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コスタリカのヘンプ産業、【THC1.0%】とヘンプ先進国ルールだが、なかなか進展せず。何が必要なのか!?

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コスタリカのヘンプ産業、スタートが遅れて関係者らが懸念

20223月に法律が施行された後、農業および保健当局は9月にルールを発表し、11月には最初の許可が下りました。しかし、関係者たちは、ルールにまだ変更が必要であり、ヘンプの潜在力を投資家や農家にアピールする必要があると言っています。

コスタリカヘンプおよびカナビス協議会の会長である弁護士ロイ・トンプソン氏は、MENAFN – コスタリカニュースに対し、「コスタリカ市場は、投資を呼び込み、規制を改善し、産業をビジネスマンや農業に促進するために使えた重要な1年を失ってしまった。規制に対する信頼が回復し、それによってビジネス環境が改善されるように、見直し、改革、修正、そしてゼロから再スタートするべきだ」と述べています。

THC限界値は1.0%と寛容でライセンス取得も可能

昨年秋に承認された規制では、個人や企業がヘンプを栽培・加工するためのライセンスが取得可能となり、収穫後の処理、保管、輸送、製品製造、マーケティング、健康・食品・産業製品の輸入・輸出などがカバーされています。

重要な点として、コスタリカの規制ではヘンプ植物中のTHCの限界値が1.0%と設定されており、CBDはTHCと比例してヘンプ植物中に増加するため、国内でのCBD生産がより効率的に行われます

世界中のほとんどの国では、ヘンプとマリファナの区別として一般的に認められた0.3%THCが上限とされています。

ヘンプの栽培および生産ライセンスは、コスタリカでは安価で広く入手可能なものとされており、産業擁護者たちは、活発な大麻産業が、国内の貧しい農村地域での農産物が生産される一連の過程、加工、流通、販売、消費に至るまでの産業としての発展を促進し、貧困を減らし、尚且つ、製薬業界の成長に寄与する可能性があると述べています。

他国の類似状況もご参考ください

コスタリカ同様にTHC1.0%で産業を「今」構築し進めているジンバブエの記事も合わせてどうぞ。目的は、衰退していくタバコ産業の代替産業にヘンプを見ています。

3月24日【THC1.0%の制限値で救われるヘンプ農家達】ジンバブエのCBDバブルリスクヘッジ戦略、繊維や食品への多角化が成功の鍵

また、南アフリカも現在進行形ですが、その目的には貧困地域の救済があります。しかしながら、元超大手企業経営者の大統領指導にも関わらず招集された大麻のエキスパート達は空中分解してことが進まず。という状況でした。「これからだ」。と大統領は掲げて進めていこうとしています。

4月11日 貧困層地域に国策でヘンプ&カナビス産業を。南アフリカの大統領は時価総額2兆円企業の元会長という超凄腕経営者

ヘンプを産業化して成すその先に、世界中が目を向けて動き出したグリーントランスフォーメーションやSDGsの文脈も上記の国々に含まれます。

ヘンプとカナビスの違いやそれらの教育が必須

農業畜産省は輸出がビジネスの重要な原動力となり得ると述べていますが、その可能性はまだ研究が必要であり、特にコスタリカの大麻製品にとって最も論理的な目的地とされる米国とカナダ市場がどのように機能するかが課題となっています。

トンプソン氏によれば、農業と加工に関する教育も必要だと言います。

「わが国は現在、まったく異なる段階にあります。1年前、人々はヘンプとカナビスが何であり、地元および国際産業としての利点は何かを学んでいました」とトンプソン氏は語ります。「しかし現在、この市場を開発し、この産業の一部となることに関心を持つセクターは、他の概念を知る必要があります。」

農業大臣のビクター・カルバハル氏は、昨年初のヘンプライセンスを認可した際、さらに7つのヘンププロジェクトが承認審査中であると述べました。

HTJ
編集部あとがき。注目すべき点は、グリーンラッシュを狙うに必要なTHC制限値は「1.0%」であるという点です。農家さんや投資家さん達の「無駄死に」を抑止できます。どの国でも言えることですが、「ヘンプ産業推進国=グリーントランスフォーメーション=SDGs」という文脈を必ず含めて戦略を興じてます。そして、コスタリカも南アフリカ同様に、貧困問題解決とヘンプ産業拡大をからめてます。この貧困問題ですが、これからの日本も「貧困」を密接にとらえていく必要があると考えます。日本を「貧困」と捉えるのは言葉尻が強いかもしれませんが、10年前の日本と今の日本の「先進国から見た日本の物価」を見ると明らかです。「お寿司が安いから食べにいく国、余裕で爆買いしまくれる国」という「日本安売り」状態で、その上、日本国内の人件費も上がっていないため、景気が後退しながら物価が上昇していくという、究極の負のスパイラル、スタグフレーション状態です。ここで、ヘンプ栽培がなぜ貧困問題を解消するのか、それは、今回のコスタリカの記事(リンクを記事内につけてますので、南アフリカ、ジンバブエの過去記事も参考にして頂けますと幸いです。)でもそうですが、ヘンプは「換金作物」として最も優秀だからです。その上、世界が向かう「GX(グリーントランスフォーメーション)」という経済と環境問題のゴール、それらの相性が抜群だからです。1つの植物があらゆる産業を創造していき、それらの産業に巻きついて多くの雇用がうまれるという特徴があります。ヘンプ、CBD、カナビス産業を適切に運用することで一層莫大な収益が見込めます。これらの総称が「グリーンラッシュ」です。日本でも今年から世界のGX時代の大海原に経産省、環境省などが手を合わせ、向こう10年で150兆円の予算を組んで飛び出しました。ヘンプ産業をコミットし「貧困国、にっぽん」を脱却していくことに期待します

 

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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