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13,500人の「タバコ農家」が「大麻農家」へ移行、タイが大麻で農家救済

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政府が主導

 

タイのタバコ、食品、健康・美容などに関連する企業は、昨年末にタイ政府が発表したヘンプ規制と、また新たに今月政府が発表した規制に基づいて行なわれるヘンプ栽培事業の開始に向けて、急速に動き出しています。

 

 

タイタバコ専売公社(TOAT)は、同国の合法的な医療用大麻市場向けに、13,500人のタバコ農家をヘンプなどのカナビス植物栽培に移行させる計画があると発表しました。

 

 

TOATはカナビス事業のスタートとして、先ずはヘンプ栽培から始めるとしており、カナビス産業への参入資格に関するタイ国務院の裁定を待って、8月にも開始する可能性があると述べました。

 

 

その動向に合わせて、タイの大手企業は、ヘンプを使用した新しい食品、飲料、サプリメント、健康・美容製品の開発を進めていると発表しています。

 

 

これまでのヘンプ製品は、タイ食品医薬品局(FDA)の規則により、処方箋によるヘンプ製薬に限定されており、CBDやテルペンなどの様々なカンナビノイド成分を含めることが出来ませんでした。

タバコ農家の新たな収入源

 

タイタバコ専売公社法では、TOAT が生産できるのはタバコの葉やその他の特定の植物のみと規定していますが、同公社の Panuphol Rattanakanjanapatra 理事は、「タイ国務院は TOAT による商業目的のヘンプ生産を許可することに前向きであり、早ければ来週にも決定が下されるだろう」と述べています。

 

 

もし許可が下りれば、TOATが農家からタバコ葉を購入する量を、2019年の2,200万トンから2020年に約14,000トンに削減し、市場シェアが70%から55%に低下したことで、農家が失った収入を補うことができる、とPanuphol氏は述べました。

 

 

タバコ生産の減少は、タバコ1箱の値段に対して最高40%にもなる新税制度によるタバコ販売の低迷が原因だとして非難しながらも、これらタバコ農家がヘンプを栽培することで、3 倍近い収入を得られるという調査結果が出たと発表しました。

 

 

Panuphol氏は Bangkok Post の取材に対し、TOAT は参加農家に価格保証を行なうことを計画しており、最初に医療用および産業用ヘンプの生産に焦点を当て、最大1,000ライ (160ヘクタール/約485千坪) の栽培を計画している、と語りました。

 

 

TOATによると、ヘンプ栽培のサプライチェーン開発について、農家を支援する金融機関などを含む、国内外の関係者と既に協議を行っていると述べています。

 

 

またTOATは、政府製薬機構や Chulabhorn 研究所とも会談し、医療用途でのヘンプやカナビスについて話し合う予定だと述べました。

大手企業が逸早く反応

 

この機会に、タイの大手企業はヘンプ事業への進出を示唆しています。

 

バンコクの複合企業 Charoen Pokphand グループの子会社であるCPフーズは、Maejo 大学と提携して、ヘンプを使った加工食品の開発を進めており、今年中の発売を目指してい ると述べています。Charoen Pokphand グループは、8つの事業分野で幅広い産業・サー ビス事業を展開しており、21カ国に投資を行なっています。

 

別の大手企業で上場もしているDODバイオテック社は、大手小売業者の Rojukiss Internation社、Beauty Community社、555 Shopping Company社と提携して、ヘンプを使ったサプリメントやスキンケア製品を開発している、と述べています。

 

最近発表されたタイ公衆衛生省の通達によれば、ヘンプは朝食用シリアル、ベーカリー製品、飲料、スナック、バター、サプリメントなどの食品の原材料として使用が可能だと伝えています。

 

また、ヘンプシードとヘンプシード由来のたんぱく質を、サプリメントに使用することも可能 で、ヘンプシード・プロテインパウダー中のTHC上限を2mg/kgCBD上限を3mg/kg、まで許可しています。

 

タイの製造業者は、THC濃度0.2%以下であれば、ヘンプシードオイルやヘンプシードエキスを使った化粧品を製造・販売することができます。タイの法律上では、ヘンプの茎、繊 維、枝、根、種子、種子油とそれらのエキス、葉の使用は認められていますが、花穂の使用は禁止とされています。

 

タイの一般的な大麻法は、投資、販売、輸入などに直に影響を与える為、非常に制限されています。昨年末に発表された規制では、認可は政府とそのパートナーにのみ与えられ、 海外のヘンプ製品は3年間輸入できません。

 

 

またタイFDAは、国家必須医薬品リストにカナビスを含めるよう求めているとの事です。

 

 

HTJ

今回のタイの政策は、カンナビス全般の扱いへ焦点を当てつつ、ヘンプ栽培によって農家を救済し、更には企業のビジネスチャンスも創出するという、実は一石二鳥ならぬ 「一石三鳥」の施策で、特にタバコ農家の救済処置が価格保障・金融機関との連携・サプライチェーン化など、仕組みが非常に良く出来ています。

 

アジアでのヘンプリーダーを目指す、タイの最新情報でした。

 

 

引用元:https://hemptoday.net/thai-stakeholders-move-fast-as-market-rules-take-effect/

 

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AUTHORこの記事をかいた人

HTJ編集部ライター NORI

海と自然をこよなく愛するヘンプオタク。
ヘンプの素晴らしさを多くの人に知ってもらう為、HTJにライターとして参画。
不動産業界、福祉業界、オーガニック業界などでキャリアを積み、現在はフリーランスとして活動中。

健康への関心が高く、以前はヴィーガンで、現在はペスコベジタリアン。

趣味はサーフィン、WAVEウィンドサーフィン、スノーボードなどのExtremeスポーツと、海外ドラマの深夜イッキ見。

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