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グリーンラッシュの原点・シャーロットちゃんが死去・新型コロナが原因か

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Yosuke Koga
現在のアメリカは、33の州が医療用大麻を認め、それによって数百万人もの人々が大麻のもたらす恩恵を受け、健康に生きていく事ができています。

 

しかし、この状況は、たった数年前までは考えられない事でした。

 

当時、医療用大麻を解禁していた州は、カリフォルニアやオレゴンなど数州だけでした。

 

しかし、2013年に大手テレビ局CNNが制作した「WEED』という特番が、全てを変えました。

 

この番組で、シャーロットちゃんという小児てんかんを患う少女が大麻の使用によって命を救われたというエピソードが紹介されると、アメリカの世論が一変し、医療大麻は世間において地位を獲得したのでした。

 

そして、そのムーブメントが後に、「グリーンラッシュ」へと繋がってきたのです。

 

まさに、彼女は「グリーンラッシュの原点」でした。

 

しかし残念なことに今日、この世界を変えたシャーロットちゃんは、新型コロナウィルスによって天へと召されました。

 

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シャーロットちゃん新型コロナで死去

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世界中の大麻法に大きな変化をもたらす運動を引き起こしたコロラド・スプリングスの少女、シャーロット・フィギーちゃんは、新型コロナウイルスに関連するとみられる合併症でこの世を去りました。

 

 

彼女は13歳でした。

 

 

彼女の母ペイジ・フィギーのフェイスブックには「シャーロットは、もはや苦しんでいません。もう彼女は発作の心配がありません。愛してくれてありがとう」と投稿され、家族のプライバシーを尊重するよう求めました。

 

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この数週間ペイジは、家族全員を襲った深刻な病気についてFacebookに投稿しており、シャーロットを病院に送っていました。

 

 

彼女は、それがコロナウイルスによって引き起こされた病気であるCOVID-19であると明言していませんでしたが、ただ1回だけ自身への投稿の返信において、家族がコロナウィルスのテストを受けられなかったと述べていました。

 

 

ペイジが共同設立したレアルム・オブ・ケアリング財団は、土曜日の初めにFacebookでシャーロットが何がしかのウィルスによる感染症に罹っている事を伝えていました。

 

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公衆衛生当局によって検証されれば、シャーロットは、これまでのコロラドにおけるパンデミックの最年少の犠牲者になるとみられています。

 

 

レアルム・オブ・ケアリング財団はInstagramに「シャーロット、あなたの仕事は成され、世界は変わりました。そしてあなたは、世界をより良い場所にした事を知って安息を得る事ができるのです。」と書いています。

 

 

シャーロットは、子供がまだ乳児の時に現れる希少てんかんであるドラベ症候群を患っていました。彼女が生後3か月のころから、シャーロットは1日に数百回もの大小の発作を起こしていました。現状では薬剤による治療は効果がないことが判明し、5歳までにシャーロットは歩いたり話したりする事が困難になり、栄養チューブが必要になりました。

 

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子供のてんかん発作を、大麻から作られた油で治療したカリフォルニアの家族について耳にした後、ペイジは大麻治療の可能性について研究を始め、すぐにコロラドスプリングスの医療用大麻薬局のオーナーで、カンナビジオール(CBD)が豊富な大麻を開発していたジョエル・スタンリーとつながりました。

 

 

ペイジは、CBDオイルの摂取を開始するとシャーロットの発作が劇的に減少したため、シャーロットの抗てんかん薬の摂取を停止しました。こうして強力なてんかん薬の副作用から開放された後、シャーロットはすぐに、歩いたり、遊んだり、自分で食事をすることが出来るようになり、彼女のこうした物語は学術文献で取り上げられました

 

 

彼女を称えて、スタンレー兄弟は彼らのCBD製品に「シャーロット・ウェブ」と名付けました。

 

 

先月、ペイジは、シャーロットの栄養チューブが取り外されてから5年が経った事をFacebookに投稿したばかりでした。

 

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シャーロットの物語は、2013年にCNNのサンジェイ・グプタ博士のドキュメンタリー「WEED」に取り上げられて世界的に注目を集め、その後、重要な役割を果たしました。このドキュメンタリーでは、シャーロットが笑って遊んでいるシャーロットを紹介し、彼女の発作はCBDによって抑えられている事を紹介しています。

 

 

子供がドラベ症候群や同様の疾患に苦しんでいる世界中の家族にとって、この番組で紹介された映像は啓示と希望でした。そしてその後、何百もの家族がコロラド州の医療用大麻法に基づいて子供たちにCBDを与える為に同州に移り住みました。この移住は非常に大規模だったため、後にこうした家族は「マリファナ難民」という名前が付けられたほどでした。

 

 

シャーロットは、すぐに米国中そして世界中の医療用大麻運動の著名な顔となり、ペイジとスタンリー兄弟はCBDを合法化するための運動家になりました。その後CBDを認める法律は、他の保守的な州でさえ次々に勝利を収めました。

 

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現在、47の州にCBD製品を何らかの形で許可する法律があり、 ヘンプは連邦法で合法です。 シャーロット・ウェブは、市場で最も売れているCBD製品の1となり、昨年の収益は9,500万ドルです。 そして、シャーロットの逸話は、より広範な大麻合法化への反対を和らげることでも認められています。

 

 

スタンレー兄弟は、シャーロット・ウェブのウェブサイトにおいて「彼女は世界を照らす光でした。彼女は、その小さな肩に我々を載せた少女でした …. 彼女の物語として始まったものは、数十万の物語となり、そして純粋により良い世界を求める何百万もの多くの人々のインスピレーションとなりました。 シャーロットは、私たちの情熱の鼓動であり、そして人間の尊厳と健康は我々の権利であるという信念の原動力であり続けるでしょう。」と記しています。

 

 

火曜日の夜、お悔やみの言葉がペイジフィジーのFacebookページに殺到しました。これは、シャーロットが長年にわたって獲得してきた証です。たくさんの弔辞が届いており、その中には、てんかん財団の名前もありました。

 

 

彼らは当初、大麻がてんかんに効果がある事を認める事に難色を示していましたが、後にCBDの可能性を受け入れるようになり、この突然の別れに際し「フィギー家の方々に、私たちの深い哀悼の意を捧げます」と財団はツイッターに記しました。

 

 

Yosuke Koga
文字通り、世界を変える人物というのを目にする、もしくは、そういった人物と同時期に生きる機会というのは、そうある事ではないのかもしれません。

 

そういった意味で、シャーロットと彼女の家族が起こしてきた「大麻解放」という社会現象を目撃してきた事は、私にとって非常に尊く、かつ自分に自信と力を与えてくれました。

 

そうしたシンボルとも呼ぶべき人物を、しかも流行病で失ってしまうとは、全く想像の範囲を超えていました。

 

本当に驚いています。

 

そして、シャーロットと彼女の家族が始めた戦いは、まだ終わっていません。今でも日本をはじめとする多くの国では、何の科学的根拠もなく大麻の医学的使用が禁止されています。

 

この先も、それを望む、あまねく全ての人々に医療大麻が届けられる日まで、シャーロットの名前はシンボルとして我々の胸に刻まれる事でしょう。

まだご覧になられてない方はこちらからどうぞ。(※字幕付き動画です。)

 

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Yosuke Kogaのアバター Yosuke Koga HTJ 編集長

1996年カリフォルニアで初の医療大麻が解禁。その5年後に現地へ移住し、医療大麻の家庭栽培、薬局への販売などの現場や、それを巡る法律や行政、そして難病、疾患に対し医療大麻を治療に使う患者さん達を「現場」で数多く見てきた、医療大麻のスペシャリスト。

10年間サンフランシスコに在住後、帰国し、医療機関でCBDオイルの啓蒙、販売に従事し、HTJのアドバイザー兼ライターとして参画。グリーンラッシュを黎明期から見続けてきた生き証人。

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