国際カンナビス・カンナビノイド機関(ICCI)がヨーロッパ市場でのCBD製品に対して最近行った検査で、製品に複数の欠陥があることが明らかにされました。同機関がこのような独立したサンプル調査を行ったのは、今年に入って二度目です。
ICCIはISO17025基準の下、ヨーロッパで初めて患者中心ケア(PFC)体制の認可を受けた研究所と連携し、プラハ化学技術大学食品分析・栄養学部(VŠCHT)が行った35製品の検査結果を査定しました。
THCのリスク水準
最新の検査でICCIは、この35の製品のうち、THCレベルが「危険性を伴う(involving risk)」と認定されたサンプルが9件存在し、一方、検査対象になったサンプルでTHCの含有についてパッケージに正しく表示を行っていたのは10件だけであったことを明らかにしています。
CBDオイル使用後に過剰なTHCも血中に含まれているということは、使用者に予期しなかった危険性が伴うことを意味すると、ICCI代表のパヴェル・クブー氏は説明し、THCは比較的少量であったとしても知覚を変化させる原因となる場合があり、消費者の運転能力や一般的な意思決定能力を損ねる可能性があると指摘しています。
潜在的な問題
「利用者は自分の体内に厳格に規制されている物質(THC)が存在していることを知らず、そのため交通事故だけではなく、雇用関係においても問題となる可能性があります」とクブー氏は見解を明らかにしています。
警察による検査で、運転手の血中からTHCが陽性反応を起こした場合、免許取消やその他の法的な問題に発展する危険性があると同機関は警告を発しています。
今回の、欧州食品安全機関(EFSA)による基準が適用された初めての研究では、人が一日当たり、危険性を伴わずに摂取することができるTHCの量について調べられました。体重1kgあたり1マイクログラムと定められている上限に従っていたサンプルは20件でした。
前回の検査
昨年の春に発表されたICCIによる研究結果では、発がん性物質とされる多環式芳香族炭化水素(PAH)に関する分析の結果、ヨーロッパに出回るCBDオイル29件のうち、「望ましい(satisfactory)」水準を満たしていたのはわずか9件だけであったことが明らかにされました。その際、ICCIは「EU市場に流通しているCBDおよびカナビスオイルの消費者に対する警告」を発しています。
第一回目の検査で「望ましい」と認定を受けた9件の製品だけが、市場に残りました。この9件のサンプルのうち、4件はCBDに関する申告を行っていませんでした。ICCIとの協議の後、上記の販売者のすべては改善を行っており、独立した検査だけでなく、生産者に対する教育の重要性を示しています。
ICCIはプラハを拠点とし、消費者の安全を目的にした情報公開を行っています。その活動は、患者のための組織やチェコの科学界、そしてアメリカの投資企業ディオスコリデス・グローバル・ホールディングスによる共同活動です。 ICCIはプラハ化学技術大学、プラハ・カレル大学、チェコ工科大学、チェコ生命科学大学(プラハ)、マサリク大学、そしてメンデル大学ブルノ、パラツキー大学オロモウツ、エルサレムのヘブライ大学と連携しています。
(HEMPTODAY 2018年11月27日)