CBDだけでなく、ヘンプ食品や麻炭までも取り扱い、幅広い製品ラインナップによりヘンプをトータルでプロデュースするブランド「HEMPS」が、新たにスタートしました。
なぜ新たにこのブランドを立ち上げたのか?
CBDブランドでもない、ヘンプ食品ブランドでもない、その独自の立ち位置とは?
原宿にある同社のオフィスにお招き頂き、那奈さんにお話を伺ってきました。
新ブランドの立ち上げ
那奈さんと
HTJ:
お招き頂き、有難うございます。早速ですが、この度あらたに「HEMPS」を立ち上げる事になった経緯をお聞かせ願えますか?
那奈さん:
私どもは、元々オーストラリアと連携し、グループ会社の一員として2014年からヘンプフーズ・ジャパンとしてスタートしています。その活動を通して私たちが肌で感じたことは、「日本のブランド」が持つ安心感、信頼感が大事だという事でした。
おかげさまで沢山のお客様に御利用いただいていますが、ヘンプフーズの製品は、パッケージも英語ですし、サイズもボリュームがちょっと大きめだったり課題もありました。
そこで私たちは、初めてヘンプを知った人達に手に取ってもらいやすいブランドを作りたいと考えました。
そうして今年の春スタートさせたのがHEMPSです。
ヘンプシードなども、まず商品を手に取った時にパッケージが日本語。
価格面も抑えて120g で1100円という手ごろさで、手に取ってもらいやすい。
「一度試すきっかけになってもらえる」ということを心がけて商品開発をいたしました。
HEMPSのパッケージ。確かに日本語表記でわかりやすい。
食を通してヘンプを啓蒙
那奈さん:
食の方面から健康に取り入れてもらうものとして、ヘンプシード、ヘンププロテイン、麻炭パウダーなどを扱っております。
ヘンプ植物はとてもサスティナビリティが高い植物です。
さらに食になるとウエルネスにとても特化した栄養素。
「ヘンプと楽しむウェルネスライフ」というのがキャッチコピーです。
ですから、単純に栄養素としてだけでなく、身体のメンテナンスの目的で麻炭も販売しています。
竹炭に比べて、麻炭は多孔質で吸着しやすいと言うことで、体に入ったときに老廃物を吸着させ、便として出すことができると言われています。
麻炭パウダーに関しては栃木県の野州麻を原料に商品開発をしました。
この麻炭パウダーは食用で許可を得ています。
麻は元々、日本にあったもので、そういった部分もきちんと日本の方々に知っていただきたい。
日本の農家さんと一緒に仕事をさせていただき、日本でも麻が作られているという事実をきちんとお伝えしていきたい。そういう思いも込めて、この食用の麻炭パウダーをラインナップに入れております。
HTJ:
国内からの原料供給での製品化に取り組まれているのには、とっても驚きました。
那奈さん:
野州麻は、神社に納める精麻などとして栽培されています。
台風が来ると大麻は折れてしまいます。残念ながら、折れた大麻は精麻にはならないので、それを炭として利用できるようにしている。
大麻の持つ多様性を活かしたお取り組みをされていて素晴らしいと思います。
HTJ:
食といえば、那奈さんは本を出版されていらっしゃいますよね?
那奈さん:
はい。「ヘンプシードダイエット」という本を出しています。
その中で、簡単に作れるチョコレートとか、あべかわもちの代わりにヘンププロテインを使うというようなものや、グラノーラなどを紹介しています。最近ではInstagramでヘンプ食品を扱うカフェさんや企業さんとコラボでしています。
ちなみに今、ヘンプシードで味噌も仕込んでいて、HEMPSで販売を予定しています。
2018年からヘンプフーズジャパンでは、ヘンプシードマイスター講座という、ヘンプを1日で学ぶことができる講座を年に一度開催しています。そこで皆んなでヘンプ味噌を仕込んでいるのですが、それがとっても美味しいので、もっとみんなに食べてもらいたいと言う思いから商品開発に至りました。2021年に販売予定です。
こんな意外な使い方ができる!と言うことをもっとみんなに知ってもらいたい。きっかけをどんどん提案していき、最終的にヘンプっていいものじゃん。って感じてもらえたらいいと思い、日本人にとって身近な味噌を商品化しました。
日本人に身近といえば、実はヘンプシードオイル やヘンプシードは和食と相性がいいんですよ。
日本人にとって食生活を変える必要がなく、冷奴に合わせたりするのもとってもおいしいんです。
そこが他のスーパーフードと比べて違うところなんですよ。そう考えるとヘンプは日本人のDNAに合っていると感じます。
HTJ:
それは考えたこともなかったですね。確かにココナッツオイルなんかを日本料理に取り入れると、味が全く変わってしまいますね。
那奈さん:
今でも、知れば知るほどすごい植物だなぁって感じます。
ヘンプシードオイル は10月に販売をスタートし、 こちらはヨーロッパとJASの有機認定を取得しています。
容器のデザインも使用後に使っていただけるように、ラベルは剥がし易く、ボトルキャップも取りやすくして、使用後は一輪挿しなどに使えるようなデザインに仕上げました。
サステナブルな植物を製品にし、使い終わった後もゴミにならない、リユースできる、そうした形で作ることを心がけています。
シンプルながらも拘りの詰まったパッケージング
他にも、今、日本でも注目されているヴィーガン・クッキーなどもCBDを入れて開発しています。
HTJ:
このクッキーのレシピは誰が考えられたんですか?
那奈さん:
こちらの製品のレシピは、ヴィーガン&グルテンフリー専門店の方と一緒に考えました。
ヴィーガンやCBD、麻炭など、こうしたトレンドと組み合わせることで、ヘンプの良さをしっかりと日本のライフスタイルにご提案していくHEMPSにしていきたいです。
ヘンプを生活に取り入れるきっかけに
那奈さん:
「快適を作るヘンプ」と言うことで、CBDシリーズは、1つの植物でありながらアプローチが異なり、身体へのベネフィットがあるものとしてご提案しております。
CBDは、「濃度が濃い」とか「フルスペクトラムか?」と言うことではなく、CBDもヘンプに含まれている価値がある栄養素の一つなので、シードやオイルで5大栄養素を取った上でも、なお体の揺らぎが気になる方は、CBDも取ってみてはいかがでしょうか?
というスタートのきっかけになってもらえばいいと思っています。
HTJ:
CBDを前面に押し出していくのではなく、「ヘンプをトータルで生活に取り入れる」という一部にCBDがあるという事ですか。ヘンプを総合的に考えてブランドを作っているんですね。
那奈さん:
そうなんです。ヘンプの植物そのものに惚れ込んで、その植物の持つ可能性を日本のライフスタイルに取り入れるきっかけになる事を目的にしています。
その他にも茎から繊維が取れて、Tシャツにしたり衣類もできると言うことも知っていただく。HEMPSがきっかけになって、ヘンプって可能性があるものかも、いいかも、と言うきっかけになりたいと考えています。
その上でCBDがあって、さらに高濃度CBDが必要な方は、他のCBDメーカーさんを試してもらったりすることができるので、その手前のきっかけを作るのが私たちの役目だと思っています。
CBDは良いけれど、いきなり最初に高額な商品に手を出すのは、ちょっと悩んだりしてしまいますよね。
一粒10mgのCBDが含有されて、一袋2000円から
でも、一粒10mgのCBDが含有されたCBDカプセルで、一袋2000円位のものであれば、気軽な気持ちで試してみようかなと言うようなきっかけになります。また、そのカプセルに入っているものは、CBDとヘンプシードオイルとヴィーガン対応のカプセルだけなので、添加物もないですし入りやすいですよね。
弊社のCBDロールオンも、2100円なので自分で気軽に使ってみたり、お友達にプレゼントしたりと、無理なくヘンプを楽しんでもらうことが出来るように企画しています。
ヘンプの香りを纏う生活
那奈さん:ヘンプの匂いっていうのは、日本では身近に生えている事もないので、香ることが出来ませんよね。
ですが、実際にはヘンプの香りはとてもフルーティでいい香りです。もっと身近にヘンプの香りを感じてもらいたい。そうした想いからテルペンシリーズをスタートしました。
最初に出したCBD RESCUEロールオン は、ヘンプに1番多く入っているテルペンのミルセンとβカリオフィレンをメインのテルペンとして入れています。
CBDと一緒にテルペンも摂ることで相乗効果が期待できると言うことは、もっともっとお伝えしていきたいです。
HTJ:
テルペンは、毎日の生活の中でどんな使い方ができるんですか?
那奈さん:
アロマオイルと一緒に使う。普段お持ちのものに入れて香りとして楽しんでもらう。
お風呂に入れたり、ルームスプレーに入れてもらうとか。
CBDリキッドに混ぜて、ヴェポライザーでご使用いただくのもオススメです。クラフトビール みたいに自分の好きな味を楽しむことができますね。
私自身はミルセンが大好きです。
本当にヘンプの香りは、みんなにとってリラックスできるいい香りなんですよ。
黒の落ち着いたラベルは、男性が持っていても違和感なし。実際の香りもまた落ち着いた感じで、男性にもマッチする。
その他にも香りの商品として展開している、CBD RESCUEロールオン は、夏の虫刺されに効果が良かったとのフィードバックをたくさんいただきました。
肌に塗るCBDオイルもデイリーケアとして、優秀なんです。特にこちらのオレンジのラベルの「アップリフト」のほうは、シトロネロールと言う、蚊が苦手な匂いのテルペンでもあるんです。つけたときの虫除けにもなるし、刺された後のアフターケアにも期待ができます。
黒いラベルのロールオン は、CBD RESCUEロールオン メディテーターといい、 瞑想用のコンセプトでマインドフルネス瞑想家の佐々木依里さんに監修いただきました。
裏コンセプトは、おばあちゃんの家に行った時のような感じ?(笑)
パッケージはジェンダーレスで、男性が持っていてもおしゃれな感じにしています。
那奈さん:
使っていただく場面によって、それぞれ「心」や「動き」そして「静寂」などのテーマを決めて、香りを調合しています。
また、乾燥しやすい時期は、ティッシュなどを使って鼻の下が荒れたりすることがあると思うんですけど、そういう時にもロールオン をマスクをつける前に 鼻のまわりに塗ったりすることで、呼吸するたび に香りを楽しむことができます。
今はマスクする時期でもあるので、ゴムでひっぱられて、耳の後ろが痛くなったりすると思うんですけど、耳の後ろにはツボがたくさんあるのでロールオン でマッサージするとツボが刺激されて 良いですよ。
こうした製品の企画も開発も、私たちのチームで作っています。
ヘンプそのものが良いものなので、あまり難しいことを考えず、余計なものを混ぜ込んだりせずに、シンプルに良いものを作ろうと心がけています。
ヘンプ自体の良さを伝えていく
那奈さん。楽しいお話を沢山聞かせていただき有難う御座いました。
那奈さん:
今までに色々とアイデアを出して商品開発に取り組もうとしたこともあったんですけれど、結局ヘンプそのものが栄養価も含めて良いので、あれこれ余計なものを混ぜる必要はなかったんです。
純粋に、もっといろんな方に食べてもらえれば良さは伝わると思っています。
HTJ:
シンプルに良いものを提供していくという事ですね。しかも、これまで展開してこられた価格の設定よりも低めで、とても手にしやすいですね。
那奈さん:
せっかくヘンプの良さに気づいたのに、その価格の高さによって踏み込むことができないと言うのは、とても残念ですよね。
ヘンプフーズジャパンを経験してきた中で、最初の窓口を気軽に楽しめるようにして利用者を広げたい、そこからヘンプを知ってもらいたいと感じてきました。そこが根本にあります。
なので、価格や企画はしっかりと仲間たちと話し合って決めていますね。
HTJ:
ヘンプフーズ・ジャパンを運営されてきたからこそ、その結果として今ここにHEMPSがあるんですね。
那奈さん:
ヘンプは、可能性が大きいからこそ良いですよね。HEMPSを通じて、きっかけ作りが少しでもできたらって思います。
HTJ:
日常生活にヘンプを取り入れるというのは大事なことで、僕らも「気がついたらヘンプ製品が周りにあった」というようなライフスタイルにしていきたいなって感じています。
那奈さん:
まだまだヘンプについて知らない人も多いので、パッケージのデザインにこだわったり、おしゃれで手に取ってみたくなるような、キッチンに置いてみたくなるような、ポーチに入れてみたくなるような、そんな小さなきっかけを作る事が大事だと思います。
知れば知るほどヘンプって面白い植物じゃないですか。
CBDも、今日と明日の情報では全く変わってきたりアップデートされたりしていますよね。
どんどん世界では症例が出てきていたり、いつも驚くばかりです。
シードも、タンパク質が豊富で認知症予防にもなるオメガ3 がしっかり入っている。
そういう良さって、CBDだけじゃなくてヘンプ自体がすごいという事なんですよ。
1つの種から始まるストーリーが凄いからこそ、ヘンプがこんなに盛り上がってきている。
そこはHEMPSでも丁寧にお伝えしていきたいですね。
私たちもヘンプに出逢って今があるので、本当に感謝しかない植物です。
生活の中にヘンプを取り入れる事をコンセプトにスタートした「Hemps」。
ヘンプ食品として「ヘンプフーズ・ジャパン」をプロデュースし、長年ヘンプ産業に携わってきた経験が生んだ、ヘンプをウェルネスに活用する、日本発のトータルブランドです。
その理念について語る那奈さんの言葉は、ヘンプに関する深い知見に満ちていて、そこから湧き上がってくる「ヘンプの持つ力を、多くの人に届けたい」という純粋な気持ちがヒシヒシと伝わってきました。
ともすれば高額になりがちなヘンプ製品を、手に取りやすい価格に抑えながらも、効果や良さが実感できる容量を同時に確保し、なおかつキチンと高い質感もキープしている。パッケージも見事で、どの商品も欲しくなるものばかりでした。
すでに成城石井などを中心に流通も始まっているので、見かけたときには、手にとって見られては如何でしょうか。
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