遵守促進と業界の信頼性向上へ
規則の主な規定の概要は以下の通りです:
• 規制違反に対する処分
• 適正手続きの保証
• ライセンス義務の不履行に対する制裁
説明責任の枠組み
この規則は、種子、穀物、繊維の生産など非精神作用性の産業用ヘンプ活動に関するライセンス手続きを確立した昨年の規制を含む、これまでの措置を基盤としています。
ARICCAMEは、ヘンプおよび大麻関連活動に対する規制、監督、行政許可の発行を任務としています。同機関は、今回の制裁手続き規則の導入により、遵守のための前例を確立し、アルゼンチンのヘンプおよび医療用大麻産業の持続的成長を促進することを目指しています。
決議によれば、この新しい規則は、国際競争力のあるヘンプおよび医療用大麻産業を育成するというアルゼンチンの取り組みを反映しており、公共の利益を保護しつつ、世界的なベストプラクティスに沿った体制を整えることを目的としています。
徐々に進展する状況
アルゼンチンは2022年にヘンプ合法化法を制定し、同国を代表する農業分野においてヘンプを主流作物として位置付けました。政府は、この作物が縮小しつつあるタバコ産業の代替品となり、技術革新や製品開発を促進するとしています。
アルゼンチン政府はヘンプのTHC含有量を1.0%に設定しており、これは世界の主要なヘンプ生産国と同様の基準であり、一般的に認められているTHC 0.3%の基準を超えています。この0.3%はヘンプとカナビスを区別する国際的な基準とされています。
しかし、規則はCBD自体の加工を対象外としており、CBDおよびTHCを含む製品は2020年の法令に基づき、医療患者向けの輸入に限られ、販売は医師の処方箋に基づき薬局でのみ行われています。
ARICCAMEの設立経緯
政府は2023年にARICCAMEを設立し、大麻産業の管理運営を統括する機関として位置付けました。同機関には、研究および技術進歩の促進、消費者安全の確保、州政府機関や大学との連携など幅広い使命が与えられています。
アルゼンチンの科学技術省は、ヘンプとカナビスに関する研究開発プロジェクト13件に対し、6つの州で総額1億600万ドル以上を投資する意向を示しています。また、2023年にはCannabis Conicetという技術企業を設立し、産業用ヘンプおよび医療用カンナビスの発展を推進しています。
政府は、ヘンプを健康・環境面の利点だけでなく経済発展の観点からも活用する「全草利用戦略」を進めています。認可されている用途には、人間および動物用医薬品、栄養補助食品、化粧品、産業用途が含まれ、さらに研究や技術開発を通じて将来的に新たな用途が生まれる可能性があります。
編集部あとがき
今回の記事を以下、4つのポイントに整理しましたのでご参考ください。
1. ARICCAMEの設立と目的
アルゼンチン政府は大麻産業の規制と管理を一元化するためにARICCAMEを設立し、研究開発の推進、消費者保護、安全確保を図る取り組みを行っています。同機関は政策の基盤となる規制と認可手続きを整備し、技術革新を促進する役割を担っています。
2. 政府の投資とプロジェクト推進
アルゼンチン科学技術省は、6つの州で合計1億600万ドルを投資して13の研究開発プロジェクトを進めています。これにより、ヘンプや医療用大麻の新たな用途の開発や経済成長が見込まれています。特に「Cannabis Conicet」は、技術企業として産業の基盤整備に重要な役割を果たしています
3. 全草利用戦略の推進
アルゼンチン政府は、ヘンプを単なる栽培作物ではなく、医療・栄養・化粧品・産業分野で広範囲に活用できる作物として捉えています。この「全草利用戦略」により、持続可能な社会づくりに貢献する姿勢が示されています。
4. 国際基準への対応と成長戦略
ARICCAMEは国内産業の透明性を確保し、国際基準に則した規制を整備することで、アルゼンチンを世界的なヘンプと医療用大麻の市場リーダーに押し上げようとしています。これにより、経済発展や市場拡大が期待されています。