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ニューヨーク州知事が嗜好用大麻解禁を呼びかける
ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事は、恒例の年初演説において、嗜好用大麻解禁を呼びかけました。
ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモは水曜日に行われた年初演説において嗜好用大麻の合法化を誓約し、イリノイに続いて12番目の州となれば、数億ドルの収益を上げることができると述べました。
これは昨年に続いて2年連続の意思表明となります。
民主党議員であるクオモ知事は、2020年の課題の概要を説明する際に、大麻の合法化を最優先事項とし、規制によって課される税収により州の財源に約3億ドルがもたらされ、大麻取締法の執行における不正と戦う事ができると述べました。
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昨年、我々は大麻所持を非犯罪化することによって、これを正しました。 今年は、近隣のニュージャージー、コネチカット、ペンシルバニアと協力して、安全で公正なシステムを策定し、マリファナの成人使用を合法化しましょう!
とクオモ氏は呼びかけました。
ニューヨークは今年、お隣のニュージャージー州などと共に、嗜好用大麻の使用がすでに合法化されている11州に仲間入りを果たすと見られています。
大麻が保健衛生上問題だとする反対の声も
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一方で、大麻は、連邦レベルでは未だ違法で、州ごとに行われている合法化は、保健衛生上問題だとする声もあります。
大麻には依存性があり、青年期の脳の発達に影響するとした研究の存在や、吸煙による健康被害などを、その理由に上げています。
実際、米国疾病対策予防センター(CDC)の当局者は、マリファナのヴェイプで使用される溶剤であるビタミンEアセテートが、電子タバコ関連の肺損傷の発生に関与している可能性があると述べています。
これに対しクオモ知事は、ニューヨークが電子タバコの使用を禁止し、その販売と広告を制限する法律の制定を導いたと胸を張り主張しました。
私たちはニコチン依存の危険性をよく知っていますが、まだヴェイプの危険性はわかっていません。 しかし若いアメリカ国民は、それを知りたがっています。
とクオモ知事は述べました。
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現在、北部のメイン、バーモント、ロードアイランドなど北部の小さな州にしか嗜好用大麻市場が存在しない東海岸は、いまだ完全なブルーオーシャンと言える状況で、ニューヨークに本部を置くAcreage Holdings の株式は、クオモ知事の演説の後、1.5%伸びました。
クオモ知事は大麻解禁による経済効果に並々ならぬ期待を寄せており、昨年の年初のスピーチでも、彼は大麻取締が貧しいコミュニティへ与える弊害と、大麻解禁による潜在的な収入について語り、マリファナを合法化する意思を表明しましたが、議会での承認を得られずに「非犯罪化」に止まったという経緯があります。
しかし、「非犯罪化」では産業として成立させる為の土壌には成り得ないため、「合法化」は彼の悲願となっているようです。