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個人情報の流出など、その企業理念や道徳などに関して批判を浴びることの多いフェイスブックですが、昨年秋頃、方針を転換して大麻企業のページを検索に表示するようになって、同社の社会の変化に適応しようとする姿勢は、一定の好意的な評価を受けました。
しかし、まだこのサービスと、それを運営する会社が本当の意味で人々の望むツールとして完成するには時間が必要なようです。
強制シャットダウンも余儀なくされ困惑
米国企業が、フェイスブックによる広告掲載拒否に対する訴訟を連邦裁判所に起こしました。
Cannaramic Media,Inc.と、その創業者であるFelicia Palmer氏は、「オンライン大麻会議の宣伝活動を拒否した」として、ソーシャルメディア大手のFacebookと争う姿勢です。
ヒップホップのニュースサイトSOHH.comの創設者でもあるPalmer氏は、オンラインの大麻イベントやCBDに関する投稿を宣伝するためにFacebookに料金を支払いましたが、Facebookは宣伝を停止し、「違法薬物、処方箋薬物、嗜好薬物を宣伝する広告は許可しない」と通告しました。
Facebookの広告配信ルールに不満
Facebookが、自身のプラットフォーム上のヘンプおよびCBD広告を注視している事は明白で、製品の販売促進を望む合法的な業者を苛立たせています。
フェイスブックは一般的に、ユーザーに明確なルールや意思決定の根拠を提供せず、単に広告をシャットダウンするか、またはアカウントおよびページを削除し、広告ルールに違反していると判断します。
この訴訟では、「Facebookのプラットフォーム全体ならびに、Facebookが所有する人気ソーシャルメディアアプリであるInstagramにおける、大麻の法的使用に関連する情報およびコンテンツの検閲ならびに抑制のパターン」が挙げられています。
大麻解放の活動組織、Normlのニューヨーク支部の理事である David C.Holland弁護士は、この訴訟において、Palmer氏とCannaramic社を弁護しています。
Facebook 対 HIAの戦いは続く
一方、米国ヘンプ産業協会(HIA)とアメリカ企業グループは、ニューヨーク市タイムズスクエアでのデジタル広告掲示を含む「Facebook:Stop Censoring Hemp」を促すヘンプ製品に対するFacebookの方針変更を目指したキャンペーンの最中です。
引用元:Facebook:Stop Censoring Hemp
HIAは、1,500人以上の会員の草の根活動を通じて、8月24日までキャンペーンを毎日行い強化している、と同協会は発表しました。
HIAのキャンペーンをサポートする署名活動は、HempIsLegal.orgで主催されています。
HIAのエグゼクティブディレクター、Colleen Keahey Lanier氏は、「ヘンプが連邦法で規制されている物質であるかどうかという混乱した状況から、昨年末の農業法案の成立によって、ヘンプ産業関係者にとっての新たな夜明けが来たように見えましたが、実際は違います」と述べました。
大麻とヘンプの混同がアクセス拒否を生む元凶!?
「フェイスブックはマリファナとヘンプを混同し続ける旧来の方針に縛られており、全国のヘンプ起業家は現在、この中小企業にとって世界で最も強力なマーケティング・プラットフォームの1つへのアクセスを拒否されています。
Keahey Lanier氏は「もし、Facebookの新しいAI技術が、大麻の画像を一般的に規制された物質として認識し続けているならば、それは、すでに時代遅れになっている証拠です」と付け加えました。
Facebookの広告問題はアメリカの国境では終わりません。
以前お伝えしたポーランドとフィンランドの企業を襲った広告の停止、シャットダウンは、フェイスブックのネガティブな方針が国境を越えて露呈した、最近の2つの例に過ぎません。
もうHTJの読者ならば御存知の通り、世界の大麻産業は爆発的に伸びており、本来ならば、フェイスブックには大麻由来製品の広告を必ず目にするはずです。
しかし、普段それらを全く見る機会がないのは、フェイスブック自身が検閲をかけている証拠なのです。