コロナを利用して
米企業、Neuro XPF社は、自社ウェブサイトでのCBD製品のマーケティングにおいて「コロナウイルス感染との戦いに、体を備えよ」や、「Crush Corona!(コロナを倒せ!)」などのスローガンを使用していました。
そしてある例では:「世界中の科学者がCOVID-19のワクチン開発に取り組んでいますが、こうしたワクチンが承認および利用可能になるまでには数か月のテストが必要です。しかし、免疫システムを強化するために今できることがあります。 CBDを摂取しましょう。」と述べています
同社が使用した、これらのスローガンなどは、連邦食品医薬品化粧品法に違反しているため、FDAとFTCは、警告状で同社に通知しました。
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FDAは、Neuro XPFに向けて送付した警告状で、「FDAによって承認、または認可されておらず、COVID-19の治療または予防に安全かつ/または効果的であると誤解を招く表現を用いている特定の製品に関して、購入または使用しないよう消費者に注意を呼びかけています。
そのような製品に関するコロナウイルス関連の予防または治療に関する主張は、有力で信頼性のある科学的証拠によって支持されていません。」と通達し、「新型コロナウイルスによって引き起こされる疾患COVID-19の緩和、予防、治療、診断、または治療に関する製品の販売の中止」を命じました。
その他の警告
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FDAとFTCは、これまでにも同様の警告書を送っています。
FDAは昨年11月にCBDの違法な販売を行っている15社に対し警告書を出しました。そして今月に入ってから、癌に関する効能などの「悪質な」マーケティングを行っている以下のCBD販売者3社に警告を送っています。
●Indigo Naturals
●Native Roots Hemp
●CBD Online Store
警告書は、今週月曜日に Indigo NaturalsとNative Roots Hempに、そして水曜日にCBD Online Store に送られました。 FDAは、コロナウイルスに関連する効能を謳わないように警告しています。
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FDAによると上記3社は、効能が認められていない、不正な表記のあるCBD製品を販売しており、連邦食品医薬品化粧品法に違反しています。 FDAはウェブサイトで、「COVID-19の治療または予防のために、安全かつ/または効果的であると誤解を与えている」と発表しています。
先月、ウィリアム・バー米検事総長は米国の全ての検事に対し、コロナウイルス関連の詐欺、特にオンラインでCOVID-19に関する偽の治療法や製品を販売している個人や企業の調査と訴追を優先するように指示しました。
FDAは Indigo Naturalsへの警告の中で、CBDが「抗菌効果と抗ウイルス効果の両方」を持ち、「コロナウイルスに対する抗ウイルス剤」になる可能性があることを示唆する内容の同社の宣伝などを指摘しました。
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ウィスコンシンに本拠を置くNative Roots Hempへの警告では、大麻がコロナウイルスからの回復を「加速」し、同社の販売する石鹸と「免疫増強オイル」がCOVID-19との戦いに役立つ可能性があると主張する、同社の宣伝を指摘しました。
FDAは、カリフォルニア州ラグーナ・ヒルズにあるCBD Online Storeが、「COVID-19によって引き起こされる肺の炎症は、『CBDの強力な抗炎症効果』で戦うことができる」と示唆するマーケティングを行っていると述べています。
ただし、CBDは米国政府自身が「抗酸化物質・神経保護物質としてのカンナビノイド」として特許を取得するなど、実際に効果が科学的に確認されてもいる訳で、「事実を伝えている」のか、「過剰なマーケティング」なのかの線引きは非常に難しいところです。 今回の出来事は米国の話ですが、日本国内でもCBDの販売に際して効果・効能を謳うことは法律で禁じられていますので、注意が必要です。
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