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農業、脱炭素、繊維、建材がセットで理解できているイタリア、行政資金提供も厚い

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エミリア・ロマーニャ州がヘンプ繊維供給チェーンを支援するために資金提供

イタリアの北部に位置するエミリア・ロマーニャ州が、ヘンプ建材やヘンプ繊維に焦点を当てた地元の産業用ヘンプ供給チェーンの開発に約8,000万円を提供しました。

エミリア・ロマーニャ州のヘンプイニシアティブを主導する委員会であるPro Canapaによると、「ヘンプと天然繊維への投資は、将来の展望を描くことを可能にするでしょう」と述べています。

このグループは、この資金提供がよりエコロジカルな建設およびファッションセクターの確立に貢献すると述べています。

有機農業と脱炭素農業の最先端

エミリア・ロマーニャ州は、有機農業と環境への影響の軽減に焦点を当てた持続可能な農業の先駆者です。

この地域には、効率を向上させ、炭素排出量を削減するために最先端の技術を利用している革新的な農場が数多くあります。

学生や起業家、大学などの機関がヘンプ供給チェーンプロジェクトに関与しています。

計画(ヘンプクリートパビリオンも予定)

ヘンプ繊維抽出用産業用バイオリアクターの開発とテスト

ヘンプクリートで作られたパビリオンの建設。このパビリオンでは、異なる温度、湿度、音響、断熱性、透湿性、および全体的な快適性でのエネルギー効率と性能をモニターしていく

ヴァルラーリ技術高校のトレーニングプログラムとニットウェアコースによるヘンプ衣料品のサンプル設計とデザイン製作

教育機関におけるヘンプとその様々な用途に関する追加的な繊維研究の取り組み

編集部あとがき

CBDに対しても、合成嗜好用大麻に対しても、打つ手が早く、繊維産業や建材産業に積極的に行政資金を捻出してきたこともあるイタリア。

以下の過去記事の一部もご参考ください、イタリアは、他国の動向に流されず、大切なことにフォーカスし、虎視眈々と前進しているように感じます。

2021523日 世界初、ヘンプ由来のエコ合成レザーがイタリアで誕生

202229日 いざ世界クラスのヘンプ加工センターへ!【イタリアンヘンプ】

2023222フランス解禁に続く意志、イタリア「ヘンプは農業、制限できる農作物ではない」と、法律を覆す。フランス解禁に続く意志、イタリア「ヘンプは農業、制限できる農作物ではない」と、法律を覆す

20231123日 業者一掃か!?イタリア二転三転の末、CBDは医薬品化。厳格な登録プロセスが今後必須になる

そこで今回は、持続可能な農業の最先端に位置するエミリア・ロマーニャ州が着手していくのがヘンプ農業、そこに州の有識者達の理解と期待がしっかりと追いついているところも素晴らしいです。

農業、脱炭素、繊維、建材がちゃんとセットになってます。

「世界には今何が過不足していて、その過不足を、環境負荷なく補う(減らす)には、何を実現させれば良いのか」、その答えを実用ベースで見つけたようですね。

CBD産業の荒波にそれほど大きく左右されなかったイタリアだからこそ、ヘンプテキスタイルやヘンプ建材の産業に集中していける背景があります。実に頼もしいですね。

ヘンプクリートで作られたパビリオンの中で研究されていくヘンプ繊維の未来。

繊維も建材も原料高価が止まらない世界ですが、イタリアが構築していく「本物」は、かなり期待できます。

品質も良く、尚且つ、持続可能な目線で大量にも生産が可能なヘンプ。原料高価をヘンプ素材で食い止められるか!?

学生や起業家、大学などがこのプロジェクトに参加し、ヘンプの様々な利用方法に関する研究が積極的に推進されている同州、ヘンプ産業の繊維建材最先端は、イタリアから始まるかもしれません。

ヘンプ繊維が一層扱いやすくなることを期待します。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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