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このブルームーンを開発したブリュワーが、モルソン・クアーズから独立し、新たに立ち上げた大麻含有ノンアルコールビールブランドで勝負をかけています。
大麻飲料、32億円から400億円市場へ
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BDS Analyticsの調査によると、大麻飲料は米国の年間エディブル市場の約5%に過ぎず、売上高は3,000万ドルでした。ところが2022年までに、大麻飲料の売り上げは10倍以上、374百万ドルに拡大すると予想されています。
コロナの輸入元であるConstellation Brandsは、大麻企業Canopy Growthに40億ドルを投資して、大麻含有ノンアルコールビールを開発しており、モルソン・クアーズは、カナダの大麻企業Hexo Corp.と合弁会社を設立し、同じ方向に進んでいます。
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コロラド州デンバーのセリア醸造社の創業者であり、ブルームーンの開発者でもあるキース・ヴィラ氏は、自身の挑戦を熱く語ります。
「私は90年代のクラフトビールブームに乗じて、ブルームーンで成功を収めたわけですが、こうした経験から、トレンドを見極める力を手に入れたと思います。そして昨年、ブルームーンでの32年のキャリアから早期リタイヤする時に、私と妻は、THCがまるで満ち潮のように非常に力強く「キテいる」と判断し、これに乗る事に決めました。そこでまず、我々はIBC(Inter continental Bebarage Capital)という有能なコンサルタント会社を雇い、エキスパートを集め、私はレシピを開発し、それに大麻を含有させる為のパートナー達を発掘しました。もっとも難しかったのは、このノン・アルコールビールを真の意味で美味しく仕上げる事でしたが、これに成功した瞬間に歯車が噛み合い、全てのオペレーションが回り始めたのです。」
たった4時間で売り切れ
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コロラド州は、言わずと知れた嗜好用大麻解禁の口火を切った州ですが、その首都デンバーには、大麻だけでなくクラフトビールの文化が根付いており、そうした舌の肥えた人々にもセリアのビールは期待値が高かったようで、昨年末の発売初日には、なんとたった4時間で売り切れてしまいました。
特筆すべきは、このビールの味と効果だとヴィラは言います。「このビールは、大麻の味がしません。本当に美味しいビールの味でありながら、アルコールを含んでおらず、そして大麻の酔いがあるのです。これは非常に重要です。なぜなら大麻の味を好きな人と嫌いな人とで好みが極端に分かれるからです。
このビールは「ベルジャン・ホワイト・エール」と呼ばれる製品で、ブラッドオレンジの皮とコリンダーを使用したノンアルコールビールです。一本10オンスあたりTHCが5mg含有しており、消費者が自分で摂取量をコントロールできるのは、こうした飲料やエディブルの強みだと言えます。
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また、年初に発売予定だった「アメリカン・ラガー」と「IPA」という新製品も発売がずれ込んでいる模様です。宅配サービスなど、今後の事業展開のヴィジョンもはっきりしているようなので、是非頑張ってもらいたいところです。