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CBD製品の米国ヘンプ・オーソリティ認証とは?

 

 

米国では2013年夏にCNNの医療番組「WEED」で、てんかんを患う少女シャーロットの物語が紹介されてから、数多くのCBD製品のブランドが立ち上がりました。また、2018年末の改正農業法により、THC0.3%未満のカンナビスの品種「ヘンプ」が全米で合法化してからも、さらにCBD製品のブランドが増えています。

 

最近の米国のCBD製品には、米国ヘンプ・オーソリティ(US Hemp Authority)認証というラベルの貼られた製品やWEBサイトを多く見かけるようになりました。

 

この記事では、CBDユーザーにとって、この認証が何を意味するのか、必要なツールなのか、単なる認証ビジネスや金儲けの手段なのか、取得に必要な要件や費用はどうなっているのかについて、解説していきたい。

 

目次

米国ヘンプ・オーソリティ(US Hemp AuthorityUSHA)認証とは?

 

米国ヘンプ・オーソリティは、国内のヘンプ産業のための独立したSROSelf-Regulatory Organization)です。そのウェブサイトによると、同団体の成り立ちや、その意義について以下のように綴られています。

 

『米国ヘンプ・オーソリティ認証プログラムは、高い基準、ベストプラクティス、自主規制を提供し、消費者や小売業者にヘンプやCBD製品への信頼を与えるための業界の取り組みです。

 

米国ヘンプ協会は、消費者向けCBD市場に供給する産業用ヘンプの栽培で今やよく知られているケンタッキー州で設立されました。この組織は、2016年にケンタッキー州ヘンプ産業連合(KHIC)が、農産物としてのヘンプの業界全体の基準を策定するための組織的な取り組みとしてスタートしました。

 

KHICは、有益な法律を推進すると同時に、マリファナの違法な歴史のために国内のヘンプ産業に害を及ぼす可能性のある規制、つまり余計な規制を抑えるために、SROの設立に着地しました。

 

2017年初め、KHICは業界の老舗企業約30社が参加する「US Hempラウンドテーブル」を結成しました。US Hempラウンドテーブルには、全米ヘンプ協会(National Hemp Association)やヘンプ産業協会(Hemp Industries Association)など、他の団体も参加しました。 これらの団体の代表者が集まり、ヘンプ栽培と加工に関する正式な文書を作成しました。この文書の最初の草案が2018年初めにUS Hempラウンドテーブルから発表され、全米のヘンプ事業者やヘンプ活動家がフィードバックを行いました。この重要なフィードバックを受けた新しい指針(ガイドライン)が起草され、20185月にバージョン1.0がリリースされました。

 

その後、US Hemp ラウンドテーブルは、米国ヘンプ・オーソリティ認証に必要な資金を確保し、理事会を備えた新しい独立組織を設立しました。

 

それ以来、ガイドラインは、何度も更新し、現在では20211月からの認証プログラムはバージョン3.0を使用しています。このガイドラインに従い、組織の第三者監査に合格した企業は、公式の米国ヘンプ・オーソリティ認証シールを取得することができます。』

米国ヘンプ・オーソリティ認証は何を意味するのか?

 

企業がこの認証を受けているということは、次のことを意味しています。

 

・その企業は、米国ヘンプ・オーソリティとライセンス契約を結んでいる。

 

・その企業は、最新の米国ヘンプ・オーソリティ・ガイドラインに準拠していることを確認するために、毎年行われる第三者監査に合格しています。

 

・この認証を受けることができる企業には、消費者ブランドオーナー、ヘンプ栽培者、ヘンプ加工・製造者の3つのカテゴリーがあります。農家から抽出業者、オンライン販売のCBDブランドまでが対象となります。

 

USHA認証を取得するには何が必要なのか?

 

現在のこの認証ガイドラインは、数多くの要件があります。ここでは代表的なものをピックアップしてみました。詳しくは最新版のガイドラインを参照して下さい。

 

・合成カンナビノイドや生物工学(バイオ発酵)を利用したヘンプは、いかなる段階でも使用が認められない。

・栽培者と加工者は、人材育成、作物の取り扱い、すべての工程について厳密な記録をとることが求められる。

・栽培者は、廃棄物や浸食を管理し、湿地帯や水路、その他の非農耕地が劣化しないように保護しなければならない。

・重金属、農薬、pHなどの土壌検査を徹底して行うこと。

・栽培者は、化学農薬による生態系への影響を軽減するような害虫駆除を行わなければならない。

・年次監査に合格するために、施設、機械、輸送車両などの清潔さが詳細に規定されている。

・トイレなどの水回り(サニタリー)、衛生、害虫駆除には厳しい条件が課せられる。

また、すべての組織において、記録を確実に保持することが求められる。

・分析に使用する試験所は、ISOの認定を受けている必要がある。

・すべての最終バッチ製品のカンナビノイドプロファイルは、乾燥重量でTHC0.3%未満でなければならない。

・最終ロットの製品は、以下の潜在的な汚染物質の検査を受けなければならない。

・農薬、重金属、残留溶剤、微生物、マイコトキシン。

・すべてのヘンプ製品は、内容を真実かつ明確に示すラベルを付けなければならない。これには、カンナビノイドの効力レベルの表示や、フルスペクトラム、ブロードスペクトラム、CBDアイソレートなどの表示が含まれる。

・事業者は、苦情(クレーム)を受け付けて明確に文書化するシステムを導入しなければならない。

CBDユーザーには、どのように関係するのか?

 

CBDユーザーにとっては、ヘンプ栽培やCBDの加工が実際にどのようなものであるかについての知識が不足している可能性があります。

 

米国ヘンプ・オーソリティ(USHA)認証は、企業に高い基準を課すことで、CBDユーザーにとっては、安全で高品質な製品を手に入れるための調査の負担が軽減されます。

 

企業や製品にUSHA認証シールが貼られているということは、その企業が監査に合格し、今後も認証を維持するために毎年監査に合格しなければならないことを意味します。ガイドラインは、これらの企業や製品に高い基準を課し、詳細な書類作成を求めています。

 

CBDユーザーは、USHA認証シールを見ると少し安心できます。例えば、この認証を受けたCBD製品は、次のような属性を持っています。

 

  • 複数の汚染物質について試験所で検査されている
  • 合成カンナビノイドが含まれていない
  • 米国連邦政府のTHC規制値を下回っている
  • 「ブロードスペクトラム」または「フルスペクトラム」という表現が検証されている
  • ラベルと中身のカンナビノイド含有量が一致している
  • ロット番号やバッチ番号は、元のヘンプの原料まで完全にさかのぼることができる


つまり、
USHA認証のCBD製品は、安全で合法であり、ラベルに記載されている内容が含まれているかどうか、厳しくチェックされているということです。

 

USHA認証のCBDオイルは、非認証のCBDオイルよりも高品質なのか?

 

USHA認証を受けている製品だからといって、必ずしもその製品が高品質とは限りません。また、この認証を受けていない製品や会社だからといって、そのCBD製品の品質が劣っているとも限りません。その企業や製品は、USHAの要件をすべて満たしているか、あるいは基準を超えている可能性もあります。

 

この認証取得の有無の大きな違いは、適切な検査や表示などが行われているかどうかを知るためには、自分でそのブランドを調べなければならないということです。

 

認証を受けていれば、これらの問い合わせは必要としません。米国ヘンプ・オーソリティがCBDユーザーの代わりに毎年チェックをしています。

米国ヘンプ・オーソリティ認証を受けたCBD企業

 

以下は、202112月現在の米国ヘンプ・オーソリティ認証のCBD製品ブランドをもつ企業です。 

  • CBD American Shaman
  • Balanced Health Botanicals
  • Barleans
  • Bespoke Extracts
  • Bluebird Botanicals
  • CBDmd
  • Charlotte’s Web
  • CV Sciences
  • Dr. Whitt’s
  • Dynamic Blending
  • Elixinol
  • EVG Extracts
  • Evolution CBD
  • FSOil
  • Global Widget
  • Good Hemp Wellness
  • HempFusion
  • Hemptown USA, KY
  • HempWorx
  • Highland Laboratories
  • Kannaway, HempMeds, Dixie Botanicals
  • Medterra
  • Natural Native
  • Nutrition Formulators
  • PakLab
  • Pet Releaf
  • Puffin Hemp
  • Pulpo
  • Pure Vision Technology
  • Queen City Hemp
  • RAD Extracts
  • Restorative Botanicals
  • Ridgway Hemp
  • R+R Medicinals
  • Synchronicity
  • West Coast Extraction
  • Winged Wellness
  • Zilis

米国ヘンプ・オーソリティ認証を取得するには?

 

この認証は、消費者の信頼を得ることで、CBDブランドの価値を高めることができます。ここでは、この認証を取得するためのプロセスをご紹介します。

 

  1. 米国ヘンプ・オーソリティ認証プログラムの最新標準版をダウンロードする。このプログラムは現在バージョン3.0ですが、国内のヘンプ産業の成長やヘンプに関する法律の変更に合わせて更新されます。

 

  1. すべての要求事項を満たしていることを確認するため、監査の準備をする。

 

  1. オンラインで監査を申請する。米国ヘンプ・オーソリティの監査は、FoodChain IDという第三者監査人によってのみ行われます。米国ヘンプ・オーソリティ認証を取得するためには最初の監査に合格しなければならず、認証を維持するためには次回の年次監査に合格しなければなりません。すべての認証は発行から1年以内に失効します。

 

  1. 審査に合格する。

 

  1. 米国ヘンプ・オーソリティ認定証を受け取る。審査に合格したら、ライセンス契約書と手数料を添えて、米国ヘンプ・オーソリティに提出します。

  

米国ヘンプ・オーソリティ認証の費用はどれくらいなのか?

 

米国ヘンプ・オーソリティ認証を取得するための費用は、栽培者、加工・製造業者、CBD消費者ブランドのどのカテゴリーに該当するかによって異なります。ここでは、一般的なものを紹介します。

 

検査費用

1日あたりの料金:1399ドル (153,890円、1ドル=110円換算)

 

書類監査

1施設につき649ドル(71,390円)

(すべての消費者ブランドオーナーは書類監査を受ける必要があります)

 

認証費用

栽培者の場合:249999ドル(27,390109,890円)

(栽培面積とヘンプの種類によって異なる)

 

加工業者および消費者ブランドオーナーの場合:
5製品までは2,999ドル(329,890円)
25製品までは1製品につき249ドル(27,390円)
50製品までは1製品につき199ドル(21,890円)
次の
51製品以上は1製品につき99ドル(10,890円)

  

米国ヘンプ・オーソリティ認証と日本のCBDユーザーの関係

 

日本は、20205月から厚生労働省関東厚生局麻薬取締部のホームページにて、CBD製品輸入手続きのプロセスが明文化されています。現行の大麻取締法の解釈として、「THCを含まない製品=違法な植物部位である花穂、葉、未熟な茎由来ではない」としています。

 

そして、THC検査におけるTHCの検出下限:Limit Of Detection(LOD)の値は、具体的に公表されていませんが、おそらく0.03%(300ppm)未満あたりではないか?と言われています。

 

この値は、米国ヘンプ・オーソリティ認証の根拠となる米国のヘンプの定義、THC0.3%未満と比較すると10倍の差があります。よって、米国ヘンプ・オーソリティ認証を受けた企業のCBD製品であっても、日本への輸入がNGな製品もあるということです。

 

そのため、日本のCBDユーザーは、米国ヘンプ・オーソリティ認証ラベルをもつ企業であっても、日本に輸入されたCBD製品の検査報告書を入手して、THC不検出であるかどうかをチェックする必要があるということです。

 

実際には、少々面倒ですが、事前に購入希望のCBD製品のホームページの公開情報をチェックしたり、該当製品の輸入手続時に提出した検査報告書を入手することで確認できます。

 

CBD製品におけるTHC含有量の許容度/基準値は、国・地域によってバラバラで国際的に統一されていません。この辺りが、日本の大手企業、医師・薬剤師等の医療従事者から見ると、信用力が足りていないところにもなっています。

 

特に、THCを国際条約で規制された有害成分とみるか、食品/サプリメントや代替医療としての有用成分とみるか、薬機法上の有効成分とみるかによって、それぞれの世界観でパラレルワールドとなっているぐらい許容量の解釈が異なります。

 

日本のCBD製品の合法性と品質性の担保についてどうあるべきか、大麻取締法の改正が検討されている中で、米国ヘンプ・オーソリティ認証の取組みは、参考にして検討しなければならない課題の一つでしょう。

 

 

参考ホームページ

https://ushempauthority.org/ 

 

 

 

 

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AUTHORこの記事をかいた人

2015年9月に設立された、カンナビノイドの臨床研究を目的とした学会。編著「カンナビノドの科学」(築地書館)を同時に刊行した。
同年12月末には、一般社団法人化し、それ以降、毎年、春の学術セミナーと秋の学術集会の年2回の学会を開催している。

2016年からは、国際カンナビノイド医療学会; International Association for Cannabinoid Medicines (IACM)の正式な日本支部となっている。

2019年7月時点で、正会員(医療従事者、研究者)67名、賛助法人会員12名、 賛助個人会員23名、合計102名を有する。

http://cannabis.kenkyuukai.jp/

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