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タイが大麻栽培規制の一部民間開放を閣議決定

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電撃的な医療大麻合法化によって世界を驚かせたタイで、内閣が早くも大麻法の改正を決めました。

 

 

内閣は8月4日に麻薬法改正を閣議決定し、民間の医療事業者(一部の伝統的医療従事者や農家を含むカテゴリー)が輸出および輸入の両方を含めて大麻草の栽培および貿易を認める方針で、今後議会の承認を得れば法改正となります。

 

 

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進む規制緩和

 

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この大麻法の改正法案は、6月にタイ食品医薬品局から提出されたものです。

 

 

現在の法律では、タイでの大麻生産は政府の厳しい管理下にあり、一般企業に対して大麻栽培ライセンスへの申請を2024年2月19日まで禁止していましたが、この法案が成立すれば、この5年間の猶予が来年には部分的に取り払われる事となり、タイは生産、輸出、輸入など大麻の産業化に向けて一部に門戸を開く事になります。

 

 

その背景には、こうした閉鎖的な生産態勢でスタートした医療大麻制度が、CBD製剤を中心に供給不足に陥った反省があるとみられます。

 

 

 

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ロイターによると政府の Traisuree Taisaranakul 報道官は、閣議決定後の会見で、「この改正案は患者、企業、及び医療関係者に大麻草の葉の生産、輸出、輸入及び販売を認めるだろう」と述べ、また保健大臣を兼任し、これまでの劇的な医療大麻合法化を主導してきたAnutin Charnvirakul副大臣も「この法が製薬産業を振興し、そしてタイが医療大麻産業においてリーダーとなる上で重要となる競争を促すでしょう。」と述べ、市場の開放に向けての取り組みを強調しました。

 

 

Anutin Charnviraku副大臣は、先の総選挙で大麻解禁を公約に掲げて大勝しており、2024年までに国内市場で66億ドルに達すると見込まれている大麻を農業セクターと観光セクターの両方面で中核に位置づけています。今回の改正案も彼のそうした政策推進の一環で、外国人にも大麻クリニックで治療を受ける事を認め、120億ドルを超える同国のウェルネス・医療ツーリズムの大麻導入による更なる振興の余地を用意した内容となっています。

 

 

まだ段階的

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しかし、この改正案によって新たに栽培が認められるのは、今のところ医療関係者(主に伝統医療)と農家に限られており、大麻製剤の開発を行う製薬企業やCBDの生産者は含まれていません。

 

 

つまり、「本丸」である大規模な大麻及びCBD生産は、まだまだ政府によって一手に握られる状況が続きそうです。

 

 

とはいえ報道では、国内では300を超える伝統医療クリニックが大麻の供給を待ち望んでおり、すでに60,000を超える患者が登録を済ませている状態で、農家はこうしたクリニックへの供給が認められる上、製薬企業と供給契約する事も可能で、すぐに黒字稼働できるといって良いでしょう。

 

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こうした規制緩和の対象には外国人も含まれていますが、タイ政府と国民は、世界で起きている巨大大麻企業による市場独占や地域経済からの利潤の吸い上げを警戒しており、基本的には国内大麻産業保護の方針を貫いています。依然として「外国人は企業資産の 1/3以上を保有できない」と言う縛りはありますが、今回の改正案によって参入の扉がより大きく開かれる訳ですから、成立すれば、これは大きな前進です。

 

 

言い方を換えれば、資本の2/3を出資するタイ人医療関係者のパートナーさえ見つかれば、我々にもタイで大麻企業を起業するチャンスがある訳で、意図的にタイ政府が大手大麻企業の進出を拒んでいる今だからこそ、創業のメリットがあるのかもしれません。

 

 

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Yosuke Kogaのアバター Yosuke Koga HTJ 編集長

1996年カリフォルニアで初の医療大麻が解禁。その5年後に現地へ移住し、医療大麻の家庭栽培、薬局への販売などの現場や、それを巡る法律や行政、そして難病、疾患に対し医療大麻を治療に使う患者さん達を「現場」で数多く見てきた、医療大麻のスペシャリスト。

10年間サンフランシスコに在住後、帰国し、医療機関でCBDオイルの啓蒙、販売に従事し、HTJのアドバイザー兼ライターとして参画。グリーンラッシュを黎明期から見続けてきた生き証人。

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