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日本のCBD市場は約240億)に達し、今後も成長し続ける
日本のCBD市場が昨年約240億円に達し、新しい報告書によれば、国の主要な大麻取締法の改正が施行されたことにより、今後も成長が見込まれています。
市場調査会社であるユーロモニター・インターナショナルによれば、日本のCBD市場は2019年以来600%拡大し、昨年の日本のCBD市場は約240億円に達しました。
昨年末、日本議会による大麻取締法の改正に続いて、日本のCBD市場の拡大が期待されています。
法改正により、大麻由来の医薬品は非犯罪化される一方で、嗜好用大麻(花穂の形での摂取等)の使用においては、現行規制の「抜け穴(使用)」を明確に塞がれることになりました。
それぞれの規則策定はこれから
法律の更新の中心には、国内での医薬品レベルの大麻由来のカンナビノイド(主に処方箋が必要なCBD)の製造を技術的に許可する規定ですが、そのような製造の具体的な規則はまだ完全に明らかになっていません。
また、大麻取締法の改正が市販のCBD製品の輸入と販売を明確な食品として区分をするかどうかなどの規制も依然として未確定で策定中となります。
現行の日本の規則では、種子や成熟した茎から作られた製品のみが、非医薬品グレードの製品として合法的に輸入することができます。
しかし、実際に多くの製品は、花穂から抽出しているにも関わらず、CBD製品を大麻の成熟した茎由来とラベル付けして、輸入および販売しており、完全証明出来ないため、それらを法執行機関が書類審査のみで目をつぶる。というブラックボックス状態でした。
推定利用者は約60万人
2021年以前にCBDを購入していた日本の多くの消費者は、高揚感(ハイ)を得たいと思っていましたが、その選択肢がなかった人々でした。
そのため、CBDの販売は、デルタ-8 THCやHHCなどの大麻由来の合成嗜好用大麻製品が市場に登場するまで繁栄しました。
政府は最終的に酔いしれるような合成嗜好用大麻製品に対して取り締まりを開始しましたが、法執行機関は、それらの規制されていない物質を含む製品を抑えることは「モグラたたき」をしているようだと述べています。
150社以上が、日本のCBD取引に関与していると推定されており、オンラインや実店舗で販売されている製品の輸入業者や販売業者として活動しています。ユーロモニターによると、定期的にCBDを使用する人は58万8,000人いると推定されています。
大手企業の参入が人々の認識を変える?
大麻取締法の改正により、2024年までに大手企業が市場に参入する可能性があります。
ユーロモニターのシニアアナリスト、鈴木亜弥氏によると、鈴木氏は日本タイムズに語り、UHA味覚糖やチェリオを含む大手企業がすでに特定の地域や販売チャネルでCBD入りのグミや飲み物を発売していると述べました。
「品質の確保、規制の遵守、消費者への教育に関する課題があるにもかかわらず、CBDの販売は2026年までに違法大麻市場を上回るペースで成長する見通しです。消費者の健康とウェルネスへの関心が高まり、タバコやアルコールなどの従来の製品に代わる選択肢を求める消費者の影響を受けています」と、鈴木氏はユーロモニターのレポートの要約で述べています。
鈴木氏は、「健康&美容、食品&飲料を含むさまざまなセクターでのCBDの存在感が、CBDや大麻に対する社会的認識を変えるはずだ」。と述べました。
安全性への懸念が膨らむ側面も
それでも、製品の安全性と規制の遵守に関する懸念が依然として残っており、昨年広く報道された、精神活性物質である成分を含む大麻グミが等から生じた問題の多くが、安全性・透明性の重要度を浮き彫りにしています。
鈴木氏は、海外からCBD製品の原料を調達する日本企業が、それらの製品にTHCなどの精神活性物質を含んでいる、あるいは含まれていることが判明したために、それらの製品が税関職員によって廃棄されることが増えていると述べました。
「2023年は日本の大麻にとって転換点となる可能性を示し、CBD市場の転換点となる可能性があります」と鈴木氏は述べています。
CBD市場の成功の鍵は、企業がCBD製品の利点について消費者に教育する能力であり、規制順守、品質管理、科学的根拠を強調することです。
編集部あとがき
本日、アメリカが「大麻」に対する規制を「咳止めシロップ」や「解熱剤」程度に分類する。と、連邦法で正式に発表しました。日本への即座の影響はありませんが、これを受けて、アメリカでは「あらゆる規制緩和」が始まっていくことが予想されます。
ざっくり言うと、環境の緩和は事業者・利用者・行政の意識を緩和させて、研究が一層しやすくなります。更に金融機関のインフラが整っていくことや、行政としても資金支援しやすくなったり、栽培・加工ライセンス取得の緩和、収穫・加工時の厳しいテストの緩和、減税、と、企業が参入もしやすくなり、嗜好用・医療用大麻製品が全国に安価で流通していく可能性が秘められています。
つまり、間接的に「合成嗜好用大麻製品」も市場から外していける。という状態になりえます。
さらに、この規制緩和では、ヘンプ栽培における流れもポジティブに変換されていき、現在THC制限値が0.3%ですが、その数値(あるいは加工時のテスト)にも影響が出てくると思われます。
扱う植物が「解熱剤程度の分類」となるということで、嗜好用大麻事業者も医療用大麻事業者も産業用大麻事業者も全てにおいて「扱いやすい植物」となっていくアメリカの未来に、多くの事業者、そして、消費者もポジティブに拡大できる未来が想像できます。
そこで本題の当記事へのあとがきですが、今回の「240億円CBD市場を日本が築けた」という海外メディア(当本部メディア含む)が報じているニュースですが、海外から見るとポジティブに映るように思えてしまいますが、日本の事業者様の皆様、実際にはどうでしょうか。
矢野研究所の予想では、2023年は、470億円に達する予想でしたが、実態は約半分でした。但し、実際に2021年末頃は、グラフにある推移のように、「本当に伸びていく期待感」が、実体感ベースで感じられていたかと思われます。
ところが、結果は約半分の240億円の結果となり、着実に市場拡大はしているのですが、その240億円の中身は何から創造された結果なのか!?という点を考えさせられました。これも、産業拡大における障壁の大きな課題の1つとなりそうです。
産業の成長拡大は「流通スピード」が1つの肝でもあり、その流通スピードを鈍化させている「何か」が、日本にも根強く残っています。
その「何か」に気づき、それぞれが思い、感じる、大麻産業拡大に対するアプローチをしていくことで、日本の大麻市場も明るくなっていくと思います。アメリカはその「何か」を、今回の規制分類変更によって、これからパラダイムシフトさせていくことでしょう。
最後に1つ言えることは、今回のアメリカの規制緩和を通して、これからの日本では「アメリカで咳止めシロップ程度に分類されている植物の成分に何も恐れることなんて無いですよ」と、根拠を持って啓蒙できる1つのパワーワードが生まれた。という利点が、これからの日本のあらゆる場面で生かしていけるかと思います。
日本も大麻に対する教育姿勢がより柔軟になり、そして、多くの方に理解が深まる環境が広がることで、2021年に予想されていた想定市場売上も一層現実味が増してくる。と、そのような雰囲気にしていきたいですね。