アグリビジネス創出フェアにヘンプ3団体出展　11月26－28日

2025年3月から新大麻法による免許制度がスタート

2020年に国連麻薬委員会が大麻草の危険等級を下げ、その医療利用が認められるようになり、2018年に米国FDA（食品医薬品局）の承認を得た大麻由来の医薬品（てんかん薬エピディオレックス）の使用を求める日本の難治性てんかん患者の声を受けて、2023年12月に改正大麻取締法/麻薬及び向精神薬取締法が成立しました。

厚生労働省の研究により、THC濃度0.3％以下のアサ品種（栃木県栽培種“とちぎしろ”）を10倍以上に濃縮してもTHCの作用を軽減するCBDが5倍以上の比率で含有していることから、薬物乱用につながらないことが明らかとなっています（注1）。国際的にもTHC濃度0.3％以下のアサ品種をコムギやトウモロコシと同様の農作物として栽培できる国が多いのです（例、EU加盟国、米国、カナダ、中国等）。

このような背景から新しい大麻法では、THC濃度0.3％以下のアサ品種を産業用途の原料のための「第一種大麻草採取栽培者」、THC濃度に関係なく、医薬品原料のための「第二種大麻草採取栽培者」、栽培を伴う研究のための「大麻草研究栽培者」の３つの免許制度となりました。また、アサの花序/葉、THCを「麻薬」に位置付けたことにより、医師や研究者等の麻薬取扱者免許を有するものが取り扱えるようになりました。

注1：杉江謙一, 阿久津守 (2020) 「繊維型大麻草及びその濃縮物中のカンナビノイド含有量の調査」『日本法科学技術学会誌』25(1), p115-121.

 

23年12月に改正した「大麻草の栽培の規制に関する法律」に基づく免許制度

免許種類	許認可権	栽培目的	THC濃度基準	施行日
第一種大麻草採取栽培者	都道府県知事	伝統文化の保存 産業用途の原料	0.3％以下の品種	25年3月1日
第二種大麻草採取栽培者	厚生労働大臣	医薬品原料	濃度規制なし	25年3月1日
大麻草研究栽培者	厚生労働大臣	栽培を伴う研究	濃度規制なし	24年12月12日

農林水産省主催の展示会に３つのヘンプ団体が出展

アグリビジネス創出フェアは、全国の産学官の機関が有する、農林水産・食品分野などの最新の研究成果を展示やプレゼンテーションなどで分かりやすく紹介し、研究機関同士や研究機関と事業者との連携を促す場として開催する「技術交流展示会」です。

2024年11月26日(火)～28日(木)、東京ビッグサイト 南 2 ホールにて実施しています。

ヘンプの出展は、2020年から実施しています。

2020年	北海道ヘンプ協会（オンライン出展）
2021年	北海道ヘンプ協会（1小間）
2022年	北海道ヘンプ協会（3小間）
2023年	北海道ヘンプ協会（3小間）、伊勢麻/天津菅麻プロジェクト（2小間）
2024年	北海道ヘンプ協会（3小間） 伊勢麻/天津菅麻プロジェクト（2小間） 九州ヘンプ協会（1小間）

2024年は、北海道、三重、九州の3団体での出展となりました。

昨年（2023年）の出展の様子

11月26日（火）に北海道と三重の無料ミニセミナー

アグリビジネスフェアの初日の11月26日（火）午前中に連続してヘンプのセミナーがあります。

新規で栽培を考えている方には必見となると思うのでぜひ参加をしてみてください。

それから、9月26日からは、オンライン展示会を既にスタートしています。こちらにそのリンクを張っておきます。

https://agribiz.maff.go.jp/exhibitor-information/8

https://agribiz.maff.go.jp/exhibitor-information/29

 

2025年3月から新大麻法による免許制度がスタート直前の農業系展示会。

毎年、大きな注目されたテーマでしたが、今年はより一層の関心をもって参加する方が増えると思います。栽培免許の取得や国産ヘンプ原料を使った衣食住/CBDの新規事業を考えている方がぜひ参加してみましょう。

 

当日のパンフレット（ダウンロードしてご活用下さい）https://agribiz.maff.go.jp/agri2024.pdf　

●開催概要