タイ保健省は、ヘンプを化粧品に使用することを許可する通知を発表し、2020年12月にタイ政府が麻薬スケジュールからヘンプの花以外のすべての部位を規制対象外と定めた規制を、さらに一歩進展させました。
今月政府広報で発表された最新の規制改正によって、コスメ製品製造業者は、0.2%を超えるTHCを含有していなければ、麻種子油(ヘンプシードオイル)または麻種子抽出物(ヘンプシードエキス)を含む化粧品を製造し、販売することが可能になります。
ヘンプを含有する化粧品をタイ食品医薬品局 (FDA) に登録するには、申請業者は製品に使用されているヘンプシードエキスまたはヘンプシードオイルの含有量を提示し、分析証明書、安全データシート、表示ラベルを提出して審査を受ける必要があります。
解禁しつつ、より厳格な規制へ
ヘンプの花や麻薬などに関連したブランド名やイメージ画像などをマーケティングに使用する事は禁止されています。特に「THC」、「CBD」、「花穂」、「花」などを含む販売名は認められません。FDAは申請内容を審査し、申請から3日以内に承認または却下の決定を行います。
投資や販売、そして輸入にまで影響するタイの大麻法は、非常に制限的なものとなっています。昨年12月に成立した同法は、ヘンプのTHC濃度を0.2%までと定めており、本来ならTHC濃度1.0%を上限としていた同法案から大幅に引き下げられました。
また、ヘンプの茎、繊維、枝、根、種子、種子油及びそれらのエキス、並びに葉の使用は認められていますが、CBDの主要な抽出源である花穂の使用は禁止されていますが、0.2%未満のTHCを有する抽出物の利用は合法です。
国内ヘンプ産業を3年間保護
タイのヘンプに関する許認可制度は洗練されつつありますが、現時点ではFDAの認可は、政府とそのパートナーに限定されています。
外国企業は2024年2月20日まで、タイでの大麻事業に直接参加することは出来ません。それまでの間、限られたヘンプ製品だけが研究目的で輸入される予定です。この規制により、海外のヘンプ製品は今後3年間は輸入禁止である為、タイ国内のヘンプ関係者らは、約7000 万人の国内消費市場を海外のヘンプ企業から保護し、自国内での商業活動を独占できる機会を得ています。
タイのヘンプはTHCおよびCBDの含有量が低い一方で、高い繊維品質を有すると考えられていますが、国内品種の研究はまだ不十分で拡大する必要がある、と政府は述べています。
タイは今後のアジアでのヘンプ情勢を見据えて、いち早く国を挙げてヘンプ産業に力
を入れている事が良く解ります。
日本も現在持っている高い工業技術や人材、インフラなど
をもっとヘンプ産業に活用して、ヘンプ先進国へと歩んで貰いたいと切に願うばかりです。
引用元:https://hemptoday.net/thailand-sets-strict-rules-for-cosmetics-hemp-under-3-year-govt-monopoly/