「カナダで来年夏に施行開始と見られているカンナビス法は、やがてヘンプを原料とした栄養補助食品のマーケットを創出するでしょう」と、オーストラリアに拠点を置くクレソ・ファーマは最近の声明の中で指摘しました。この法令は、2019年の食用医療大麻製品の完全合法化と販売への地固めになるものと期待されています。
「公共の健康や安全を守る方策や、使用量と効能の規格化、小児用安全包装の必要条件、健康被害警告といった規制制度が整い準備が完了すれば、カナダ政府は食用医療大麻の販売を許可するでしょう」と、同社は10月後半のマーケット・アップデートで述べています。
クレソ社は、自社のCannaQIXとCANNAPEALラインの一部として栄養補助食品を製造しています。
大きなハードルを迂回する戦略
「医薬品適正製造基準(GMP)に基づいた、ヘンプCBD抽出物由来の栄養補助食品企業として主導的ポジションを占め、対人、対動物のマーケット向け製品を店頭販売することが私たちの戦略です」と、クレソ・ファーマ社の創業者で会長のボアズ・ワクテル氏はHempTodayに語りました。「それにより、医師の処方箋の必要性という最大のハードルを迂回して、消費者に医療用カンナビノイドを提供することが可能になります。これは、ほとんどのMMJ(医療大麻)プログラムと同様です。」
オーストラリア証券取引所 (ASX) で2016年秋に株式公開したクレソ社は、急速に進展しつつあるカナダの大麻市場を対象とした、大麻を原料とした医療目的と健康目的の製品に大きなビジネスチャンスを感じている。
マーノヴァ社の買収
さらに大きなニュースは、クレソ社がノバスコシア州に20,000平方フィートに及ぶ医療大麻栽培施設の整備を進めつつあるという事です。
クレソ社の発表によれば、MMJ製品の生産に使用する大麻栽培施設の整備を見込みつつ、ハリファックスに拠点を置くマーノヴァ・メディシナル社の買収を目的とした適正評価を終えました。
「マーノヴァ社の買収により、カナダでの、可能であれば海外でも、CBD栄養補助食品と高純度THC製品を患者に提供するという、私たちの垂直統合された目標を実現しつつあります」と、ワクテル氏は言います。
2018年秋に完成、稼動開始が期待されているMMJ事業は年間20,000から40,000kgの原材料生産の能力を実現するとクレソ社は見込んでいます。隣接する土地を使用すれば施設を200,000平方フィートに拡大することが可能となり、年間生産量は200,000から400,000kgに増大するとクレソ社は発表しました。
大麻栽培認可
一方、マーノヴァ社はカナダ保健省の「医療目的での大麻へのアクセス規則プログラム (Access to Cannabis for Medical Purposes Regulation – ACMPR)」に従ってMMJ用作物栽培の認可を申請しました。
この認可により、「ASXに上場している数少ない国際的企業の1つ、かつ唯一の医療大麻企業で、自社株100%保有、さらに、カナダで大麻栽培と有効成分抽出能力を有し、独自の革新的な大麻由来のヒト・動物向け治療目的製品を生産する企業として、クレソ社は著しい競争優位性を得る」と、同社は声明の中で述べました。カナダ国内での販売に加えて、クレソ社製品を合法的に販売できる国々への輸出も計画されています。
(HEMPTODAY 2017年11月8日)
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