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1,000人を超える大麻処方医が誕生予定!?
先日、御紹介したタイの医療大麻の解禁ですが、6月中旬以来、タイ食品医薬品局(FDA)は、国立や私立の病院、そして診療所から大麻販売ライセンスの申請を控えめに受け入れてきました。
これまでに200を超える団体がライセンスを申請取得しており、そのほとんどは国営の病院です。
しかし、国有製薬企業Government Pharmaceutical Organization(GPO)が、単独で生産している大麻オイルの供給が急激に不足したため、既に大麻療法を始めているのは、ほんの一握りに留まっています。
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大麻販売ライセンスは、認証を受けた団体が、どのような形で大麻を販売できるのか、その形態に制限を課していませんが、認証は厳密に医療目的に限定されており、レクリエーション用販売は想定されていません。
そして、ライセンシーが販売できる大麻は、タイFDAによって承認された大麻に限られています。
このライセンスに申請できるのは「病院」と「診療所」のみで、その他に資格のある人はいません。
また、これらのサニタリウム(長期的な療養を必要とする人のための療養所)は、医療サービス局(DMS/タイの保険省)による大麻の調剤についての特別トレーニングを受けた医師、歯科医または薬剤師が配置されている必要があります。
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これまで行われた4ラウンドのトレーニングにより、DMSからトレーニング証明書が発行され、FDAに認可されたディスペンサー(処方医)として800人以上の医療専門家が登録されました。
今月と9月にさらに2ラウンドのトレーニングが行われますが、数か月前から既に満席になっており、合計1,000人を超えるDMSの訓練を受けた医療専門家がこのコースを卒業する予定です。
このトレーニングに間に合わなかった医師は、現在設計中のオンライン・トレーニング・カリキュラムの開始を待つ必要があります。
初年度からタイトかつルーズな規制緩和
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理論的には、医療用大麻を合法化してから最初の5年間で、政府の大麻市場に対するコントロールは堅固なものになると予想されています。
政府の厳しい管理は、市場での大麻の供給を制限するという形で行われる予定です。
しかし、タイ政府の統制のゆるやかな緩和姿勢は明らかです。
その理由に、私立病院と診療所による大麻販売ライセンスの取得と、伝統医療専門家の大麻知識養成が可能になった事は、このタイの医療大麻合法化の初年度における最も顕著な進歩です。
これによって低所得層も、今年の終わりまたは来年の初めには、数十万本のタイの伝統的な薬用大麻オイルを手に入れることが可能になりました。
第二の大麻生産者も大規模拡張工事
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国内で2番目に認可された大麻製造業者であるAbhai Phubejhr病院は、数十年にわたってGMP認証の製薬工場を運営してきました。
ここで近頃行われた最初の収穫から、汚染されていない大量のクリーンな大麻製品を提供できる見込みで、この温室は現在、数エーカー規模の拡張工事が進められています。
GPO社(国有製薬企業Government Pharmaceutical Organization)が大麻油抽出物の大規模な工業生産を開始する2021年以降、何百万本もの大麻製品が市場に一気に流通を始め、規制管理が緩やかになる可能性があります。
この十分な生産性が確保できたことから、政府は、短期的な供給ギャップに対応するために、大麻を一時的に輸入することをGPO社とタイ赤十字社に許可する計画を中止しました。
生産者免許は緩和せず
大麻を栽培し、国内で医薬品グレードの大麻抽出物を生産することは、いま世界中で強く望まれています。
そんな中、タイ政府が注意を払っているのは、大麻生産ライセンスを誰にいつ付与すべきかということです。
これまでのところ、医療用大麻の主要生産者は、GPO、プラチンブリにあるAbhai Phubejhr病院、およびSakon NakhonにあるArjaro病院のみで、GPOが医療グレードの大麻オイルを独占生産しており、今月初めに保健省に向けて初回ロットを出荷したばかりです。