品の禁止を目指して連邦の麻薬規制法を変更する意向を示しています。

厳格に規制された嗜好用大麻産業の関係者も、ヘンプベースの合成嗜好用大麻製品に対して反発を示しており、規制されていない競争とみなしています。

昨年初め、45州の大麻規制当局は、デルタ-8やその他の危険な合成嗜好用大麻製品の普及を許してきた抜け穴を閉じるよう米国議会に求めました。

過去参考記事:2023年11月20日 合成嗜好用大麻市場拡大におけるCBD市場の崩壊と嗜好用大麻企業の損害、閉じろ抜け穴と奮闘

また別軸では、次の農業法案改定で、栽培現場での許容されるTHCレベルを0.3%から1.0%に引き上げることを期待しています。

これにより、作物が「ホット」、すなわち限度を超えて使用不能になることを心配する農家を救済します。

現在と過去

次の農業法案は、州のヘンププログラムに対するUSDAの資金提供を増やし、他の作物が享受している補助金をヘンプにも開放し、犯罪歴がある人が業界で活動することを禁じる規制を撤廃し、動物の飼料としてヘンプ穀物の使用を許可することによって、ヘンプ産業を支援する可能性があります。

また、ヘンプ関係者は、DEA登録ラボでのヘンプテストの必要性を緩和、ヘンプ繊維と穀物の農家を身元調査を免除し、カンナビノイド製品の使用のためにヘンプを栽培する農家に課されているサンプリングと検査のプロトコルを緩和することを求めています。

これらすべての望まれる変更の進捗は、少なくとも半年上も待たなければなりません。

政治的に分断されている議会の中で、2023年の法案は、ほぼ確実に可決される予定の数少ない措置の1つを表していました。

通常、議員たちはその年の年末までに法案の非常に複雑で広範囲にわたる条項を最終決定しますが、昨年末、その期限を逃しました。

全体として大麻産業関係者は「優先事項が異なることが多く、アメリカのヘンプ政策立案を複雑にする可能性がある」とされています。

これは、「ヘンプ関係者がCBDを食品成分、および栄養補助食品成分としての使用を規則に包含しているためです」。と、議会調査局は指摘しています。

2014年の農業法案は、農家が半世紀以上ぶりに合法的にヘンプを栽培できるようにするパイロットプログラムを確立されました。

その後、ヘンプをドラッグステータスから除外し、その植物のどの部分も、種子やすべての誘導体、抽出物、カンナビノイド、異性体、酸、塩、異性体の塩を含む、ドライウェイトベースでデルタ-9テトラヒドロカンナビノール(THC)濃度が0.3%以下であるものの合法化など、産業用ヘンプの画期的な基準を打ち立たのは、2018年の法案からでした。

編集部あとがき

あらゆる視点と利権が複雑に絡み合っているアメリカのファームビル遅延問題ですが、意見と利権の絡み合いや相違によって、大きな改革に踏み切れずに昨年からずっと足踏みしています。

複雑にしている要因ですが、大きく見ると1つ目は、合成嗜好用大麻製品流行問題と、2つめはCBD製品を食品で承認するかどうか問題となりますが、食品承認においても、1つ目の問題にかかってきますので、主は、合成嗜好用大麻製品の巻き付く問題をどうするか。として捉えてます。

合成嗜好用大麻製品問題は度々、当サイトでも取り上げていますので、気になる方は『合成嗜好用大麻』で、検索されてみるとより状況理解が深まりますので、ご参考ください。尚、今回の記事にも過去参考記事として「2023年11月20日 合成嗜好用大麻市場拡大におけるCBD市場の崩壊と嗜好用大麻企業の損害、閉じろ抜け穴と奮闘」をリンクしております。

2018年にヘンプは合法化されましたが、メディアの大々的な煽りを受けて、あらゆる事業者がCBDを生産し始めて、供給過多となり、その過多となった廃棄原料が合成嗜好用大麻製品となり、そして、それが大流行し、CBDバブルが崩壊しました。

ヘンプ合法化から6年経過といえども、上記のCBDバブル崩壊が引き金となり、産業全体としての研究の進みずらさ、資金調達の困難さ、一般消費者への啓蒙不足など、ヘンプ食品や繊維、建材、エネルギーなどの産業は、期待しているほど大きく発展することはなく、CBDを生産せずに、そちら側の生産に進んだヘンプ農家も、農業法案の問題の傷みを受けています。

更にCBD製品は連邦法では食品として認められていないという状況のまま現在に至っており、現場レベルで製造されるCBD製品における食品規制も連邦外で拡大していってしまった現状があります。

「絶対の安心」。という担保は、FDAというフィルターを通すのであれば、安全が存在しないのがアメリカのCBD製品です。

合成嗜好用大麻製品はファームビルという枠の中で製造生産流通が可能なので、あらゆるライセンスを取得してビジネスをしている嗜好用大麻産業側からも目の上のたんこぶです。

と、ここまで見ていくと、アメリカのCBDバブルを崩壊させたのも、農業法案を遅れさせたのも、CBDを食品として認可されないのも、全て、合成嗜好用大麻製品を製造している側に原因があるように見えますが、ここで視点を変えて私たちは見る必要もあると思います。

合成嗜好用大麻製品が流行した。ということは、相応のニーズがある。ということです。なぜ、それらの製品が大流行するのか。

消費者はそれらを求めているからです。この絶大なニーズに対して、法案の骨組みを組んでいかないと、改革は、絶対に決まらないと思われます。

やはり、嗜好用大麻の全面解禁の中に、課税免税やラインセンス取得の緩和化、金融機関、行政からの資金調達の緩和など、参入フレームを柔らかくし、嗜好用大麻の最終小売価格が、現合成嗜好用大麻が流通する以上に軽くなるような仕組みが必要とされそうです。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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