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研究結果「ヘンプ製品の良さ」を広めれば広めるほど購入者が増えて良き循環に繋がる

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ヘンプ製品への認知度は高いが、実際の購入は?

バーモント州の消費者を対象とした調査で、ヘンプの認知度は一部のカテゴリーで高いですが、ヘンプ製品の利用は大幅に遅れていることが明らかになりました。

産業用ヘンプから作られる製品の中ではCBDが最も認知度が高く、他の一部の製品についても認知度は高いです。

しかし、ヘンプ製品の使用を予定していると回答した人々の数は全体的に少ない、とバーモント大学の研究チームによる調査では述べられています。

バーモント州研究チームの調査結果(別のサイトへのリンクです):https://link.springer.com/article/

調査報告によれば、「消費者はよく知っており、最も頻繁に採用しているのがヘンプCBDで、これはヘンプの合法化以降の産業の焦点であり、産業の推定値を反映しています。しかし、消費者はヘンプの衣類、個人用ケア製品やロープなどに対しても、ほぼ同等に認知しており、CBDと同様の割合でヘンプの個人用ケア製品の使用を予定している」とされています。

高齢者はCBD、若者はヘンプの多様性を理解している

CBDは高齢者の間でより一般的である一方で、若い消費者は多様な形のヘンプに対する理解が広範にわたる、ということも研究から示唆されています。

「高齢者の方々はCBDの使用頻度が高いかもしれませんが、我々の調査対象では、若い消費者が全体的にヘンプを使用する確率が高いことが分かりました。同時に、ヘンプ全体が若い世代にとってより魅力的であり、潜在的なセグメンテーションの機会を提供するかもしれません。」

著者によれば、「ヘンプ製品の相対的な優位性が高いと認識されることが、使用製品の全体的な増加につながるという結果が得られました。

これは、ヘンプ製品が健康に良く、耐久性が高く、食品は味が良く、と認識されるほど、消費者がそれらを使用する可能性が高くなり、また使用の強度も高まることを示しています。」

また、他の調査結果として、ヘンプ製品の使用者と非使用者の間で年齢差と嗜好用大麻支持の差が観察され、「ヘンプが普及過程の初期にあると特定できるかもしれません」ということを示しており、ヘンプセクターの成長の余地があることを示唆しています。

新興ヘンプ産業の拡大に向けさらなる消費者調査は必須

この研究の著者たちは、さらなる市場調査が必要とされている「新興」のヘンプ産業における生産者の戦略を助けるために、自身たちの調査結果が役立つと述べています。

「調査結果は、ヘンプ関連企業に対するターゲット指向のマーケティングの機会を示しています」と報告書は指摘しています。

ヘンプ製品に対する市場分析は将来的に全国モデルに拡大されるべきであり、さらに「健康や美味しく食べれるといった価値観の強さをさらに明確にするために、相対的優位性の特性を個別の属性としてモデリングを考慮するべきだ」と研究は提案しています。

住民投票での合法化と議会のみで合法化した州の違い

アメリカで嗜好用大麻を合法化した最初の州は、コロラド州とワシントン州です。これらの二つの州は、2012年の住民投票により、嗜好用大麻の合法化を決定しました。

カリフォルニア州は、2016年の住民投票で嗜好用大麻の合法化を承認しました。

一方、バーモント州は特異なケースで、州議会を通じて嗜好用大麻を合法化した最初の州となりました。これは、住民投票に頼らず、議会を通じての合法化という意味で「初めて」となるものです。

バーモント州のように州議会を通じて大麻が合法化される方法と、住民投票で合法化される方法には、以下のような違いがあります。

  1. 決定過程:
    • 州議会を通じた合法化: この方法では、議員たちが法案を提出し、議会の審議を経て法案が可決される。この過程では、専門家の意見や公聴会などでの意見が参考にされることが多い。
    • 住民投票での合法化: この方法では、特定の議題に関して直接住民が投票することで決定が下される。この過程では、一般の住民の意向が直接的に反映される。
  2. 柔軟性:
    • 州議会を通じた合法化: 法案は議会の審議を経て修正されることが可能。これにより、詳細な条文や規制の内容を柔軟に変更することができる。
    • 住民投票での合法化: 一般的に、提案された法案の内容がそのまま承認または否定されるため、柔軟性に欠ける場合がある。
  3. 成立の速度:
    • 州議会を通じた合法化: 複数の委員会や議会の議論を経るため、法案の可決までに時間がかかることがある。
    • 住民投票での合法化: 住民の多数決で直接決定されるため、成立までのスピードが速いことがある。
  4. 代表性:
    • 州議会を通じた合法化: 議員が住民の意向を代表して決定を下す。
    • 住民投票での合法化: 住民自身が直接意思を示す。

 

これらの違いにより、各州が取るべき方法は、その州の政治的・文化的背景、大麻に対する公衆の意識、議会の構成や意向などによって異なります。

HTJ
集部あとがき。注目すべき点は、バーモント州は2018年に嗜好用大麻を住民投票ではなく州議会を通じて合法化した初めての州で、法案を議員達が州議会を通過させ、州知事の署名によって制定となりました。しかし、商業的な大麻販売は当初は許可されておらず、2020年になってから初めて規制の枠組みが設けられました。バーモント州は、州民の間には保守的な価値観を持つ人々も存在はしていますが、その独自の政治文化により、一般的には、リベラル(自由主義)と見なされることが多いです。それは、環境保護、LGBTQの権利、そして大麻の合法化など、リベラルな政策を支持する傾向によるものです。なので、ヘンプに対しての州民の理解度や認知度は日本国民とは比較はできませんが、今回の調査結果を受けて、リベラルで嗜好用大麻が合法化されている地域でも、ヘンプやカンナビノイドに対するそれなりの知識の共有や啓蒙、そして教育があることが望ましいように思えます。州民の多くの方々は「ヘンプ、なんとなく良いだろう」というところまで想像できても、購入にまでは至らないという調査結果なので、もっとヘンプやカンナビノイド製品のメリットを出していけば拡大はされるだろう。という読みです。ここにはおそらく、低価格化も今後の拡大の一つの大きな要素になってきます。一見、アメリカはたくさんヘンプが栽培されて収穫されたのだから、ヘンプ繊維、ヘンプ食品、ヘンプ建材、ヘンププラスチックなどは大量生産の先に安くなるのでは!?と思われてもおかしくはないですが、その実態は、多くのヘンプ農家はCBDを集中して栽培・生産したために、多岐にわたるヘンプ産業方面の開拓と研究は進んでいなかった。と言っても過言ではありません。つまり、これからです。 CBDバブルも崩壊してますので、いよいよ、多岐にわたるヘンプ産業の方面に本腰をいれていくというような状況です。日本にとっては、参考実例がこのようにアメリカにあるので、そこの良い部分だけを吸収していけたら良いと思ってます

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HempTODAYJAPAN編集部です。HemoTODAYより翻訳記事中心に世界のヘンプ情報を公開していきます。加えて、国内のカンナビノイド業界の状況や海外の現地レポートも公開中。

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