警察機関への指導
スペイン西部のエストレマドゥーラ州では、ヘンプ産業の発展に向けた取り組みとして、警察への呼び掛けから始めたといいます。
今週初め、National Agrifood Technological Center(CTAEX)が開催したヘンプ産業に関するセッションには、スペインの様々な警察機関の代表者約100名が参加し、「法整備が不十分な中で基準を設ける」、これはつまり警察を教育することを目的として行なわれました。
CTAEXは、ヨーロッパで広く見られる根本的な問題に取り組んでいる組織です。
多くの警察機関は、産業用ヘンプとマリファナの違いを理解しておらず、しばしば不当な家宅捜索や違法逮捕につながっているケースがある為、それらを是正するための取り組みを行なっています。
EUの目標を達成することにも
エストレマドゥーラ州政府代表のYolanda García Seco氏は、「ヘンプはエストレマドゥーラにとって、合法の新たな事業を創出する非常に重要な作物です。しかし、この作物を数年内に定着させるためには課題もあるのです。」と述べました。
昨年スタートしたばかりの産業用ヘンプのプロジェクト『Hemp Technology Pole』は、CTAEXが掲げる6つの重要な取り組みの1つです。
CTAEXによれば、この取り組みによって、欧州のグリーンディールの重要な要素である欧州農産食品セクターの『Field to Table Strategy』戦略の目標を達成するといいます。
また、CTAEXとパートナーであるBhalutek Hemp社によると、このプロジェクトは産業用ヘンプのイノベーションと、ハブとしての役割を目的としており、ヘンプの開発と包括的な利用を促進し、農業関連企業に栽培と加工の技術を提供します。
特別な可能性がある
Yolanda García Seco氏は、「この作物の発展には非常に大きな可能性があります。それは国家としては尚更です。何故ならスペインには、土壌や気候の特徴から、理想的な条件が揃っており、特別な可能性を秘めているのです」と述べています。
CTAEXによると『Hemp Technology Pole 』プロジェクトは、官民の新規事業を促進し、メンバー間でノウハウを共有し、研究を推進するとともに、科学者、技術者、農家、そして警察に対してトレーニングや学習の機会を提供するとのことです。
CTAEXは、スペインのBadajoz市に本拠地を置く、農業・食品セクターを支援する民間の非営利研究開発センターで、スペインの国家レベルでの研究開発プロジェクトも手掛けるなど、高い専門性を有しています。
正しいヘンプの知識を、民間組織が警察機関に「教育」するというこの斬新な取り組みは、揶揄では無く真剣に、日本の行政機関へも必要だと感じます。
引用元;https://hemptoday.net/spanish-hemp-tech-project-begins-with-basics-calling-the-cops/