これまで、 超党派の取り組みとして順調に進んできた2018年農業法案が、 先の中間選挙の煽りを受けています。この農業法案が成立すれば、 いわゆる産業用大麻(ヘンプ)は、恒久的に合法化され、 他の農作物と同様に扱われる事となります。
今月初めの中間選挙で、アメリカ国民は、 トランプ大統領への不信任を表明するかのように民主党に投票し、 その結果、与党共和党は下院での過半数を割り、 年明けの議員入れ替えで「ねじれ」 状態となる事が決まっています。
これまで、 両党が協調しながら進めてきた2018年農業法案でしたが、 発案者は共和党のミッチ・マコーネル議員で、 この法案が成立すれば共和党にとって輝かしい成果となるため、 下院での過半数を抑えることが決まっている民主党が、 ここにきて同意を渋っています。
民主党のこういった姿勢を受けて、現在議会は「レームダック」 と呼ばれる機能不全状態に陥っており、 元来民主党が反対してきた「国境の壁建設」や「政府の閉鎖」 などの問題に引きずられて、 農業法案も審議が進まない状態になってしまいました。
しかし、両院の代表者会合は進んでおり、 農業関係者は今年中の成立に期待を寄せています。
ここで、 これまでの2018年農業法案の流れをおさらいしておきましょう 。
これまで上院と下院は、
- 共和党代表者ミッチ・マコーネル議員が、
農業法案の中にヘンプ栽培法案を付帯する事を確約。 - Pat Roberts上院議長、Debbie Stabenow 上院議員、Mike下院議長、およびColin Peterson下院議員の「BIG4」と呼ばれる4名は、
非公式に継続的な会合を開いており、ロバーツ上院議長は先週「 今日、合意が得られると思った」と発言しています。 - この擦り合わせが合意に達すれば、
法案は両院の投票へと持ち込まれます。 - 両院での投票の結果、法案が通過すれば、
大統領のサインをもって正式に法律として成立します。
残り少ない会期ですが、 この歴史的な法案の今後をHTJではリアルタイムでお伝えいたし ます。