イタリアのプラスチックメーカーであるLATI Industria Termoplastici社(LATI社)は、米国のThe Hemp Plastic Company社(THPC社)の製品を販売する契約を締結しました。
LATI社は、イタリアのヴェダーノ・オローナに本社を置き、主に電子機器、家電製品、自動車製品、などエンジニアリング用途の高性能熱可塑性樹脂(プラスチックやコンパウンド)を製造しています。
また同社は、ペットボトルなど使われるメカニカルリサイクルや、化学反応を利用したケミカルリサイクルを駆使し、再生可能資源から得られるポリマーをベースにしたサステイナブルなプラスチックやコンパウンドも製造しています。
THPC社は2018年に設立され、自動車用品、家具、パッケージ、耐久消費財や、農業、工業、建設業など、主要分野の技術的水準および安全基準を満たしている、ヘンプを混合したエコロジカルなプラスチック製品を製造しています。
始まりは戦後に余った軍需品リサイクル
LATI社は、ヨーロッパの伝統的な複合材料メーカーで、ヴェダノ・オロナとゴルナーテ・オロナにある2つの製造拠点で、年間40,000トンのプラスチックを生産し、2,400種類の成分で形成された製品を製造しています。
従業員は282名、顧客は約2,000社で、LATI社は2020年に約1億3,100万ユーロの売上を計上しています。
LATI社のルーツは、持続可能な循環型経済におけるリサイクルとリユースにあります。1945年、実業家のCosimo Conterno氏が、第二次世界大戦後に残された材料(化学繊維製のアンダーウェア、プラスチック製の軍用マスクなど)をリサイクルして、合成繊維製品のリサイクル製造会社として設立しました。
このイタリアの企業はCEOのMichela Conterno氏と、その父である会長のFrancesco Conternoとで運営されています。
持続可能な製品への移行を図る
THPC社のCEOであるGlen Kayll氏は、今回の業務契約で、「両社の顧客がプラスチックや二酸化炭素の排出量を削減し、手頃な価格で大量に入手が可能となる持続可能な代替品への移行を促進することができる」と述べています。
産業技術分野のベテランであるKayll氏は、TSO3社、Argex Titanium Inc社、Kyudoka Capital社などの企業で役員や取締役を務めてきました。The Hemp Plastic Company社のその他の役員は、最高商務責任者兼執行役員のGreg Dean氏で、プラスチック業界でのキャリアが豊富です。
また、共同設立者であるPaul Benhaim会長は、CBDメーカーであるElixinol Wellness社の創業者であり、現在はHemp Foods Australia社の社長も務めるヘンプ業界きっての起業家です。