合成嗜好用大麻、高THC製品の違法販売事業者を訴訟
コネチカット州で、3つの卸売業者と4つの小売業者が、違法な合成嗜好用大麻製品および嗜好用大麻製品を販売した疑いで訴訟を起こされました。
被告ごとに個別の訴訟が提起されていますが、州の司法長官は、この7業者が違法に通常の嗜好用大麻製品またはTHCが加えられた食用製品(エディブル)を販売していたと述べています。
コネチカット州では、21歳以上の消費者に対する嗜好用大麻の使用は合法ですが、規制された市場でのみ販売が許可されており、厳格なテストとパッケージング要件を満たす必要があります。
司法長官室と消費者保護局によると、抜き打ち検査では、電子タバコショップ、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアで違法製品が発見されました。
これには、人気の若者向けスナック食品を模倣したジョイント、嗜好用大麻の花穂、および食用製品(エディブル)が含まれています。
嗜好用大麻製品の規則の枠外で生じる課題
「コネチカット州では成人向けの嗜好用大麻製品が合法ですが、無法地帯ではありません。小売業者はライセンスを必要とし、合法的な嗜好用大麻製品は厳格な安全基準を遵守しなければなりません」と司法長官ウィリアム・トングは声明で述べました。
「今回の訴訟対象の製品群は、消費者に対して、安全で、検査済みで、規制されているよう見せかけて、つまり欺いて設計されています。」
トング司法長官は、2021年以来、コネチカット毒物管理センターが6歳未満の子供181名が嗜好用大麻の食用製品を摂取したという通報を受け、その多くが治療のために医療施設に搬送されたと述べました。
小売業者毎の違法・訴訟内容
トング司法長官は、コネチカット州不公正取引慣行法に違反しているとして、以下の事実を挙げて企業を起訴しました。
グリーンリーフ・ファームズ社:
このCBD小売業者は、子供用シリアルに似せたデザインの違法な高THC製品を数多く販売していたとされています。
当局によると、この店舗はさまざまなTHC濃度のマリファナ「ブラント」も販売していました。
製品には必要な警告文やラベルが無く、ライセンスを持つ施設で生産されたり、州法の下で検査されたりしているとは見えません。
スモーカーズ・コーナー社:
こちあらのスモークショップは嗜好用大麻製品の販売ライセンスを持っていませんが、制限を超えるTHCレベルの違法な食用製品(エディブル)を提供していたとされています。
訴状によると、ある場合には従業員がメイソンジャーから嗜好用大麻の花穂を計量し、袋詰めして州の捜査官に直接販売しました。
アネステシア・コンビニエンス&スモーク社:
嗜好用大麻の販売ライセンスも持たないこちらのスモークショップは、規制された嗜好用大麻市場で入手可能な製品よりも強力な数千の高THC製品を提供していたと告発されています。
製品には食用製品だけでなく嗜好用大麻の花穂も含まれており、必要な警告やラベルが無く、ライセンスを持つ施設で生産されたり適切に検査されたりしているとは見えません。
プラネット・ザザ社:
大麻取締り法の下でのライセンスも持たないプラネット・ザザ社は、制限を超える高THC嗜好用大麻食用製品を多数提供していたとされます。
調査官は、店がライセンスを持つディスペンサリーであるかのように誤解させる偽の処方ラベルを含む不正なラベルも発見しました。
製品はライセンスを持つ施設で生産されたり適切にテストされたりしているとは見えません。
卸売業者への告発
司法長官によって告発された卸売業者も同様の告発を受けています。
これには、RZスモーク社、スター・エンタープライズ社、シャーク・ホールセール社が含まれます。
各社は、コネチカット州の合法的な市場で嗜好用大麻製品を購入していると消費者に誤解させるようなパッケージで、違法な嗜好用大麻製品を州内の小売業者に供給したとして司法長官から告発されています。
これらの三社はまた、許可されているサービングサイズやTHCレベルを大幅に超える高濃度の製品を提供し、人気の有名スナックを模倣したパッケージで提供したとも非難されています。
訴えによると、スター社の製品は許可されているレベルの35倍のTHCを含み、シャークの製品は許可されている限度の15倍、RZスモークの製品は最大許可量の10倍のTHCを含んでいました。
とはいえ、罰金最大◯◯万円で解決
「合法の元、規制された市場の外で販売されているほとんどの製品は未検査で安全ではありません。特に子供が摂取した場合は危険です」。と、消費者保護局のブライアン・T・カフェレッリ局長は述べました。
「これらの製品の多くは、中身が安全だと消費者に誤解させるような方法で包装されており、最も恥ずべきことに、未成年者に販売されており、彼らは摂取しているものの影響を理解していない可能性があります」。
トング司法長官の訴訟は、各企業に対して、州の不公正取引慣行法に違反する行為を禁じる裁判所命令、民事罰金、不法に得た嗜好用大麻製品の売上からの不当利得の返還、および弁護士費用の支払いを求めています。
取引法違反には、違反ごとに最大約80万円の罰金が科されます。
司法長官「圧力をかけ続けます」
司法長官は現在、10件の執行措置を保留中であり、不公正取引慣行法に違反したとされる違法なデルタ-8 THC製品の販売に関連して、さらに4件のコネチカット州の小売業者に対して合計約630万円の判決を下しました。
司法長官によると、小売業者が判決の条件に従い、違法な嗜好用大麻製品の販売をすべて中止した場合、支払いの一部が免除されます。
トング司法長官は、「追加の小売業者と卸売業者に対して複数のアクティブな調査を行っており、これらの危険で違法な製品が販売されている限り、圧力をかけ続けます」と述べました。
今月初め、トング司法長官の事務所は、ライセンスを持たない嗜好用大麻市場であるHighBazaarの主催者に対して停止命令の書簡を発行しました。
メイソニック・テンプル・デイ・スプリング・ロッジ社も主催しているため追加の書簡が送られました。
Law360の報道より。
編集部あとがき
今回の記事は、コネチカット州での嗜好用大麻製品に関する規制の厳格な適用と、その適用を通じて公衆の安全を確保しようとする州当局の取り組みを強調しており、コネチカット州で合成嗜好用大麻製品(ファームビルでは適応できず、合法となってしまっている)と、違法な嗜好用大麻製品(THCの上限を大幅に超えた違法製品)の販売に対する厳しい取り締まりが行われているという点に焦点を当てています。
1. 厳格な執行:
コネチカット州の司法長官が、不公正取引慣行法に基づいて、違法な嗜好用大麻製品を販売している小売業者や卸売業者に対して法的措置を講じており、州が規制を真剣に適用していることを示しています。
2.公衆の安全への配慮:
合成嗜好用大麻製品と違法な嗜好用大麻製品が特に子供たちに対して危険であるという懸念から、これらの製品の取り締まりを強化しています。製品が誤解を招くような有名スナックの包装で販売されている点も特に問題視されています。
3.継続的な取り組み:
執行措置と裁判所の判決を通じて、違法な嗜好用大麻製品の販売を阻止しようとする州の努力を強調しています。また、将来に向けてさらに多くの調査が進行中であることを示し、問題解決に向けた持続的な取り組みを示唆しています。
4. 規制と法律の適用:
合法市場外での販売が未認可であり、時には消費者を誤解させる表示がなされている点を強調し、合法的な販売チャネルと適切な製品テストの重要性を訴えています。
嗜好用大麻が21歳以上合法の州だとしてもこのように違法製品が蔓延るという点が大変興味深く、単純にその部分を規制するだけではいたちごっこのようにも思てきます。
先日のミネソタ州のように、禁止よりも規制緩和を進めることで、より多くの問題が解決に向かうと思います。
過去関連記事:2024年5月28日 嗜好用大麻、合成嗜好用大麻どちらも合法にしたミネソタ州の課題とは
例えば、嗜好用大麻のフレームがすでにできている同州なので、そこにかかる減税、ライセンス取得の緩和、THC制限の拡張、検査規則とコストの緩和、行政資金支援、金融機関支援などなど、まずは、現状の嗜好用大麻規則のフレームを緩和することが優先且つ効果的かと考えます。