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韓国、CBDの“次”へ、約2,100万ドル投じCBG・CBC・CBNの医療用商業化を加速

目次

マイナーカンナビノイド開発へ

韓国政府は、産業用ヘンプの先駆的な取り組みを新たな商業化段階へ進めるため、296億ウォン(約2,100万ドル)を投じます。

4年間にわたる今回のプロジェクトから見えてくるのは、韓国にとってヘンプの最優先分野が、引き続き「医療」であるということです。

プロジェクトの中心となるのは、慶尚北道にある「安東産業用ヘンプ特区」。2020年に設置されたこの特区では、韓国の厳格な大麻規制のもと、認可を受けた企業に限って、医療用ヘンプの栽培やカンナビノイド抽出、医薬品開発などの実証が認められています。

これまで安東の医療用ヘンプ事業は、主にCBDを中心に進められてきました。しかし慶尚北道によると、今回のプロジェクトではその対象をさらに広げ、CBG、CBC、CBNといったマイナーカンナビノイド由来成分の商業化を目指します。

同時に、安東を医療用大麻バイオテクノロジーの拠点としてさらに成長させる狙いもあります。

慶尚北道の李喆雨(イ・チョルウ)知事は、今回のプロジェクトを、規制改革を通じて未来産業を育成する同道の幅広い戦略の一環と位置づけています。

管理された栽培環境

今回の発表では、拡張後のプロジェクトでヘンプをどのように栽培するのか、具体的な方法までは明らかにされていません。

ただし、これまでの安東プロジェクトに関する資料では、温室をはじめとする管理された環境での栽培が、厳格なセキュリティ体制の一部として示されてきました。

その背景にあるのが、韓国の非常に厳しい大麻規制です。特区内では植物原料そのものを厳密に管理しながら、研究・開発を進める仕組みが採られています。

そして韓国が目指しているのは、単にカンナビノイドを抽出することだけではありません。

国内ヘンプ品種の開発から栽培、医薬品有効成分(API)の製造、そして最終的な医薬品までを一つにつなげた、医薬品バリューチェーン全体の構築に力を入れています。

長期戦略

韓国が安東産業用ヘンプ特区を設置したのは2020年。カンナビノイド抽出と医薬品研究を中心とする、医療用ヘンプ産業クラスターを形成することが目的でした。

その取り組みは、徐々に商業化へと近づいています。

2022年には韓国のCTC Bioと日本のEvolution Networkが、安東特区内で行われた研究をもとに、経口CBD製品を共同開発・販売する計画を発表しました。

現在の安東プロジェクトには、カンナビノイド医薬品開発を専門とするNeoken Bioや、HLB Groupの研究子会社HLB Life Science R&Dなどのバイオテクノロジー企業が参加しています。

このほか、Apack、Envider Pharm、TopoLab、INGRなどの企業も参画。韓国科学技術研究院(KIST)や慶北バイオ産業研究院と連携し、ヘンプ栽培から製品の商業化までをつなぐ一貫したバリューチェーンの構築を進めています。

繊維分野も模索

一方、韓国のヘンプ研究はカンナビノイドだけに限定されているわけではありません。近年では、ヘンプ繊維や加工時に発生する副産物を、バイオ由来の複合材料として活用する研究も進められています。

それでも、今回の政府による大型投資が示す方向性は明確です。

韓国がヘンプ産業で最初に本格的な商業化を目指しているのは、繊維や建材ではなく、医薬品分野です。

その他の特区

安東のプロジェクトは、韓国政府が未来産業の育成を目的として慶尚北道に新たに承認した、3つの規制自由特区の一つでもあります。

このほか浦項では、次世代電気推進船の開発を進める特区を設置。漆谷では、モジュール型低速電気自動車の商業化を目指す特区が指定されました。

3つのプロジェクトには、2030年までに官民合わせて690億ウォン(約5,000万ドル)が投じられる予定です。

韓国はこうした「規制のサンドボックス」を活用することで、通常の規制環境では進めにくい新技術を限定された地域で先行して実証し、その成果を見ながら、将来的な規制や政策の見直しにつなげようとしています。

編集部あとがき

今回の記事を以下、4つのポイントに整理しましたのでご参考ください。

1.韓国のヘンプ戦略は「CBD」からさらに先へ

これまで安東特区ではCBDを中心に研究・開発が進められてきました。今回の296億ウォン(2,100万ドル)規模の投資では、CBG、CBC、CBNといったマイナーカンナビノイドまで対象を広げ、実際の製品・医薬品として商業化する段階を目指します。

2.目指すのは「栽培から医薬品まで」の一貫体制

韓国が構築しようとしているのは、単なるヘンプ栽培や原料供給の仕組みではありません。国内品種の開発、管理栽培、成分抽出、医薬品有効成分、最終製品までを国内でつなぐ医薬品バリューチェーンです。

3.厳しい規制を「特区」で乗り越える

韓国では大麻に対する規制が非常に厳しいため、全国的な規制緩和ではなく、安東という限定された地域で企業や研究機関に特例を認める「規制サンドボックス」の方式を採っています。

4.繊維研究も進むが、最優先は「医療」

ヘンプ繊維や加工副産物を活用した新素材研究も始まっていますが、今回の政府投資を見る限り、韓国がまず大きな産業として育てようとしているのは医療・医薬品分野です。

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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