2017年のアメリカのヘンプの耕地面積は19,500エーカー (約7,900ヘクタール) 以上でした。その合計は2016年の約10,000エーカーのほぼ2倍に上ります。この数字はロビー団体であるVote hempによるものです。
米国ではコロラド州が筆頭で、今年は7,500エーカーで収穫され、2016年の約6,000エーカーから増加していました。Vote Hempの報告によれば、ケンタッキー州が第二の栽培地で、3,000エーカーでしたが、2016年の2,525エーカーからは、わずかしか増加していませんでした。
政府の管理
アメリカ合衆国の各州では、州立大学と連携して政府が管理するライセンス制度のもとで機能しています。Vote Hempによると、今年19の州と32の大学がヘンプの試験栽培に参加し、1,207件のライセンスが付与されました。
アメリカ合衆国の規制は国内のヘンプ生産を抑えているため、少なくとも短期的にはカナダ、ヨーロッパ、アジアのヘンプ製品の製造者にとって利益があります。特にヨーロッパのカンナビジオール製造業者は、急速に拡大する米国市場への供給に満足しています。だが一方で、米国産ヘンプのは厳しく管理されている現状のため、アメリカの生産者と加工業者は他の成長中のヘンプ生産国が供給販売網と市場を構築し続けているのに対して遅れをとらされています。
米国の大麻農業はヨーロッパに遅れをとる
ヨーロッパの大麻農家は昨年33,000ヘクタール (約74,000エーカー) もの大麻を植え、ますます多くの生産者が収穫物をカンナビジオール、食品、建築材料へと加工しています。ヨーロッパ連合とヨーロッパ内の連邦政府の一部は、農業支援を提供し、ヘンプに適用される様々な技術革新計画を通して、僻地の農村に経済基金を利用できるようにしているます。
米国では「大多数の州はヘンプ栽培法を施行しており、この作物と、私たちの農業経済を多角化し、さらに持続可能なものにするという、その役割を明らかに支持している」とVote Hempは声明で述べていますが、しかし政府の監視はいまだ業界を拘束しています。
連邦栽培法は「不可欠」
「ヘンプ製品の拡大する世界市場に供給するための商業的ヘンプ栽培へ、連邦による完全な法的な権利を農家に与えるためには、産業用大麻栽培法を議会に通過させることが不可欠だ」とVote Hempは述べています。この法律は、規制物質法による連邦のマリフアナの定義から、THC(テトラヒドロカンナビノール)0.3%以下の大麻品種を除外しています。
(HEMPTODAY 2017年11月4日)
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