歴史的大転換まで、あと一歩となりました。米連邦議会は、米国全土で農家が産業用大麻を栽培、加工処理、販売できるようにする条項をそのまま残した形で、2018年の連邦新農業法案に合意しました。
一時は存続が危ぶまれたヘンプ条項ですが、米議会の上下両院の議員は、今週この措置に賛成投票し、ドナルド・トランプ大統領に署名するための全法案を提出する予定です。
二党派問題
これまでのヘンプに関する条項は、議会では珍しい超党派の支持を得ました。これは主に農業を主幹産業としている選挙区の議員の選挙地盤を強化する目的とみられます。
この法案は、産業用大麻を農産物として分類し、麻薬取締局のスケジュール1の薬物リストから除外します。これはヘンプの管轄を麻薬取締局から農務省に移譲することを意味します。今回の合意はCBDの売上を大幅に引き上げ、他のヘンプ関連事業を推進するとみられます。
この法案を牽引してきた共和党のミッチ・マコーネル上院議員は、「今日の署名で、私の提唱する、産業用大麻を合法化する条項は、現実に一歩近づいた。来る両院での最終投票で賛成を投票し、(ドナルド・トランプ大統領に)この法案を送ることを楽しみにしている」と述べました。彼の地元選挙区であるケンタッキー州は、タバコ市場の長期的な低迷に苦しんでおり、また戦前にはヘンプの一大生産地であった経緯から、農家はヘンプに対して大きな期待を寄せています。
前科者の除外は維持
最終的な法案は、先週論争を巻き起こした「妥協案」を含んでおり、その妥協とは「薬物犯罪の前科者が、犯罪から10年後までヘンプの栽培を禁じる」というものですが、すでに前農家法案(2014年)に基づきヘンプの栽培を始めている、犯罪歴のある農家にはビジネスの継続を認めています 。(HEMPTODAY 2018年12月11日)