画像:引用元 *小さくても油圧リフトの付いたトラクターならば収穫ユニットを稼働することが可能
日本は政府の方針を受けて、今現在もヘンプの栽培は縮小し続けており、世界とは真逆の方向に向かっているからです。 強いて言えば、CBD関連製品の市場だけがジワジワと外国の後を追っている状態でしょう。 ところが、グリーンラッシュはCBD市場だけでなく、日本のその他の産業にも大きな恩恵を与える可能性を秘めています。それは農業部門です。 日本では農水省発表のデータで耕作放棄地が42万haを超えており、改善の兆しが見えません。それは、コメなどに替わる価値のある換金作物が無いからです。 しかし海外では、グリーンラッシュを背景にヘンプの需要が急速に高まっており、農作物としてのヘンプの魅力も同様に高くなっています。 日本も免許制とはいえ、大麻草の栽培は認められているのですから、今こそこの「金のなる木」を積極的に取り入れれば、農業再生も夢ではありません。 そして、本日ご紹介するのは、そんな日本の小規模農家にぴったりなヘンプ収穫機です。
4年の開発期間を経て、ドイツの起業家Heinrich Wieker氏は、CBD、食品、およびその他のニッチな製品むけに大麻草の花を生産する大麻畑用に特別に設計された収穫機の受注を始めました。この収穫機は、先日お伝えしたEIHAのイノベーション賞にノミネートされています。
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中小規模の農場を念頭に置いて設計されたヘンリーのヘンプハーベスター(HHHarvester)は、特許取得済みのメカニズムを使用して、大麻草の花を優しく収穫し、同時に茎も1回のパスで刈り取ります。
花はトラクター後部のバッグやコンテナに収穫され、茎は畑に置いておくことができます。
収穫時の大麻草の成熟度によっては、花穂を振動させることによって種子を選り分け、「花穂・茎・種子」のトリプル収穫も可能だとウィカー氏は言います。
モジュール式、適応可能
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ハーベスター(収穫機)のデュアル・ユニット・ヘッダー構成は、油圧リフト付きの小型トラクターの前方に装着できるように設計されており、価格は50,000ユーロ(55,400ドル)です。
収穫の幅を拡大するための追加ユニット、および特別なアドオンも別途追加可能です。
Wieker氏は電気技師であり、自動車、化学、製薬業界向けの処理ソリューションの設計と実装に25年の経験があります。
彼は、面倒で費用のかかる手作業での麻の収穫を目にし、それが後にHHHarvesterの制作へとつながったといいます。
21世紀型の収穫
画像:引用元*4台連結したところ。最大で6台まで連結することが可能
もちろん、そうしたこと(伝統的な手作業が行われていること)にはロマンチックな面もありましたが、それは明らかに21世紀において収穫する効率的な方法ではありません。
とWieker氏は言いました。
標準の2ユニットHHHarvesterは、5ヘクタール(12.3エーカー)ほどの従来の方法で栽培された小規模な屋外のヘンプ畑で最も効率的になるように設計されています。
Wieker氏によると、この機械でのテストでは、1日あたり4~5ヘクタール(9.8~12.3エーカー)を収穫できることがわかったといいます。
しかし、収穫機はモジュール式なので、最大6ユニットまで拡張可能で、それに比例して収穫面積も増加します。
手頃な価格の代替品
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HHHarvesterは、600,000ユーロ(665,000ドル)もの費用がかかるヘンプ専用の大規模コンバインに代わるものです。開発の4年間でこの技術を自己資金で調達したWieker氏は、手始めにヨーロッパでの販売に注力しています。
と言います。
さらに別の技術も
画像:引用元*HHHarvesterが制作した、据え置き型の花穂分離器
Wieker氏はまた、今後12か月間に、北米および世界の他の地域でエンジニアリングおよび製造パートナーを探すようになるだろうと述べました。
現在は、ドイツのランゲンハーゲンに拠点を置く、特別なテクノロジーソリューションの設計と構築に長年の経験を持つエンジニアリング専門会社Eilhauer社が、契約に基づいてHHHarvesterを製造しています。
Wieker氏は、納屋などで据置で使用したり、トレーラーで輸送して畑で操作したりすることができる、電動のヘンプの花穂分離器も開発しています。しかし今のところこの技術は2020年の後半まで市場に出る予定はありません。
しかし、CBDをはじめとしたカンナビノイドが一番多く含まれているのは花ですので、それを使えないとなると、大麻草の換金作物としての魅力は半減してしまいます。 精神作用のある物質であるTHCを0.3%以下しか含まないヘンプ は、ドラッグして使うことが不可能であることは明白であり、世界はその方向に舵を切ってヘンプとマリファナを分けて考える事によって、ヘンプを有効に活用しています。 そろそろ日本も、科学的根拠のない法律の見直しを進めるべき時が来ているのではないでしょうか? その一歩目は、ひとりでも多くの農家の皆さんによる大麻栽培免許の申請なのです。