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【6月9日:大麻合法化から1年】タイ・嗜好用大麻の禁止はほぼ確、現行ディスペンサリーも継続は不可の可能性大。これからは・・・!?

目次

タイの大麻産業の未来はどうなるの?

先日、タイの産業用ヘンプ協会会長兼DR.CBD社長のポンチャイ氏と CBD部さんとのウェビナーが開催されました。

DR.CBDがどのような会社なのか?については、Q&A以降をご覧ください。

昨今のタイの選挙の状況から、今後のタイの大麻産業はどのような流れになるのか、また、DR.CBDというタイ大麻産業のリーディングカンパニーが、何を想い、どこに向かうのかなど、鋭いQ&Aを含めた熱いセッションでした。

DR.CBD専属コンサルタント、まさや氏が繋いだ今回のビッグウェビナー。

まさや氏のtwitterアカウント
https://twitter.com/masaya1985_h

平日にもかかわらず150名以上が参加するというイベントになりました。そのようなウェビナーでしたが、ポイントを絞ってレポートさせていただきます。

多くの方が気になるところをまず結論づけます

1.タイの大麻(医療用、嗜好用)は薬物リストに戻される

2.現ディスペンサリー(嗜好用大麻販売)の形式での販売は不可になる可能性が高い

3.それに伴い、医療用大麻は厳格な規制、管理で運用される

という3点になります。

選挙自体の議席はまだ半数以上埋まっておらず、あいまいな状況は来年の4月くらいまで続きそうとのことではありますが、今回の選挙で、ほぼ全政党が支持していることとしては「嗜好用大麻の禁止」&「ドラッグリストに戻す」でした。

党によってまちまちですが、医療大麻、CBD、ヘンプに関しては概ね産業化として進めていく方針です。

これに伴ってどのような線で、タイの大麻ビジネスが動いていくのか。というところが争点になってきそうです。

昨今の大麻産業の世界的な潮流を見ていると、DR.CBD社が見ている未来は、その「世界が向かう潮流」の中心として進んでいく強い意志と、それに伴ってきた実績、確たる自信の上での医療用への方向性へ邁進していく力強さを感じました。

最高品質の医療グレード」「徹底された安全性の高い管理体制」「栽培から製造、販売までの透明性」、ここに加えて、「西洋と東洋の医療を統合」。といった、タイ独自の伝統というスパイスが加わり、世界の中でも唯一無二な大麻企業の存在感を出しているような印象を受けます。

つまり、DR.CBDの未来は、日本が将来「必要としたい企業の形」です。

医療、そして、安全から成る健康、この線をまっすぐと、そして、求心的に進んで世界の大麻市場を席巻していくように感じます。

それでは、ウェビナーでの見どころでもあった、いささか鋭利さを含んだ質問に、若干答えにくさを含みながらも、全ての質問に真摯に回答頂いたポンチャイ氏との問答です。

(発言原文並びに使用されていたスライドを引用させていただき、ほぼそのままの言葉を抜粋し書かせていただいておりますが、修正必要な箇所はこちらの判断で適宜ニュアンスを変更しています。)

鋭利な質問が繰り出された12の問答

Q1.選挙後、嗜好用大麻の規制が厳しくなった場合、産業が弱体化して他国に地位を奪われたりしませんか?

A1. 地位は奪われることはありません、すなわちノーです。理由は、医療用のニーズが高まっており、選挙が終わったら医療用大麻の方向に進んでいき産業がその方面で拡大していきます。現在は、その方針が細かく決まっていくのを海外企業は黙認しているような状況です。

Q2.法律がグレーであること、嗜好用大麻が利用できていることによる犯罪などは増えていますか?

A2.嗜好用大麻が使える状況でも殺人とか大きく危険な事件は無いです。それよりも、ラインセスを取得しなかったり、違法で販売している方々が保健省に捕まったり、というケースはしばしば見られます。

Q3.嗜好用大麻が禁止にならないという可能性は無いということでしょうか。

A3.政府各党、医療用大麻は賛成していますが、嗜好用はどこも賛成してないので、医療用として進んでいくと思われます。

Q.4.嗜好用大麻が禁止になった場合、現状のディスペンサリーはどうなりますか?法律が変わってもディスペンサリーは継続されますか?

A4.選挙も終わってなくて今後どういった法律が出るかはまだ確実にはわからないですが、現状の形態だとディスペンサリーは続けられなくなります。例えば、そのディスペンサリーがクリニックの免許を取得したり、認可された商品を販売するライセンスを取得したり、業務形態が変わっていくかと思います。

Q5.大麻後進国に対して、技術提供や事業提携は考えていますか

A5.はい、考えています。昨今、アジアの近隣諸国ではすでに技術提供、事業提携は始めています。

Q6.日本という国は外圧が無ければ、自国で判断したり決断したりするのは難しく、その外圧というのは主にアメリカからが多いんですが、この度のタイの大麻産業の解禁において、アメリカやその他外国から外圧などはかかってますか?それに加えて、アメリカでロビー活動などはしてますか?

A6.そこまで政治的なことは分かりかねますが、ここまでタイが大麻産業を進めてこれたのは、国策として促進してきたタイが努力してきた成果と捉えてます。そこに外圧があったかなどは分かりかねます。

Q7.日本へ製品を輸出する場合、部位規制がありますがその点はどうなんでしょうか?

Q7.世界中の国々の規制に合わせて製造するスキームがあります。日本においても、日本専用の部屋を設けて、そこで栽培をします。当然ながら、日本の法律に準拠して対応していきます。勿論、最高品質の医療グレードを提供できる体制です。

Q8.昨今タイ国内でも(原料)価格の下落、生産状況の飽和、品質の低下が目立ち、事業者の自然淘汰もおこっていると聞いています。そんな状況の中で、医療用大麻と栄養補助食品としてのCBD(健康)、それらだけで「産業」として成り立たせることはできるのでしょうか。

A8.タイ国内では「医療」と「健康」を求めるニーズがたくさん増えてきているので、十分成り立つと想定しています。医療用大麻クリニックのニーズも大変増えてきています。

Q9.クリニックを開くにあたってライセンス取得が必要かと思いますが、どのようなライセンス取得のプロセスだったり、条件だったりしますか。

A9.医療従事者、医大出身者、医療ライセンス保持者、クリニックのライセンス、大麻の所持のライセンス、処方するライセンスなどが必要です。

※必要なライセンスの種類は後述しています。

Q10.タイ国内では嗜好用大麻やCBDが供給過多で消費が追いつかないと聞きます。それによって行政が法整備を行って、うまく循環させるというようなことは無いのでしょうか?

A10. 種類はたくさん増えてきているが、低品質な商品が溢れているだけで、供給過多という印象は感じないです、むしろ、高品質な商品はそれなりに消費者も手に入れることができており循環してきていると見ています。また、行政に関しては、苗までは関与しているものの以降の最終製品に関しては全く関わっていないです。

Q11.医療用大麻はどのように売られていきますか?ディスペンサリーではなくなり、薬局のみになるのでしょうか?その他の販売形態があれば教えてください

A11.FDAで承認されていることは必須条件で、病院で医師が診断後に処方されるという形で購入できるようになる。薬局などでの購入は厳しいと思われます。

Q12.合成で作られたCBD製品と天然で作られたCBDでは効果効能に違いはありますか?

A12.合成というのはどんな物になるんですか?自然でナチュラルなものから抽出した方が効果はあるし、合成はそもそも違法なので使われてません。

DR.CBDとはどんな企業なのか?

ヘルスケアおよびNutraceutical企業( Nutrition栄養とPharamaceutical医薬品との造語)で、主に東洋医学と西洋医学を組み合わせて、ヘンプ、カナビス、クラトムに注力してビジネスを取り組んでいます。

設立から2年間は研究のみに注力をしており、ライセンス各種の取得、栽培許可、抽出許可、など全て取得しており、原料から販売までの垂直統合で運営しています。睡眠改善に効果があると言われるCBDエッセンシャルオイル、化粧品やサプリメントを製造しています。

出資金もさることながら、注目点は、優秀な人材の雇用、MBA取得の従業員、薬剤師、コンサルファーム出身者、デザイナー、化学者、薬剤師、医師、法務など、外注ではなく全て社内で固めているという強みがあります。

全て医療グレードでの栽培で、抽出においても85%99%のクリスタルの状態からオイルの状態まで抽出可能で、その上で、医療グレードの商品開発や医療グレードのクリニックも運営しています。

屋内栽培ルームの殆どをハイドロポニックス(※土を使わない養液栽培)での栽培というこだわり。

抽出は医療グレードの抽出で、アメリカの技術を用いてフルスペクトラムからアイソレートナノ化まで精度高く抽出することができます。

医療グレードでの商品製造を行っています。

FDAから許可が下りている商品が全28個あり、犬と猫用のケアグッズなども製造しています。

医療クリニックは、タイに3店舗あり、そのうち1つは2023年4月にオープンしたスクンビット55トンローエリアの複合施設に立地しており、医療とカフェが併設されておりウェルネスな食事を提供しています。

https://vitalmediclinic.com/

現在のタイの選挙、政治について

514日に選挙があり、首相を決める必要がある状況でも難しく2ヶ月後でも決まらないような印象です。

376議席が必要なところ上院が250議席まだ持っている状況で、どのように向かうかは不透明です。この上院の250議席は来年の3月まで続くので、現政党は来年の4月か5月くらいまで延長する可能性もあります

250議席の上院まだ投票されてないのでひっくり返す可能性は大いにあります。なので、向こう23ヶ月は政治も不透明な状況が続きます。タイの大麻自体は解禁されていますが、細かな法律は無く、ディスペンサリーなどグレーゾーンで営業している状態です。

元々は大麻もクラトムは違法で、合法化されましたが、今回の選挙で、大麻は違法リスト5番に戻るとされてます

現状でも自宅での栽培でもTHC0.2%以下の大麻から抽出するルールや15苗以下というルール、そして、販売は20歳以下に販売してはいけないというルールはあります。

全政党医療大麻には支持をしていて、嗜好用大麻は支持していないという状況です。この時点ではすでに嗜好用には向かわないという方向性が見えています。

総選挙後の大麻ビジネスについて

3つのシナリオが用意されている、1つ目はヘンプ、カナビスも全て禁止。2つ、3つ目は内容が同様で、3つとも「自宅栽培も禁止(嗜好用)」とされている。

選挙後に影響を受けずに優位に立つ企業体制は、ラインセンス、医療グレード、研究、栽培、開発、雇用、法務など全てにおいてしっかりと整えている企業となり、「そうではない企業(や、個人事業主)」は参入防止もでき、淘汰されていくと思われます。

且つ、今後「医療用大麻」のニーズが高まることが予想されることから、高品質で製造されていくことで企業の信頼性も利用者としてもメリットがあります。

これからのタイの大麻産業における政治家達の使命は、「医療目的としての大麻」の説明をしっかりと国民に伝えること、法律をしっかりと定めること、 娯楽使用の禁止の設定、品質を保証するための医療グレードの品質レベルの設定、「世界の医療ハブ」になるための政府が促進すること。です。

タイでの大麻ビジネスを成功させるには

1に、科学、研究、開発、そして、規則、ルール作りが重要と捉えてます、そして、品質保証、栽培の許可証、商品開発、継続的に続く製品モデルが重要だと考えます。

1番良い形のオペレーティングは、栽培から抽出、研究開発までを実現できる形です。さらに西洋医学と東洋医学を加え、医療用のハブとして機能させることとクリニックの運営という形かと考えています。

DR.CBD社が大事にしている3つのこと、1.安全性、2.安定性(ムラが出ない)、3.優れた効果です。栽培の段階から医療従事者が入り管理しています。

FDAから認可されていることも重要で、同社は28個の製品が承認されています。

ライセンスの種類とDR.CBD社が取得している種類

今後産業に携わる企業に必須な10種類のライセンス

1.大麻栽培ライセンス
2.種の輸入ライセンス
3.ヘンプ製品製造ライセンス
4.医療大麻製品製造ライセンス
5.ヘンプ販売ライセンス
6.医療大麻販売ライセンス
7.大麻所持ライセンス
8.研究開発ライセンス
9.輸出ライセンス
10.クリニックライセンス

DR.CBD社は、4番以外のライセンスは全て取得済み。4番はこれから取得。

今後、日本とどのようにビジネスを取り組んでいくのか

まずは、DR.CBD商品の輸出から考えています。昨年末の1万人参加いただいた国際ヘンプエキスポはタイの保健省とポンチャイ氏が会長のTiHTAがリードして開催され、アメリカ、ヨーロッパ、日本などから40名のスピーカーが参画されました。そのような機会を経て、日本のブースでは、伝統を含んだ産業大麻など、色々なお話をしました。

その中で、タイの今後の産業イベントでも「日本の精麻」をタイ国内で広げていきたいと考えます。

今年も11月23日から25日までアジア国際ヘンプエキスポが昨年と同じ会場で開催されます。そして、11月2日、3日のCBDジャーニー、Cannaconにも参加しますので、また日本のみなさまにお会いできる日を楽しみにしています。

最後に「Thai Industrial Hemp Trade Association」とは?

各業界のスペシャリストを理事とメンバーとする大麻関連でタイ最大級の協会。

政府関係者と連携強く、ASIA INTERNATIONAL HEMP EXPOを日本と共催するなど活動広範囲に及ぶ。

Thai Industrial Hemp Trade Association
https://tihta.org/

HTJ
集部あとがき。本日69日はタイの大麻合法化から1年です。いやはや激動も激動ですね。結論を早く知りたい方は、記事内の「多くの方が気になるところをまず結論づけます」をご覧ください。さて、注目すべき点は、 DR.CBD社は近い未来の大麻の法律に準拠した準備がすでに備わっているという点です。そして、はっきりと断言されていた「タイが世界の医療のハブになる」というポンチャイ氏の強く熱い意志。東洋(伝統)医学と西洋医学の統合された唯一無二のサービスを世界に送り出すことが可能なタイの大麻産業。今後「医療用大麻」という法律の中身が決まり、展開していくことがほぼ確定ではあるが、商品の品質を医療グレードで担保させ、清潔で設備も医師もハイレベルな医療クリニックが展開されていくという線を見ていくと、「東洋西洋医学統合のメディカルツーリズム」の展開は、「世界の医療の中心を獲りに行く」という目標も国策も相まって、実現していくように思えてきます。昨今のタイ・バンコクでは、日本のコンビニと同じくらいの距離感で大麻ディスペンサリーがあるので、購入はとても手軽ではありますが、選挙後の方針を見ると、大麻を必要とする人は、クリニック、問診という過程が追加されたりはしますが「私には必要だ」と必要を感じる人に対しては、健康に対して寛容であるため、(医療用)大麻を手に入れることは難しいことではないでしょう(但し年齢制限内に限る)。ただ、業者側は当然のことながら、既存のディスペンサリーの形式をクリニック化させたり、それぞれのライセンスを取得したり、課税されたり、厳しく審査されたり、年齢制限が厳しくなったりと、今よりも設備投資、ラインセス取得などが大きくかかってきますが、「年齢制限」や「安全性」、そして、販売される商品が、ライセンス取得製品である以上「品質向上」という面が担保されるような気がします。「医療用大麻」だけに。さて、どのような形に落ち着き、流通していくかは、選挙後も12年は動きそうですが、今回のウェビナーでの政治的な動向とポンチャイ氏の発言をお聞きして感じたことは、先日のアストラサナ社の記事でも書きましたが、「医療グレード」と「品質の担保」と「安全性重視したトレーサビリティ」という点を強く強化していくことが必須であり、その形が「世界流通製品」としてのスタンダードになっていくという動きも改めて感じられました。DR.CBDが最も力を入れている「品質(仕事)に対する意識」、これから解放されていく日本から見ても「頼りがいのある海外大麻企業の1社」になるかと思います。今後もますますタイの大麻産業、そして、DR.CBDには注目していきたいですね。昨年に続き、今年も11月には同じ会場(APEC開催会場)でアジア国際ヘンプエキスポも開催されます。大会会長でもあるポンチャイ氏もDR.CBD社として魅力満載なブースを出展していると思います。そして、日程が前後しますが、11月2日、3日はCBDジャーニー&Cannaconがあり、そちらにも参加さます。機会がありましたら是非、当日は渋谷のストリームにご参加ください。

DR.CBD社の日本窓口:
まさや氏の
twitterアカウント
https://twitter.com/masaya1985_h

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AUTHORこの記事をかいた人

HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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