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緊急開催!今注目の【大藪裁判】徹底解説

ASACON2019産業用ヘンプ国際会議を振り返る

菊地代表理事
北海道において、ヘンプを次期基幹作物にと活動を行っている、私ども北海道ヘンプ協会(HIHA)が、今年11月11日(水)~13日(金)に農水省主催の「アグリビジネス創出フェア」へ出展する事となりました。

 

今年は、オンラインでの開催となりましたので、皆さま是非ご参加ください。

 

この出展に際し、これまでの当協会の取り組みを、ここHTJでも全3回にわたり振り返って御紹介いたします。

目次

急速に進展する海外のヘンプ産業事情を紹介

大麻といえば日本ではマリフアナ、危険な薬物とのイメージが強いが、実は大麻草(和名はアサ、麻、英名はhemp、学名はCannabis sativa L.)には、陶酔性の薬理成分として知られTHC (テトラヒドロカンナビノール)の含有量が極めて少ない産業用へンプ(産業用大麻)と呼ばれる種類がある。

 

 

日本の麻も産業用へンプの一種で、もともとTHCが低い。北海道では戦前まで亜麻と共に製麻工場の原料作物として広く栽培されていた。戦後は大麻取締法によって栽培や所持が厳しく規制され、今では全国でわずか30軒栽培されるのみとなった。 

 

 

一方、海外では従来の繊維製品に加え、断熱材など建材や健康食品、化粧品、医薬品など多くの製品を生み出す有用な作物である。特に近年、THCとよく似た化学構造式を持つが精神変容作用のないCBD (力ンナビジオール)を含む医薬品や健康食品の需要の高まりから、CBDを多く含む産業用へンプの栽培が各国で拡大している。

鎖国状態を打破し北海道の基幹作物に

北海道へンプ協会(HIHA)は「ヘンプ(産業用大麻)を北海道の基幹作物に!」を掲げて2011年に活動を始めて以来、ヘンプに関する普及啓発活動、道庁・道議会へのロビー活動、大麻取扱者免許の取得支援、研究開発支援、先進地視察などに取り組んでいる。

 

 

最近の活動を紹介すると、1 88月に実施した「中国黒龍江省へンプ産業視察ツアー2018」において、ヘンプ研究で著名な黒龍江省科学院大慶分院と「ヘンプに関する日中科学技術協定」を締結。その後、海外のヘンプ産業が急速に進展しつつある一方、わが国はヘンプに関しては江戸時代のように鎖国状態にあると捉え、この閉鎖的な状況を打破するため「日本へンプ開国キャンペーン」を開始した。

 

 

その一環で昨年10月、「ASACON (アサコン)2019環境と健康にやさしい産業用へンプ国際会議」(写真)を旭川市大雪クリスタルホール国際会議場で開催。中国、オランダ、フランス、イギリス、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなど海外12力国から38人、国内から180(うち道内100)の計218人が参加した。

PR : ASACON2019産業用ヘンプ国際会議を振り返る ASACON2019のオープニングで歓迎の言葉を述べる西川将人・旭川市長

 

 

 

会議のオープニングでは、開催地の旭川市民を代表して西川将人市長が歓迎の言葉を述べ、北海道議会産業用へンプ推進研究会会長の藤沢澄雄議員と中国黒龍江省科学院副院長の趙立濤博士が、友好姉妹州の北海道と黒龍江省を代表してあいさつした。大麻に対する世間の偏見や誤解が厳しい中、地方行政の長と議会議員、そして海外の公的研究機関の幹部が産業用へンプをテーマとし、公式にあいさつしたことは、大きな社会的意義があったと思われる。

 

 

道庁や旭川市の職員、道議会議員、旭川市議会議員も多数参加し、行政、議会の関心の髙さがうかがわれた。会議の模様はNHKの全国ニュースをはじめ、各種マスコミで報道され、大きな話題となった。

今、北海道・日本が必要とする世界の知恵

会議1日目の公開講演会(入場無料)では、北海道大学名誉教授の松井博和座長の下、「今、北海道.日本が必要とする世界の知恵」をテーマに基調講演が行われ、前述の趙博士が黒龍江省のヘンプ推進条例の設立背景と過程を、次にオランダの一次加工会社へンプフラックス( HempFlax)社の創業者ベン・ドロンカーズさんが同社の設立理念とヘンプ事業の発展について、最後にフランスの種子会社へンプィット(Hemp-it)CEOのクリストフ・フェヴリエさんがTHCゼロ%の安全・安心なフランスのヘンプ品種を紹介した。

 

 

また、日本の麻文化と大麻取締法の規制状況について麻布大学名誉教授のパトリック・コリンズ博士が、オーストラリアのへンプ産業について日本人で現地の有機へンプ栽培農家である磯貝久さんが、ニュージーランドのヘンプ産業について弁護士出身のトニー・ロビンソンさんが発表した。

 

 

これらの基調講演を通じて、ヘンプを巡る日本と海外の状況の違いが明らかになり、日本と北海道に足りないものは、ヘンプに関する法整備、一次加工場、農業機械、新品種であるとの当協会のこれまでの主張が裏付けられた。

 

 

2日目は、参加費有料の専門部会が開かれた。筆者は協会を代表し、北海道のヘンプの現状と普及上の課題について発表。世界的な人道活動家でアーティストのアリシア・フォルさんは、ハイチ地震からの復興のためヘンプ建材で家をつくるプロジェクトについて発表した。また、中国黒龍江省科学院大慶分院の王院楠博士が中国の研究事情を、ヘンプフーズジャパン・エリクシノール社の松丸誠さんはヘンプ商品の国産化への道筋を、アメリカの医師フィリップ・ブレア博士はCBDと体内の働きやさまざまな病気に対する臨床研究について報告し、それぞれ参加者の強い興味・関心を引いていた。

 

 

3日目の旭川市内の農業、試験場、稲作農家、旭山動物園などの視察ツアーは、海外、本州からの参加者に大変好評だった。

 

 

会場に設けられたヘンプ製品展示販売コーナーでは、栃木県の麻農家である野州麻紙工房の貴重な国産素材を使った商品をはじめ、ヘンプ食品やへンプ由来のCBD製品、関係書籍などが販売され、多くの参加者が土産として購入。屋外の駐車場には、青森からの参加者によるへンプの建築資材(断熱材、しっくいなど)で制作したへンプ・キャンピングカー、(一社)シンプルライフ協会によるタイヤ付きでけん引移動できるタイニーハウスが展示れ、注目を集めた。

参加者アンケートからわかること

国際会議の参加者はヘンプの何に興味を持って参加したのか、その動機をアンケートすると、1位は農業、2位はCBD3位は地域の活性化、4位は食品・化粧品だった。

ヘンプの何に興味を持って参加しましたか?

PR : ASACON2019産業用ヘンプ国際会議を振り返る

開催地が北海道だったこともあり、農作物としての栽培や地域経済への貢献に関心が髙かった。参加者の満足度は「とても良かった」と「良かった」が9割を超えた。大口寄付により1日目に英語・日本語の同時通訳が実現でき、海外のヘンプ事情への理解がスムズになったと思われた。ただ、2日目は一部の発表を除き英語のみだったため、同時通訳が欲しかったとの声が多かった。

 

 

また、日本のヘンプ産業推進のために最も理解・協力の必要な人や組織は、1位が国会議員、厚生労働省/農林水産省が並び、3位が国民だった。ヘンプに関する法律の不備の是正と国民の理解が大切であることがアンケートでも浮き彫りとなり、今後、大麻取締法の改正(産業用へンプ法案の提案)と北海道へンプ振興条例の制定を求める署名活動を通じ、国民理解を求めていきたい。

 

 

国際会議の詳細については、ASACON2019報告書を刊行したので、関心のある方は当協会ホームページからお問い合わせいただたい。

 

画像

 

ASACON報告書&当日の動画はこちらへ

https://www.hokkaido-hemp.net/

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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