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半数以上のヘンプが連邦レベル限度越え
ハワイの産業用ヘンプ試験栽培プログラムの一環として過去1年間に同州で栽培されたヘンプの半数以上が、テストでTHC(向精神物質:テトラヒドロカンナビノール)の含有レベルが連邦の定める限度を超えていました。
こうした使用不能となった植物の割合が非常に高いため、同州の理想的な栽培条件を利用してヘンプ由来のCBD製品の活況を捉えたいと考えている地元および本土からの投資家と、生まれたばかりのハワイのヘンプ産業に課題が生じています。
州農務省によると、18箇所の殆どすべての作物を廃棄する必要がありました。
州当局は、制限をわずかに超えていた別の4箇所の作物に免除を認め、栽培者がその土地でヘンプを使用できるよう取計らいました。
米国において法的に大麻草は、THC含有量0.3%以下の場合、「マリファナ」ではなく「ヘンプ」に分類されます。
州農務省のヘンプ・プログラム・コーディネーターであるShelley Choy氏は、今回のテストで制限を超えていた多数のヘンプが研究プロセスの一部であることを強調しました。
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「正直なところ予想されていた結果であり、ハワイは他の州と比べて本当にユニークな気候と光周期があるので、THC0.3%以下の大麻草を育てるのは本当に難しい」と、チョイ氏は言います。
「つまり、他の州で機能する遺伝学は、ここで必ずしも同じように機能するわけではなく、すべて実験的なのです。それが現在、私たちが研究パイロットプログラムを実行している理由です。私たちはこれを解明しようとしていますが、まだ解明出来ていません。」
州外から他のタイプの種子の導入を許可
州農務省は、ハワイで栽培できるさまざまな麻の種子を承認し、今年初めに栽培免許所持者が州外から導入した他のタイプの種子の承認をリクエストできるようにしました。
問題の一部は、ヘンプに対する関心のほとんどがCBD製品の生産にあるということです。
テストでは、高CBDレベルに最適な品種のヘンプのTHCレベルも、こうした気候では高くなる傾向が示されています。
マリファナの犯罪化の一環として、1937年に全国でヘンプの生産が禁止されましたが、2014年の農業法案により、州が研究パイロットプログラムの一環として麻の栽培を開始できるようになり、規制が緩和され始めました。
ハワイを含むほとんどの州では、このようなプログラムを設定しています。 2018年末に議会は、特定の制限の下でヘンプ合法化するように、法案を改正しました。
このような連邦レベルでの変化は、全国的にヘンプ栽培への関心を高めており、投資家は気候がヘンプ栽培に理想的な成長条件を提供するハワイに、熱い視線を送っています。
「地元の関心は高いですが、外部からの圧力は圧倒的です」とチョイ氏は言います。
これまでのところ、農務省は州全体でヘンプの栽培に関心のある企業に30のライセンスを付与しました。
気候が関与、THC0.3%未満への難しさ
Gail Baberと彼女の夫は、THCには収穫試験が高すぎた大麻栽培農家の一人です。
Baber氏によると、ハワイ島の農場にある450本の植物は廃棄を免れ、侵食の抑制と堆肥化に使用することを許可されました。
彼女は、これらの大麻草のTHCレベルは1%未満であったと述べました。
THC濃度は、大麻草が生育している時間が長くなるほど増加する可能性があり、これについて彼女は「テストを受けたのは3週間遅かった。そうでなければ、テストをパスしたと思う」と語りました。
「これは、THC0.3%というヘンプの定義に関する大きな問題を物語っています。この定義はどこから来たのか、そしてこの規制が理にかなっているのか?という問題です。」
業界内では規制値を高くすべきかについて議論がありますが、Choy氏は「州は連邦法によって制限されている」と指摘しました。
幅広いヘンプ産業の中の急成長軸CBD
ヘンプは、建材、紙、繊維、断熱材など、幅広い製品に使用できます。
しかし、それだけでなく、不安、筋肉痛、睡眠障害、さらにはニキビなどのさまざまな病気を助けることができるとマーケターが主張するCBDも生成します。
大麻およびCBD市場調査会社のブライトフィールド・グループによると、CBD製品の市場は2018年の6億1,800万ドル(約640億円)から2022年には220億ドル(約2兆354億円)に成長すると予想されています。
こうした市場の成長を鈍化させない為にも、科学に基づいた論理的な法整備が世界中で求められています。