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欧州、ヘンプ建材需要が爆発、原料供給が追いつかないほどに

 

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ヘンプ建築にとって明るいサイン、ヘンプ建材需要が爆発的に増加

ヨーロッパではヘンプのオガラ(茎から繊維を取った残りの木質部)が供給不足状態のようです。これは、一時的な不都合ではあるものの、ヘンプ建築分野にとっては大きな転換点であり、必要とされている加工施設の開発を進めることができる希望とも捉えられます。が、実態は。。。

 

アイルランドに拠点を置くインターナショナル・ヘンプビルディング・アソシエーションの創設者兼ディレクターであるスティーブ・アレン氏(ベテランヘンプ建築家)は、ヘンプ建材の需要が急増していることについて以下のように示唆しています。

 

アレン氏

これは以前から予想されていたことであり、建設分野での拡大の可能性は、常に考えられていました。

ほとんどの事業計画では、ヘンプ生産の実行可能性を証明するために潜在的な市場を特定する必要がありますが、現在の旺盛な需要は、繊維生産施設の建設を提唱している人々にとって助けとなるでしょう。

長期的には、現在関心を持っている多くの地域にヘンプ加工施設を設置することが正当化されるため、これは良いニュースです

スポットでの購入が難しくなっている昨今

ロンドンを拠点とするヘンプ商品取引業者CanxchangeのCOO兼販売取引責任者であるポポフ氏は、HempTodayに次のように述べています。

 

ポポフ氏
ヨーロッパにおけるオガラの価格は、現在およそ200~450ユーロ/トン(230~515ドル/トン)の範囲で推移しているが、どの価格でもスポット供給が難しい。ヨーロッパでのヘンプ建材の需要は「爆発的」と言われていますが、単発のバイヤーの場合、繊維の調達が困難になっている。スポットで購入できる企業がなかなか見つからないんです。

 

スポットでの購入が難しい要因として、まず第一に、そもそも供給元は、長期的なビジネス関係や加工業者との長期契約を結んでいる企業が優先されることが多いという事です。つまり、需要過多に追いつけない状況なのです。

 

フランスやオランダの大規模な生産者が主に生産している、建築用や動物の寝床用の最高品質のオガラは、1トンあたり約450ユーロで販売されています。ポポフ氏によると、フランスのサプライヤーの中には、月にトラック 1~2台分をスポット的に納入できるところもあるものの、こうした販売はキャンセルや注文状況に左右されるといいます。

どんどん伸びる納期、最大納期90日後というリードタイムも


ベルギーのナチュラルビルダーであるウルフ・ジョーダン氏は、オガラやヘンプクリート建設用の特殊添加剤、自然塗料やオイルなどを販売していますが、同様の感触を述べています。

 

ウルフ氏
オガラの需要は非常に高く、納期が長くなっています

 

別の情報源がHempTodayに語ったところによると、フランスからの注文は90日分も滞っているといいます。これらの供給は、Eurochanvre、CAVAC、Agro Chanvre、La Chanvrièreなどの大手生産者からのものがほとんどです。

オランダの繊維加工業者であるHempFlax社は、11月の時点で、オランダのOude Pekelaにある主要拠点の生産能力を拡大するプロジェクトを発表し、工場を連続稼働させていると報告していました。

 HempFlax社関連記事:
・2021年 11/27 HempFlax社がソーラー発電でヘンプ工場の稼働を計画 300万ユーロを投資
・2019年 8/13 ヘンプ業界のリーダーの次なる手、HempFlaxマーク氏の25年

 

HempFlax社では、ヘンプ建築用の茎や繊維、動植物の寝床となる敷料などを生産しています。また、ヘンプを原料としたプラスチックやその他の高度な用途のために、高度に精製された「バスト(茎からとる繊維)」または「テクニカル」繊維も生産しています。

バスト繊維(茎からとる繊維)の需要も活況

ポポフ氏によると、これらのバスト繊維の需要もグレードによっては旺盛だという。バスト繊維は、断熱材、バイオコンポジット、テキスタイルなどの製品のためにさまざまなグレードに精製されます。バスト繊維の分野は全体的に複雑なため、価格や供給、需要を評価するのはより困難であるとポポフは述べ、テキスタイルグレードの繊維が1,200ユーロ/トン台で見られることを指摘しました。

フランスの加工業者の中には、スポットで高グレードの繊維を購入できるところもありますが、そのような生産者の多くは長期契約を結んでおり、来シーズンの生産量はすでに確保されているため、スタンディングオーダーがキャンセルされた場合にのみ、単発の購入が可能になるとポポフ氏は述べています。

リトアニアとロシアでは在庫があるものの、グレードをよく確認する必要があると指摘しています。

大規模出荷が海外に流出!?

また、他の情報源によると、大規模な出荷が海外に流れ、ヨーロッパの供給を圧迫しているという逸話があります。あるケースでは、インドの繊維メーカーが欧州のメーカーから高品質のバスト繊維を大量に調達しているという。

アメリカのバイヤーは、アメリカ市場向けの繊維加工のインフラがまだ整っていないため、動物の敷料やヘンプの建設用にヨーロッパの茎を輸入していると言われています。

これは、燃料、食料、木材、茶などあらゆる資源の供給が、パンデミックや、成長モデルが様々な限界に達してきていることを認識し始めたことにより、不足に苦しんでいるという世界的な状況を反映しています。

 

goto
アメリカがわかりやすいですが、換金作物としてのヘンプで拡大していった歴史を見ていると、アメリカの規模でさえもまだまだヘンプ繊維を建築加工する状況が整っていないです。CBDの方がお金になりますからね。茎はゴミとして処理されているのが多くの現状です。一方、自然派が多数の欧州、ヘンプ建築が活況になってくるのも極々自然なことであり、原料不足になるほどに世界中がヘンプを求め出しています。これまでの時代のような石油ベースにした非継続社会の限界はすぐそこまで来てそうですね。日本のヘンプ繊維の出番はいつになることでしょうか。

 

 

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AUTHORこの記事をかいた人

日本臨床カンナビノイド学会員。北海道ヘンプ協会(HIHA) 法人会員。

美容クリニックで専門医監修の下、CBDオイルを利用したアトピー性皮膚炎の治療を開始。1年間の観察結果からアレルギー数値と、症状の改善がきっかけで大麻の可能性を一人でも多くの方々に知ってもらいたいと思い立ち、編集局員として参加。

「HEMP TODAY JAPAN」を通じて、「世界の大麻産業」の真実を知ってもらう必要があると考えております。

そして、大麻へのマイナスイメージを払拭がされ、医療分野、産業分野問わず、大麻由来製品を誰でも簡単に低コストで利用できる環境を望んでいます。

2017年6月~青山エルクリニックモニター参加。
2018年5月「Hemp Food, Health & Beauty Summit」(HTセンター/ポーランド)。
2018年8月「中国 黒龍江省ヘンプ産業視察ツアー2018」参加。

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