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プラスチック製造業者がヘンプ市場へ参入

アラスカの開発業者がヘンプを原料にしたプラスチック製品の急成長を予想

アラスカ州に本社を置く、環境に配慮したパッケージの開発業者は、ヘンプ由来プラスチックの幅広い使用に向けて増産する準備ができていると述べています。ベスト・プラクティシズ・パッケージング(BPP)社のケビン・タブス社長によると、BPP社はフロリダを拠点とする企業グループPENTA5と長年にわたってパートナー契約を結んでいるとのことです。PENTA5全体では年間10億単位数以上の契約生産能力があり、現在はBPP社が開発したプロテインパウダー、脱穀済みヘンプシード、加熱処理済みヘンプシード、ヘンプオイルの契約生産サービスを提供しています。

「我が社はバイオプラスチック製品メーカーであるだけではなく、そのユーザーでもあります」とタブス氏は語ります。「これにより、独自の競争力を得ています。」と、タブス氏はパートナー企業の垂直統合型事業について述べました。

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長期的パートナー

アラスカに拠点を置くBPP社のデザインチームは12年以上にわたってPENTA5と提携し、飲料・健康食品・医薬品業界向けに、環境に配慮したパッケージ製品を開発しています。BPP社がパッケージと製品を考案し、PENTA5は製造・契約生産・加工・研究・フルフィルメント・流通に携わっているとタブス氏は言います。

BPP社とPENTA5はオハイオ州・テキサス州・ミシガン州の配合業者と連携し、ヘンプを原料に作られるさまざまな種類のプラスチックを生産しています。提携中の業者には、プラスチック製造に必要な化合物を生産するノーブル・ポリマーズ社(本社:ミシガン州)が含まれています。

アメリカ合衆国内のヘンプ栽培は始まったばかりであり、国内で調達可能な原材料は限られていることをタブス氏は認めています。しかし、将来的な不足分はカナダが補ってくれるだろうと予想しています。「幸運にもカナダは長年にわたってヘンプの規制が撤廃されていて、うまく確立された業界があるのです。」

カナダにおける業界拡大

ヘンプ産業のパイオニアは食用ヘンプシードの栽培と加工をきっかけにカナダにおける産業を作り上げましたが、現在はアメリカ合衆国における活発な市場に目をつけています。近年の規制変更を受けて、今年は多くの企業がCBD(カンナビジオール)の生産に関心を向けています。

しかし、繊維業を含むヘンプ産業のあらゆる業種において、ヘンプを活用して様々な製品を開発する「ホールクロップ(全草)利用」計画を推進している派閥もあります。繊維や他の素材を製造するブリティッシュ・コロンビア州の加工施設への投資も、すでに始まっています。

さらに、カルガリーのジャスト・バイオファイバー・ストラクチュアル・ソリューションズ社は最近、ヘンプ繊維を建築資材にする商業プラントを購入、設置するために約500万ドルの資金を獲得しました。

北米産であるという事

タブス氏は次のように述べています。

「パートナー企業は169両編成の列車を満タンにできるだけのバイオプラスチックの原料を有しており、それはバイオプラスチックの年間生産量5,000万ポンド(約2,2680トン)の原料になります。北米史上、初めて我が社がヘンプバイオプラスチックを商品化しています。実際、市場が要望するものは全て生産可能です。」

さらに、タブス氏は続けます。

「我が社の製品には全て北米産大麻原料のみが使用されています。これは北米のバイオプラスチック消費者に対して、明確なセールスポイントとなります。」

パートナー企業は、3Dプリンターや他の用途に向けたヘンプ製のポリプロピレンやポリ乳酸をすでに開発しています。タブス氏によると「BPP社のヘンプを原料にしたプラスチック製品に関する研究によって、ヘンプに由来する材料が強度・柔軟性・不透明性において実質的に限りない可能性を持っていることが証明されています。人々に求められる製品であれば何でも生産可能です。」と語ります。

「フォーチュン500」規模のユーザー

タブス氏によると、需要が高まるにつれて生産コストが下がるのですが、今まではその点が環境に配慮したプラスチックの開発に対する最大の障壁であるとされていたとのことです。「これにより初めて、フォーチュン500規模の大型ユーザーにも門戸が開放されます」と彼は付け加え、BPPが協力しているプラスチィックペレット製造業者の大規模生産について言及しました。

「我々以前には、ヘンプでプラスチックを作り得なかった投機家が数多くおり、大型倒産も起きています。」大麻原料のプラスチックの大規模開発に関するこれまでの取り組みについてタブス氏は、このように語っています。「しかし、我が社の生産量があれば、大麻プラスチックを十分流通させることができるでしょう。」HEMPTODAY 2018年1月4日)

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AUTHORこの記事をかいた人

日本臨床カンナビノイド学会員。北海道ヘンプ協会(HIHA) 法人会員。

美容クリニックで専門医監修の下、CBDオイルを利用したアトピー性皮膚炎の治療を開始。1年間の観察結果からアレルギー数値と、症状の改善がきっかけで大麻の可能性を一人でも多くの方々に知ってもらいたいと思い立ち、編集局員として参加。

「HEMP TODAY JAPAN」を通じて、「世界の大麻産業」の真実を知ってもらう必要があると考えております。

そして、大麻へのマイナスイメージを払拭がされ、医療分野、産業分野問わず、大麻由来製品を誰でも簡単に低コストで利用できる環境を望んでいます。

2017年6月~青山エルクリニックモニター参加。
2018年5月「Hemp Food, Health & Beauty Summit」(HTセンター/ポーランド)。
2018年8月「中国 黒龍江省ヘンプ産業視察ツアー2018」参加。

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