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米下院委員会がヘンプのTHC0.3%制限の見直しを指示

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米国下院の歳出委員会は、連邦政府が産業用ヘンプを合法化した2018年の農業法案で、ヘンプのTHC上限を0.3%に制限することの科学的根拠を再検討するよう3つの連邦機関に指示しました。

 

農務省(USDA)と食品医薬品局(FDA)を対象とする予算決議案に付随する報告書の中で、一部の議員が農業法のTHC0.3%制限に疑問を呈したため、歳出委員会はUSDA、保健福祉省、麻薬取締局にこの問題を調査するよう求めました。

 

この報告書では、THCとCBDに関するいくつかの重要な問題を含む、産業用ヘンプ全般に関する条項についての考察が行なわれています。

 

目次

THC制限に科学的根拠はあるのか?

この報告書では、「委員会は、ヘンプのTHC含有量の許容レベルが恣意的であり、科学的に裏付けされておらず、ヘンプ生産者に負担が掛かっているのではないかと懸念をしている」とした上で、「現在のヘンプのTHC含有量0.3%という制限に科学的根拠があるかどうかを調査して議会に報告し、必要に応じて代替案の提出を求める」と各機関に指示しています。

 

米国のヘンプ関係者の間では、THC含有量を1.0%まで引き上げることが広く支持されており、今年初めに米国上院に提出された法案「The Hemp Economic Mobilization Plan (HEMP)Act」の中でも提案されていました。

 

THC上限1.0%が意味するもの

THC上限1.0%は、ヘンプのCBD含有量がTHC含有量に比例して上昇し、生産者が経済的に有利になることから、ヘンプの関係団体が推奨しています。

 

現行の法令では、THC上限を超えてしまった作物は利用できなくなり、多くの州ではこのような作物は破棄しなければないことから、THCの上限を引き上げることで、農家を損害から守ることが可能となります。

 

このような変更は、世界的に産業用ヘンプの規制が見直されている中で、広く認められているTHC0.3%の上限を逸早く撤廃し、既にTHC1.0%の上限を設けているアジアやラテンアメリカなどの多くの国々と米国が肩を並べることになります。

 

また、この報告書では、圃場では規格に適合していても、生産工程の途中でTHC濃度が0.3%を超えてしまうようなヘンプについても決議が必要だとしています。

 

これらに関しても、規定するガイダンスがない場合、破棄などの強制措置の対象となる可能性があると、一部の企業は懸念を表明しており、これについては委員会は、USDAとDEAが協力して解決すべきだと述べています。

 

CBD食品の適切な規制も待たれる

長らく待望されている、食品に使われるCBDの食品医薬品局(FDA)による規定が滞っていることについて、下院の報告書では、「委員会は、カンナビジオールを含む大麻由来製品の規制変更について更なる進展を期待する」と示唆するにとどまっています。

 

この問題は、下院議会だけでなく上院議会でも取り上げられており、消費者を保護するためのFDAの承認制度がない中で、数多くの製品が出回っているCBD市場を掌握することを目的としています。

 

いずれの法案も、ヘンプ由来のCBD製品を、連邦食品・医薬品・化粧品法に基づいて、栄養補助食品、一般食品、飲料の成分として合法化するものです。

 

その他の報告書のハイライト

その他、下院歳出委員会の報告書の主な内容は以下の通りです。

 

・2014年の連邦政府によるヘンプパイロットプログラムの延長を要請。

これは、2018年の農業法案で定められた法令とは異なるルールに各州が従うことを認めるものです。この案は、一部の州がヘンププログラムを連邦政府の新しい規制に適合させるために必要とされており、パイロットプログラムを1年延長して2023年1月1日までとします。

 

・連邦政府のヘンプ生産プログラムを支援するための農業資金総額は、約1,700万ドルと報告。

 

・ヘンプの遺伝子に関する研究を支援するために50万ドルの資金提供を提案し、ヘンプを遺伝資源として保管する施設の設立を表明。

 

・USDAは、ヘンプビジネスが農業やその他の補助金プログラムの対象となることを明確にすべきだと述べる。

 

・麻薬の重罪判決を受けた者が出所後10年間、ヘンプ産業に参加することを禁じる農業法案の規則の見直しを求める。

委員会は、薬物戦争がマイノリティに与えた不相応な影響を考慮して、この規則を見直すべきだとしています。

 

 

HTJ

先日お伝えした米上院議会での嗜好用大麻合法化の動きに続き、今回は下院でヘンプのTHC上限0.3%を見直すという、生産者にも消費者にも大きなメリットとなる提案がなされました。

急速に規制の見直しが進む米国の動向に目が離せません。

 

引用元;https://hemptoday.net/u-s-house-committee-orders-review-of-0-3-thc-limit-for-hemp/

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AUTHORこの記事をかいた人

HTJ編集部ライター NORI

海と自然をこよなく愛するヘンプオタク。
ヘンプの素晴らしさを多くの人に知ってもらう為、HTJにライターとして参画。
不動産業界、福祉業界、オーガニック業界などでキャリアを積み、現在はフリーランスとして活動中。

健康への関心が高く、以前はヴィーガンで、現在はペスコベジタリアン。

趣味はサーフィン、WAVEウィンドサーフィン、スノーボードなどのExtremeスポーツと、海外ドラマの深夜イッキ見。

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