アルゼンチンの上院は、医療用大麻および産業用ヘンプ分野を発展させるための枠組みとなる法律案を、圧倒的な支持を得て承認しました。
この法律は、大麻の生産工程で1万人の雇用を創出することを目的としており、上院では56対5で賛成多数、棄権が1で可決されました。
アルゼンチン開発省の試算によると、医療用大麻と産業用ヘンプの規制を改正することで、年間5億ドルの国内売上と5,000万ドルの輸出が見込まれています。
広範囲に及ぶ新たな法律
新法は、種まき、栽培、収穫、生産、保管、輸送、販売、輸入、輸出、および大麻の種子や大麻由来製品の所持に関する法的枠組みと規制を確立することを目的としています。
またこの新法の立法で、医療用大麻やヘンプの分野での公共、民間、もしくは官民合同の投資プロジェクトを促進させることが可能となります。
ヘンプと医療用大麻を規制する新たな機関『Ariccame』が、ヘンプと医療用大麻に関する権限を持つ様々な他の規制機関を監督します。また、この国内での監督権を持つAriccameは、生産開発省の下に置かれます。
農業大国としての強み
国内の大麻支持者らは、アルゼンチンの農業生産における世界的リーダーとしての地位、科学的研究の専門知識、研究施設の構造、サプライヤーの幅広いネットワークが、アルゼンチンを医療用大麻やヘンプの大国にする可能性があると述べています。
またヘンプは、縮小しつつあるタバコの代替品としての役割を果たし、技術や製品開発の革新にも繋がると生産開発省は述べています。
アルゼンチンでは、2017年から半運用中の医療大麻法が制定されていましたが、その後、新たな規則が発表されたのは2020年11月でした。
それが輸入拡大のきっかけになり、今回、可決された医療用大麻とヘンプの生産に関する法案が施行されれば、アルゼンチンに輸入する企業は、国内の企業と競合することになります。
政府はこの法案により、医療用大麻へのアクセスが改善され、アルゼンチンの各州に新たなバリューチェーンが確立されることで、経済発展が促進されるとしています。
引用元;https://hemptoday.net/argentinas-senate-advances-bill-on-hemp-medical-cannabis/