ノイマイヤー氏を温かく機知に富んだビジョナリーとして追悼
ドイツにおける大麻非犯罪化の推進者であり、新興大麻産業の中心人物であるユルゲン・ノイマイヤー氏が、2024年10月9日(水)に突然亡くなりました。享年56歳。
ノイマイヤー氏の訃報は、彼が2019年から事務局長を務めていたドイツ大麻産業協会(BvCW)から発表されました。
ノイマイヤー氏はドイツの大麻改革運動の中心的な存在であり、医療、娯楽、産業用途での大麻合法化を目指して30年以上の活動を捧げてきました。今年の4月1日、ドイツが正式に大麻を非犯罪化する法律を可決した際、彼の努力の成果がその法律に色濃く反映されていました。
「何年にもわたり、ユルゲンはドイツにおける大麻改革の声であり、政治的に困難な時でも変革を求め続けてきました」とBvCWはプレスリリースで述べています。「彼の粘り強さがなければ、今日の法律は大きく異なっていたでしょう」。
政治活動に積極的
1968年生まれのノイマイヤー氏は、1990年代にドイツ社会民主党(SPD)の青年部であるユゾス(Jusos)に参加し、薬物政策の分野でのキャリアをスタートさせました。その後、ドイツ連邦議会の数名の議員の補佐として働き、パブリシスト、政治戦略家、ネットワーカーとして頭角を現しました。
21世紀に入ってからは、SPD内の改革志向のメンバーによって設立された「ネットワーク・ベルリン(Netzwerk Berlin)」の初代事務局長を務め、党の近代化と進歩的政策の推進を図りました。この立場において、彼の大麻合法化の主張は、正式な組織的プラットフォームを得ることとなりました。
ノイマイヤー氏はベルリンの政治シーンでも活躍しており、雑誌「Berliner Republik」の運営や、シンクタンク「Das Progressive Zentrum e.V.」および超党派の政治団体「Wahlkreis e.V.」の共同創設に携わりました。ベルリン政府地区のパブでの活動を通じて政策議論を喚起し、それがしばしば公式の政策へとつながるきっかけとなりました。
ヘンプ協会との関わり
2010年代、ノイマイヤー氏はドイツヘンプ協会(Deutscher Hanfverband – DHV)で政治コミュニケーションチームを率い、大麻改革への関心をさらに深めました。
「ユルゲンはドイツとヨーロッパのヘンプ業界の大きな支援者でした。彼には永遠に感謝します」と、ヨーロッパ産業用ヘンプ協会のダニエル・クルーゼ会長は述べています。
ノイマイヤー氏は、嗜好用大麻と産業用ヘンプを代表する統一的な業界の声の必要性を認識し、2019年に大麻産業協会(BvCW)の設立を支援しました。彼の指導の下、BvCWは100を超える会員を代表する団体へと成長し、40以上の専門レポートを発表し、主要な業界イベントを開催するなどして、最終的に大麻をドイツの麻薬法から除外する法改正に貢献しました。
先駆者的存在
ノイマイヤー氏の同僚たちは、彼を「未来を常に見据えるビジョナリー」として称賛しました。最近では、大麻業界のディレクトリや専門出版社、そしてベルリンに「大麻産業の拠点」を設立する計画に着手していました。また、全国的な大麻スロードショーやヘンプ建設プロジェクトといった長期的な目標も掲げていました。
ノイマイヤー氏は、その機知と温かさ、幅広い興味関心で知られていました。ワインやビールの醸造にも情熱を注ぎ、プロとしての仕事と同じ熱意で取り組んでいました。また、音楽愛好家であり、DJとしても活動し、プロフェッショナルな集まりやプライベートな場においても独特のユーモアと気軽さをもたらしていました。
「彼はドイツの大麻改革の先駆者として記憶され、その活動は業界の未来の礎を築きました」とBvCWは声明で述べています。「私たちはユルゲンの精神を引き継ぎ、彼のリーダーシップと友情に永遠に感謝しながら彼の業績を続けていきます」。