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大麻否定派のトランプ大統領系のはずが大麻肯定へ
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米国下院の委員会は先週、史上初めて大麻を合法化する法案を可決しました。今後は、下院全体での投票を経て上院での審議へと進みます。
これについては、大麻解禁に慎重な姿勢を見せているトランプ政権は喜ばしく思っていない様子ですが、それも一枚岩ではないようです。
トランプ大統領からの信任の厚い従順なイエスマンとして知られる、フロリダ州選出の共和党員であるマット・ゲイツ下院議員は、CNNのインタビューで今回の法案の委員会通過に対し、支持を表明しました。彼は共和党員でありながら、今回の法案に賛成票を入れた2名のうちの一人です。
否定派を痛烈否定、年寄り扱いも
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番組では、大統領の顧問であるケリーアン・コンウェイ氏が以前にCNNのインタビューで大麻解禁について
「多くの医療関係者が、大麻解禁に懸念を示しています。今日の大麻は、数十年前の祖父達が吸っていたものとはTCH(THCの間違い)の含有量が違うのです。これは誰にでも有用という訳ではなく、特に若い世代の脳に対する影響を懸念しています」と語ったVTRが紹介され、これを観た感想を求められたゲイツ議員は、笑みをうかべて「OK ベビーブーマー。それは大麻に対する典型的なベビーブーマーのアプローチだ、と伝えるでしょうね。彼女のコメントは、大麻が合法である州から得られた科学的知見を無視しています。こうした週では連邦の取り締まりへの支持が下がっているのです。」
と、痛烈に批判しました。
ゲイツ議員は1982年生まれの所謂「ミレニアル世代」で、科学に基づかない時代遅れの理論を持ち出してくるコンウェイ議員を「ベビーブーマー」と呼んで、年寄り扱いしました。
続けて彼は、「この問題は党派の問題ではなく、ジェネレーションの問題です。より多くの若い世代が『人々に、もっと健康的な暮らしをさせよう。より依存の可能性が低い代替薬を推していこう』と言っているのです。」と述べ、近年アメリカで依存症患者を急増させている鎮痛薬の代わりとして大麻に支持が集まっている状況を紹介しました。
ゲイツ議員は、CNNの「この問題は、保守派の問題、個人の自由、そして各州の権利だと思いますか?」との質問に対し「そう思います。国の大麻禁止政策は失敗しており、大麻の研究を阻害し、各州が(色々な疾患の)治療法を開発する事を妨げてきました。
興味深いのは、私の仲間である共和党員の一人が『政府は大麻解禁に向けて駆け足になっている』と言っていた事です。
すでに47の州が何らかの形で大麻を解禁しており、連邦法は、国民の生活向上に大麻を役立てるためのイノベーションや投資にとっての”濡れたブランケット”(邪魔な物の意)でしかありません。」と答えました。
トランプ大統領から大麻解禁を勝ち取れるか?
最後に、番組のアンカーが「あなたはトランプ大統領から大麻解禁を勝ち取ることが出来ると思いますか?」と問いかけると、ゲイツ議員は
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「大統領自身は、大麻のファンではありませんが、2016年の選挙戦では医療大麻に関してはコミットメントを示しており、まだ解決すべき部分はありますが、幸いウィリアム・バー司法長官は現在ルール作定に取り組んでおり、それに向けてリサーチを加速させることは出来ます。これが鍵です。どういった疾患に大麻が有効なのかをリサーチすれば、議会へのプレッシャーが高まり、そして国を47州に合流させるでしょう」と述べ、医学的なエビデンスの積み重ねが、国の方針転換につながるという考えを示しました。
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ゲイツ議員は、巷では『何でもトランプの言うことに賛同する男』などと呼ばれて、お世辞にも人気がある議員ではないようですが、トランプ大統領は好意的なようで、番組でもアンカーは彼を『Trump wisperer / トランプに耳打ちする人』と呼ぶなど、非常に大統領に近しい人物のようです。
大麻解禁に関して消極的な共和党ですが、こうした側近にも解禁論者が出てきた事で、来年の選挙に向けて、裸の王様が心変わりする事もあるかもしれません。