イタリアのウンブリア州では、ヘンプ製品開発プログラムの法案設立によって、主にヘンプ繊維とその品種に基づくサプライチェーン構築を計画しています。
イタリアの政党・五つ星運動のリーダーであるTomas De Luca氏が発表したこの法案は、汚染された土地や水をファイトレメディエーション(植物による環境修復)による環境浄化における、ヘンプの有効性を強調しています。
De Luca氏は、Umbria Notizieのウェブサイトで「イタリア中部にヘンプ加工センターがないことは、我々の地元がヘンプサプライチェーンの中心となり、ハブとなる絶好の機会を得ている」と述べました。
EUおよび州からの資金援助も
提案されている法案の目的は、「国やEUからの資金を使って、新規事業を立ち上げたり、 新規プロジェクトを促進させたいと考えている人達を支援するだけでなく、あらゆる分野でヘンプの利用に関する研究開発を行っている人達を支援することだ」と、De Luca氏は言います。
この法案が成立すれば、ヘンプ繊維の研究に基づく、農場、協同組合、コンソーシアム(共同事業体)、独立企業など、農業から生産までのヘンプサプライチェーンの発展を後押しすると思われます。
ウンブリア州当局は、具体的にはヘンプ繊維を原料とするバイオプラスチックやバイオポリマー、布地やファッション分野の可能性に注目しています。
また、ヘンプを使用したグリーンビルディング分野(持続可能な環境に配慮した建築)や耐震建築物の建設も事業展開として視野に入れています。
サスティナブルな目標とヘンプの有効性
法案の支持者達は、この法案がヨーロッパおよび州の規定に準拠してサスティナブルな農業に取り組むようにも考慮されている、と言います。
これに関して De Luca氏は「ヘンプは炭化水素や重金属、特にクロムやニッケルが存在する土壌の浄化に適している。ファイトレメディエーション後の植物の処分方法は、バイオマスとして焼却するか埋め立てする他無かったが、ヘンプは他の植物と異なり再利用が可能で、真の循環型サプライチェーンを構築することが可能だ」と述べています。
Valerio Mancini氏(第二経済活動・領土ガバナンス委員会理事長)も、この法案を支持していると伝えられています。ヘンプ産業関係者を対象とした公聴会も既に予定されており、Mancini氏は、こうした議論のガイドラインとなる技術的および財務的な調査を命じています。
HTJ
ヘンプの取り扱いに関して情勢が移り変わる現在のイタリア国内で、新たに生まれた
この法案は、経済と環境保護の両立が可能な素晴らしい法案です。
こうした果敢な取り組みが世界中で行われていることを喜ばしく感じます。
引用元:https://hemptoday.net/italys-umbria-region-has-ambitious-hemp-plan-based-on-fiber/