Jay-Zが大麻ブランド戦略最高責任者として参画
アメリカでは、大麻産業の隆盛に伴い、Wiz KhaifaやSnoop Dog、ボブマーレーの息子のダミアン・マーレー、女優のウーピー・ゴールドバーグなど早くから著名人の参入が伝えられていましたが、最近ではマイク・タイソン、ジーン・シモンズ、そしてJay-Zなど、歌手や俳優、そしてスポーツ選手などの有名人の更なる大麻産業への参入が相次いでいます。
先日、HTJでもインタビューを御紹介した、元Yahoo!のCEOであるCarol Bertz氏が会長を務めるCaliva社と、ラッパーのJay-Zが長期パートナーシップを結び、ブランド戦略の最高責任者(Chief Brand Strategist)に任命されました。
Caliva社は、このパートナーシップについて、「彼は、ブランドの創造的な方向性、顧客の獲得、戦略を推進する重要な役割を果たします。この役職において、カーター氏(Jay-Z)は、啓蒙活動、職業訓練、包括的な労働力の開発を通じて、その多くが大麻合法化の金銭的利益を享受していない(大麻関連での)服役から復帰した市民の経済的参加を推進していくことに重点を置いています。」と述べています。
これに対してJay-Zは、「俺のやる全てにおいて、俺は正しくやりたい。それも一番高いレベルで。大麻産業の潜在力と、カリバの持つノウハウとその精神が、彼らをこの試みにおける最善のパートナーに仕上げている。俺たちは素晴らしいものを作り、プロセスを楽しみ、良いことをし、そして人々を導きたい。」と語りました。
Caliva社は現在、急速に業績を伸ばしており、カリフォルニア全体の大麻関連小売商品の実に35%のシェアを占めています。
Caliva社のDenis O’Malley CEO は、「彼とのパートナーシップが、我々のブランドと製品を次のレベルへと引き上げてくれる事を期待しています。そして、彼が業界に参入したことによって、大麻にまつわる悪いイメージを払拭してくれると考えています。」と語りました。
マイク・タイソンは大麻大学、そして大麻リゾートを建設
元世界ヘビー級王者マイク・タイソンは、2016年に大麻企業タイソン・ホリスティックを創設、プレミアム大麻を販売しており、現在カリフォルニア市に420エーカーのリゾート施設「タイソン・ランチ」を開発中です。
この施設はラグジュアリーホテル、グランピング・テント、一周に1時間かかるという世界で一番長い流れるプール、音楽フェスティバル会場、そして大麻産業について学ぶことが出来るタイソン大学などから構成されており、訪問者は施設のどこでも喫煙することができる予定です。
建設地は、人口14,000人の田舎町で、本格的に稼働すれば雇用を生むことが期待されており、起工式には市長も参加してテープカットを行いました。
しかも、この計画はひとつに留まらず、フロリダ州とジョージア州の境にもうひとつのタイソン・ランチ建設に向けて、現在交渉中です。
タイソン氏は、ボクシングを引退して後、長年薬物乱用に悩んだ経歴があり、そこから抜け出すのに大麻が助けになったと公言しており、この施設の建設も、目的は大麻とCBDの薬用効果の啓蒙に焦点を当てているといいます。
Tyson Ranchの完成予想図
KISSジーン・シモンズは医学的価値に気づき参入
KISSのベーシスト、ジーン・シモンズは長年ストレート・エッジとして有名でしたが、ついに大麻への認識を改め、医療大麻企業で役職を得ました。
「わたしは、自分が一方的な判断をしがちで、傲慢で、知識が足りず、そして誤った情報を与えられてきたことを認めたい。これまで私は大事なものを、無用なものと一緒に捨てていた。」と、シモンズは全国ネット局CNBCの番組「スクワック・ボックス」のインタビューで語りました。
ジーン・シモンズは3月、カナダ全土の大麻製造業ライセンスを取得してい医療大麻企業、Invictus MD Strategies 社 (TSXV: GENE; OTCQX: IVITF; FRA: 8IS2) の「チーフ・エバンジェリスト・オフィサー」として参入しました。
同社は、彼の役割は、広報担当者としての役割を果たし、公衆に向けて露出を増やすことであると述べました。
シモンズは、自身の心境の変化を、大麻の「医薬的価値」を発見した事が理由であると述べました。彼は番組において、国民と政治家に、てんかん治療の可能性について話し合い、大麻について自分自身を教育するよう促しています。
彼は、有名なロックスターであると同時に、非常に有能なビジネスマンの顔も持っています。これまで手がけたブランドには、インディカー・レーシング、債務ベースの保険製品、翻訳ソフトウェアとのパートナーシップなどがあります。
自身のバンドKISSは、3,000以上のブランド商品を保有しており、シモンズの試算によると、約30億ドル(約3,200億円)のロイヤリティを生み出しています。
そして、日本は?
いつになるのか、全く想像もつかない日本の大麻解禁ですが、その日が来た時には、きっとこうした有名人へのオファーが相次ぐと思われます。その時には、これまで大麻を声高に批判してきた芸能人の方々は、なかなか声を上げにくいのではないでしょうか?
過去に大麻所持で逮捕された際に、公判にて「我国における現行の大麻取締法がある限り、私は、再びこの法をおかすつもりはございません。なぜなら国の決定に逆らうのは悪であり、加えてこの決定には国の最高機関が使われ、可能な限りの資料が集められ、充分に検討され、かつ吟味された結果だと私は信じるからです」と、当時から大麻取締法の根拠の無さを皮肉っていたと言われる井上陽水さんなんかが適任だと思うのですが、いかがでしょうか。
あなたが大麻企業のCEOだったら、誰を広告塔に起用しますか?
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