ネパールのShah Hemp Inno-Ventures (SHIV)はヘンプ織物と加工品の生産を拡大し、それに伴い無職の地元民や伝統職人に向けて必要なスキルと仕事の提供を始めました。
「織物ユニットは計画したわけではなく、成り行きだった」と2014年に夫Dhiraj氏と共にSHIVを共同設立したNivedita Shah氏は語ります。同社は織物に加え、健康・美容やヘンプ建築領域の製品の拡大に対応するため、ネパールの野生のヘンプ収穫物(繰り返し生えてくる野生の大麻草)を地元民から調達しています。
地域の女性に力を
織物の拡大はネパールの女性の経済的・社会的発展に取り組むイニシアチブ、hEmpowering Bottom Upの下で行われています。SHIVはネパール女性発展推進センター(WDAC)のキャンペーンパートナーです。SHIVは可能な限りローカルの原料を使い、手作りの高品質製品を製造するために地域の女性を訓練・採用している、とShah氏は話します。
究極のゴールは、地域の女性がローカルマーケット向けの小さな織物製品を独立して製造できるモデルを開発することです。Shah氏によると同社は、地域住民向けに技術を教える意欲があるデザイナーや職人とのコラボレーションを狙っています。このプロジェクトでは熟練職人1人と地域女性のグループからなる最初のチームを発足させました。
ローカル調達の原料
「ネパールは何十年もの間、ヘンプ生地を使ってバッグ、帽子、服、靴などを作ってきたが、残念ながらこれらの販売は観光客向けに限られている」とShah氏は言います。「当社は現状低品質の輸入製品を購入している平均的なネパール人に向けてヘンプ織物製品を製造していきたい」
SHIVにとって、織物、建材、食品、化粧品はそれぞれ収入を生む部門であるとShah氏は語ります。その収入の一部は、同社の拡大している織物ユニットの女性従業員を訓練するための工業用ミシン3台への投資に使われました。
SHIVの生産チェーンの下では、ローカルで収集されたヘンプ繊維は、山で村人の手によって糸に加工され、独立した業者を通じてカトマンズで布地に織られています。SHIVは同社のアクセサリーライン用の生地と加工品を開発するため、織機操作員オペレーターや職人と緊密に作業しています。製造はネパールのダヌーシャ郡ジャナプールのSHIV本社で行われます。
イベントの可能性
SHIVはまず、業界のカンファレンスやミーティング向けに、50点以上でカスタマイズできるバッグのラインを売り込んでいます。同社はすでに、医師向けにトラウマケアおよびプラスター塗布のスキル開発と訓練を行うAO Alliance Foundationにクライアントを持っています。
同社はまずは、ネパール市場に大きな可能性を見出していますが、他のアジア各国、特にインドも視界に入っているとShah氏は語りました。(HEMPTODAY 2017年10月12日)