アメリカ・コロラドのサンライズジェネティックス社は、大麻ゲノム(遺伝子)の初の完全配列を公開しました − これは健康・医療製品や食品、衣料、断熱材、建築用ヘンプクリート等の先進的原料開発のための産業用大麻の品種改良につながる進歩です。
このプロジェクトを進めるコロラドのフォートコリンズ社CEOのCJシュワルツ氏が、今月アメリカで開催された第26回植物および動物ゲノム会議で発表しました。シュワルツ氏によると、このブレイクスルーにより大麻草に関して過去に標榜されてきたことがらに関しても、いくらか解明されると言います。
デタラメを解明する
「これは実際、いわば多くのデタラメを解き明かすための方法なのです」とシュワルツ氏はブルームバーグに話しました。「過剰な効能標榜がなされてしまい、大麻やそれが持つ可能性、そしてそれを取り巻く科学にとって、かえってマイナスをもたらしているのです」大麻の発展は、はるか昔に大手農業企業によりトウモロコシや麦、タバコが辿ってきた道をそのままなぞっています。
遺伝子解析により品種の安定性テストが容易になり品種改良をスピードアップさせると開発者は言います。
コロラドにおけるパートナー企業
サンライズ社は本プロジェクトにおいてコロラド州ボルダーのファンクショナルレメディーズ社と提携し、同社から品種改良プログラムの植物、およびゲノムマップの微調整のために極めて重要なデータの提供を受けました。ファンクショナルレメディーズ社はプロジェクト資金も提供し、植物知的所有権保護の開発にも協力しました。
サンライズ社との長期にわたる関係構築により、ファンクショナルレメディーズ社は同社の品種改良プログラムを開発することができ、植物を改良することができた、と社長のティム・ゴードン氏は言います。この提携関係について、「我々の品種改良の取り組みの成果が、初の大麻草の全ゲノムのマッピングに貢献することができたことに、この上ない喜びを感じている」と話しました。
(HEMPTODAY 2018年1月24日)