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オンラインでの販売は16日に解禁される予定です。「カナビス2.0」と呼ばれる今回の解禁には、業界も熱い期待を寄せています。
この解禁にあわせて、各大麻企業はエディブルを開発してきました。
世界のエディブル市場が 115億ドル を超える!?
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その製品ラインは、飲料をはじめ、キャンディー、チョコレート、グミ、ミント、お茶、クッキーなど多岐に渡ります。
その市場規模はカナダだけでも年間27億ドルと言われており、既に60億ドルを超えるカナダの合法大麻市場に大きなボーナスを上乗せする事になります。
ザイオン・マーケットリサーチの調べでは、2025年には世界のエディブル市場は115億ドルを超えると予想されており、カナビス2.0という呼び名も肯けます。
時価総額で世界最大の大麻企業であるキャノピー・グロースも例外ではありません。
同社はオタワのハミングバード・チョコレートと提携して、Bean&Bud Craft Cannabis、ツイード、トーキョー・スモークの3つのブランドからチョコレート製品を発売します。
それぞれのブランドには棲み分けがあるようで、製品にも特徴が現れています。Bean&Budは、Zorzal Cacaoから作られたプレミアム70%ダークチョコレートで、一枚毎に5 mgのTHCが含まれたチョコレートが一箱に2枚入っています。
一方、ツイードのミルクチョコレートは、それぞれTHC2.6mgとCBD1.8mgが入ったチョコレートが4枚入りで、トーキョー・スモークはTHCとCBDを1:1で配合しているといった具合です。
また、キャノピーは、蒸留大麻と呼ばれる透明な液体を抽出し、飲料の有効成分として使用しています。
ツイードは飲料もラインナップしており、R.T.D.というシリーズは、3つのフレーバーで楽しめます。それぞれにTHCが2mgと、CBDが1.5mg含まれています。
キャノピーは、タレントのセス・ローガンと提携して、彼の大麻ブランドであるハウスプラントから、グレープフルーツとレモン味の飲料を発売するほか、ウェルネスに特化した新しいブランドQuatreauのもとで、スパークリングウォーターを開発しました。
また、上記の飲料では満足出来ない上級者むけに、カナダ保健省により許可された最大のTHCレベルである10mgのTHCを含有するDeep Spaceも用意されています。
キャノピーはまた、こうした飲料だけでなく、Tweed Distilled Cannabisという新たなジャンルの飲料ミキサーを発売します。150ml瓶に入った透明な液体の蒸留大麻は、まるでカクテルのようにノンアルコール・アルコール飲料と混ぜたり、ロックで楽しむことができます。
Cannabis 2.0の登場により、私たちの目標は最高品質の製品を顧客に提供することであり、チームの努力と献身を通じて、まさにそれを実現できたと信じています。
2014年の最初の医療大麻販売開始以来、革新と品質に注力してきましたが、今ではゲームを変えるレクリエーション飲料、チョコレート、ベイプなどの発売でそれを拡大しています。
とキャノピーの最高経営責任者であるMark Zekulin氏は述べています。
明るい未来・しかし行政が足かせに?
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今回のカナダの規制では、各製品のTHCの上限は10mgまでに制限されており、かつ一回の買い物につき一人THC30mgまでしか購入できないと決まっており、米国の合法州で一般的な一人あたり100mgの規制と比較するとアピールに欠けるという声も聞かれます。
実は、鳴り物入りで始まったカナダの大麻解禁ですが、当初の予想ほどうまくいっている訳ではありません。
遅々として進まない行政からの販売ライセンス交付がボトルネックとなり、莫大な売り上げに焦点を合わせて生産を拡大しながら解禁に臨んだ生産企業は、どこも軒並み山のような在庫を抱えています。
この一年で、こうした企業の生産量は5倍に急拡大している一方で、需要は2倍程度しか伸びておらず、期待を裏切られた投資家は、一斉に大麻銘柄から資金を引き上げたため、昨年のカナダ大麻銘柄は散々な結果となっています。
こうした経験も手伝って、各社は事前に大量の製品を生産する事を控えているようで、ディスペンサリーでは解禁2日目になっても商品が入荷しない店舗が出ており、また、昨年の解禁時に大麻の品切れが続出した事から消費者側も品薄を見込んでいるという状況で、いまいち盛り上がりに欠けるスタートとなっています。
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大麻行政に限らず、やはり、過剰な行政の監督や縛りは、企業を硬直させるだけでなく、消費者のマインドも冷めさせてしまい、結果として市場を萎縮させます。
そう言った意味では、「ブラックマーケットの駆逐と税収増」を旗印にしたカナダの政策は、初めから政治家のスケベ心が見え見えで、失敗だったと言えるかもしれません。
やはり、個人に大麻栽培の権利を認め、しかもその買取まで表明したタイ政府のほうが、一枚上手なのではないでしょうか。